規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜

Saioonji

文字の大きさ
6 / 20
転生

第5話:隣国と政治体制

しおりを挟む
転生してから1年がたった俺は子供のふりをしながら色々のことがわかってきた。

朝食を終えた直後、ミラに手を引かれて向かった先は、見覚えのない広間だった。
高い天井、壁一面に描かれた文様、そして中央に置かれた――巨大な机。

その上には、一枚の大きな地図が広げられていた。

「初めまして殿下、私の名前はライズです。
 陛下より殿下の皇太子教育を任されました。」

「はじめまして、らぃずさんよろしくお願いします」

「アルト殿下にはまず基礎教育から学ばせていただきます。」

貴族というより、官僚に近い印象を受ける男だ。

「きそきょういく」

僕がそう口にすると、男は一瞬だけ言葉を止め、それから静かに首を振った。

「はい、そうです本日はまず帝国周辺のことについて話ます。」

「では、この大陸全体図から始めましょう」

男は地図の中央を指し示す。
そこには、他よりも圧倒的に大きな国名が記されていた。

――シクタルン帝国。

その周囲には、まるで取り囲むように複数の国が描かれている。

「北西には、タン王国とブロドン共和国が存在します。
 王国と共和国。同じ“国”でも、統治の形が違う。
タン王国は国王を中心とし国王と元老院が存在する国だ。法は元老院で思案され国王が決定するっていう形らしい。国王が絶対者ではあるものの元老院もある程度の権力を握っている国です。」

「ブロドン共和国は?どういうせいじたいせい?」

「ブロドン共和国はこの世界でも珍しい絶対的な君臨者が存在しない国です。
 4人の統領からなる、委員会制です国の方針、法令等は全てこの4人の多数決により決められます。」

“この体制は日本と少し似ているただ統領は国王と同じで世襲制なのが日本と違う点だろう。“

「北には、アジス獣王国。人ならざる者、獣の能力をもつ獣人が支配する国。
 その東には、エストル樹国。森と精霊を信仰するエルフの国家です。」

「獣王国は獅子の獣人が獣王として国を支配する国です。
 そしてこの国は獣王が絶対的権力を握っている。
 樹国。地球では聞いたこともない国号だ、これは世界樹を守るエルフが支配する国で   
 す 、そしてこの国は世界樹が選ぶ巫女が国王と同じ役目をこなしている。」

「北東には、ダスメア海洋国。
 そして、そのさらに奥に――デスト魔王国があります。」

「かいようこくとまおうこく?」

「海洋国は海洋資源が豊富で魚等が豊富に取れる。
 この国も国王が絶対権力を持っています、そしてこの国には貴族と王に法令等の意見を述べれる民事会が存在します、こちらについては後ほど説明しましょう。」

「はい」

「そして、魔族を中心としたデストですがこの国についてはあんまりわかっていません魔王が支配することはわかっていますが、それ以外については今現在は不明となっています。」

