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四章 キスがしたい十五歳
26.ロヴィーサ嬢の二十二歳のお誕生日
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ロヴィーサ嬢の二十二歳のお誕生日が来る。
僕と一時的に年がまた離れてしまうが、夏休みの終わりには年の差は六歳になる。
母上は父上と同じ年だったが、エルランド兄上とセシーリア嬢は親子ほど年が違うし、政略結婚においては年齢が離れているのは普通のことだった。
むしろ六歳くらいは年齢が離れていない方だろう。
「研究課程の卒業論文も完成しました。後は発表会だけです。わたくし、研究課程を卒業できます」
貴族としては研究過程まで卒業しておくのが当然という風潮はあるが、それは男性に限ってのこと。女性はできるだけ早く結婚するのがよいという考えがまだ根深く残っていて、高等学校を卒業すると成人して結婚する女性がほとんどだ。
平民になるともっと酷い。まだ成人していない時期から結婚する女性がたくさんいる。
国では成人してからの結婚を推奨しているのだが、平民まではそれが行き渡っていない。貴族の一部でも、他の家と繋がりを持つために成人前に結婚させようとする家がないわけではない。
それでも、貴族は一応この国の法律に従って、成人年齢の十八歳までは結婚をしないというのが公では守られていることになっている。
ロヴィーサ嬢の研究課程卒業というのは、貴族としても、女性としては高学歴に当たる。そうでないとミエト家の当主を務めることはできないだろうから当然のことだと僕は思っていた。
それと同時に、研究課程で勉強しながら、お父上に助けてもらっているとはいえ領地を治め、モンスターを狩り、料理も作っているロヴィーサ嬢は尊敬に値する。
「ロヴィーサ嬢は本当にすごいです。料理も作ってくれて、モンスターも狩ってくれて、僕の勉強も教えてくれて、領地も治めて、その上で研究課程の卒業論文も仕上げられたなんて」
「エド殿下にそんなに褒めていただけるとは嬉しいですわ」
「ロヴィーサ嬢は僕の誇りです」
「ありがとうございます、エド殿下。エド殿下の婚約者として恥じない人物になりたいのです」
十分今のままで僕の婚約者として恥じない人物だと思っているけれど、ロヴィーサ嬢は更に上を目指していた。そういう志の高いところも僕の好きなところだ。
ロヴィーサ嬢はお誕生日会のために料理も作っていた。モンスターも狩って来ていた。
「ダミアーン王太子殿下がわたくしにお祝いにこれを下さったのです」
ロヴィーサ嬢が見せてくれたのは、小さなボールのようなものが入った箱だった。淡いオレンジに輝く魔法のかかった金柑くらいのボールが箱の中に十個入っている。
「果物を届けてくれるポストの中に入っていました。モンスターに投げつけると、モンスターが深い眠りに落ちて捕獲できる睡眠玉だそうです」
「モンスターを眠らせて捕獲するのですか?」
「そうです。暴れることなく、大地を血で汚すことなくモンスターを捕らえられますし、新鮮なお肉をいつでも捌くことができます」
「つまり、切り立てのお刺身をいつでも食べられるということですか?」
「そうなのです!」
止めを刺していないまだ生きているモンスターを連れ帰るのは危険かもしれないが、ダミアーン伯父上の用意してくれた魔法の睡眠玉ならば安心だろう。
取れたてのお刺身を食べることができる。
それは僕にとっては口の中が唾でいっぱいになるような事実だった。
「ダミアーン伯父上にお礼を言わなければいけませんね」
「はい! お誕生日に来て下さったら、お礼を言いましょう」
お誕生日前に贈ってくれたということは、お誕生日の料理の材料をこれで捕獲するといいということなのだろう。