「そして最後南東には、シドル大公国
 王でも皇帝でもなく、大公が治める国ですこの国は我が国の保護国になっています、実際は大公が全て支配しています」

僕は、地図を見ながら小さく息を吐いた。

王国、共和国、獣王国、魔王国、大公国。
政治体制は、バラバラだ。

それなのに――
すべての地図は、シクタルン帝国を中心に描かれている。



「では、次に我が帝国について説明します」

男の指が、再び中央へ戻る。

「シクタルン帝国には、上級貴族として三公爵、八辺境伯が存在します」

国の中に、さらに巨大な権力者がいる。

「公爵領は、一つ一つが他国と同等の広さを持ちます」

……それだけでも異常だ。

「しかし」

男は言葉を区切った。

「帝国領土の半分以上は、皇族領および公爵領によって直接統治されています」

「こうぞくりょう……?」

「皇帝陛下、そしてその血族が、直接支配している領土です」

さらに続く。

「皇族領の広さは、三公爵領をすべて合わせたよりも広大です」

僕は、地図を見つめた。

国の中に、国がある感じで公爵領は存在していた。
それでも、その上に――さらに巨大な直轄地がある。

「そして周辺国から帝国を守るように辺境伯が守っています、辺境伯は周辺国が7個ありますが8辺境伯となっています。」

「そして帝国の首都の帝都はこちらです。」

でかい、わかりやすくいうなら、都市というより、もはや一つの地方だ、県ほども広い。




「アルト殿下」

男の声が、少しだけ低くなる。

「この体制は、分権に見えて集権です」

「しゅうけん……?」

「すべての最終決定権は、皇帝陛下にあります」

――魔力。

転生直後に父から聞いた言葉が、頭に浮かぶ。

公爵も、辺境伯も、
魔力を与えられているだけの存在。

与える者が一人しかいない以上、
裏切りは成立しない。

この国は、制度で縛られているのではない。

「皇帝という存在そのもので、統治されています。」



「これは、暗記するための授業ではありません」

ライズはそう言って、地図から手を離した。

「いずれ、殿下が引き継ぐものを理解するための授業です」

僕は、小さな手をぎゅっと握る。
まだ魔力は貰えない、しかし知識は得られる。

地図



茶色:公爵領
緑線:辺境伯領
薄茶の線:皇族領
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界配信中。幼馴染みに捨てられた俺に、神々(視聴者)がコメントしてくるんだが。

葉月
ファンタジー
コルネ村で、幼なじみであり恋人でもあったユリアナと、ささやかな幸福を分かち合って生きていたロイド。 だがある日、ユリアナは女神の愛子として目覚め、国王の命により王都へと連れ去られる。 突然、日常を奪われ、運命に引き裂かれたロイドは、抗う術も持たぬまま、否応なく大きな流れへと呑み込まれていく。 これは、奪われたものを取り戻すため、そして理不尽な運命に抗おうとする、一人の少年の物語である。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

追放されたので田舎でスローライフするはずが、いつの間にか最強領主になっていた件

言諮 アイ
ファンタジー
「お前のような無能はいらない!」 ──そう言われ、レオンは王都から盛大に追放された。 だが彼は思った。 「やった!最高のスローライフの始まりだ!!」 そして辺境の村に移住し、畑を耕し、温泉を掘り当て、牧場を開き、ついでに商売を始めたら…… 気づけば村が巨大都市になっていた。 農業改革を進めたら周囲の貴族が土下座し、交易を始めたら王国経済をぶっ壊し、温泉を作ったら各国の王族が観光に押し寄せる。 「俺はただ、のんびり暮らしたいだけなんだが……?」 一方、レオンを追放した王国は、バカ王のせいで経済崩壊&敵国に占領寸前! 慌てて「レオン様、助けてください!!」と泣きついてくるが…… 「ん? ちょっと待て。俺に無能って言ったの、どこのどいつだっけ?」 もはや世界最強の領主となったレオンは、 「好き勝手やった報い? しらんな」と華麗にスルーし、 今日ものんびり温泉につかるのだった。 ついでに「真の愛」まで手に入れて、レオンの楽園ライフは続く──!

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国の辺境で、ただ静かに生き延びたいと願う少年、ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、前世の記憶と、母が遺した『物理法則を応用した高圧魔力』という危険な理論だけだ。 敵の大軍が迫る中、ヴァンは剣も振るわず、補給線と心理を切り裂く。 結果、敵軍は撤退。代償も、喝采も、彼には無意味だった。 だが、その「効率的すぎる勝利」は帝国の目に留まり、彼は最高峰の『帝国軍事学院』へと引きずり出される。 「英雄になりたいわけじゃない。生き残りたいだけだ」 謎の仮面メイド『シンカク』、命を取引に差し出した狼耳の少女『アイリ』。 少年は選択する。正義ではなく、最も費用対効果の高い道を。 これは、合理が英雄譚を侵食していく、学園ミリタリーファンタジー。 【※作者は日本語を勉強中の外国人です。翻訳ソフトと辞書を駆使して執筆しています。至らない点もあるかと思いますが、物語を楽しんでいただければ幸いです。】

地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした

有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。

処理中です...