ロヴィーサ嬢は活き活きと魔窟に出かけて行った。僕もついて行って、ロヴィーサ嬢が巨大なマグロのモンスターを捕まえるのを見ていた。
襲い掛かるマグロのモンスターに睡眠玉を投げると、顔に当たって、マグロのモンスターが浮いてくる。
ぐっすり眠っている様子にロヴィーサ嬢はマグロのモンスターを担いでお屋敷に帰った。
ロヴィーサ嬢のお誕生日会には、招かれざる客が来た。
ダミアーン伯父上が苦々しい顔をしている。
「従兄のダミアーン王太子殿下が出かけられるということで、ついて参りました。こちらは、娘のブリットです」
「初めまして、王子殿下。ブリット・アールベックです」
ヴィリアム殿と娘のブリット嬢を、ダミアーン伯父上も連れて来たくて連れてきたわけではないというのは分かっている。
ここがロヴィーサ嬢のお誕生日会で、二人が招かれてもいないのに来るのは失礼にあたるし、何よりヴィリアム殿がロヴィーサ嬢と僕との婚約に反対で、自分の娘のブリット嬢と僕を婚約させようとしているという事実を知っているだけに、僕はヴィリアム殿にお引き取り願いたかった。
「今日はロヴィーサ嬢のお誕生日です。どうか、お引き取り願えますか?」
「その人間の御令嬢が本当にエドヴァルド殿下に相応しいかを見せていただきたいものですね」
「彼女には『ロヴィーサ・ミエト』という名前があります! 『人間の御令嬢』などと言わないで欲しい!」
怒りのままに強く言ってもヴィリアム殿はへらへらと笑っている。僕は苛々してブリット嬢を睨み付けた。ブリット嬢は微笑んで僕を見ている。
「父が申し訳ありません。人間の流儀には不慣れなもので」
どこまでも「人間」を強調してくる親子に僕の苛々も募っていた。
ロヴィーサ嬢は穏やかな顔でダミアーン伯父上に話しかけている。
「いただいた睡眠玉、とても役に立ちました。これからも大事に使っていきます」
「それならばよかった。なくなったらまた送ろう」
「本当に助かります。ありがとうございます」
深々と頭を下げてお礼を言っているロヴィーサ嬢はヴィリアム殿もブリット嬢のことも気にしていないようだった。ヴィリアム殿もブリット嬢も、ロヴィーサ嬢のお誕生日会でロヴィーサ嬢が主催だと言うのに挨拶もしていない。
「本日、集まって下さった皆様のために、わたくしからお礼を致したいと存じます。ささやかですが受け取ってくださいませ」
ロヴィーサ嬢が打ち合わせにないことを始めたのはそのときだった。
厨房から魔法の睡眠玉で眠っている巨大なマグロのモンスターを担いで持ってきて、シートを敷いた大広間の中央に置いたのだ。包丁を手に持って、エプロンをつけて、マグロの解体ショーが始まる。
新鮮なマグロの刺身は、マンドラゴラの葉っぱと一緒にされて、蕪マンドラゴラのエーメルが歌って毒素を抜いて振舞われる。
「なんて美味しいマグロ!」
「新鮮で肉厚で、贅沢です」
ロヴィーサ嬢のお誕生日に招待されている貴族たちは、ロヴィーサ嬢が料理をすることは知っているので、特に驚かずにマグロのお刺身を食べている。
「あれは、殺人マグロ!? あんな巨大なマグロを軽々と担いできた!?」
「父上、どういうことですか? 彼女はただの人間だったのではないのですか?」
ヴィリアム殿とブリット嬢には動揺が走っていた。
ダミアーン伯父上が微笑んで二人に話しかける。
「ロヴィーサ嬢は巨大なモンスターでも倒せるSSランクの冒険者なのだ。ブリット嬢、あのマグロを狩って捌くことができるかな?」
「う……」
魔族であるブリット嬢でもロヴィーサ嬢と同じことはできないようだった。
負けを認めたのかヴィリアム殿とブリット嬢がすごすごと帰っていく。
「エドヴァルド殿下、大トロの部分を出しますよ。お醤油を用意して待っててください」
「ご飯も欲しいです」
「ご飯も炊いてありますよ」
ロヴィーサ嬢が僕に笑顔で声をかけてくれる。
ヴィリアム殿とブリット嬢がいなくなって、僕は安心してマグロを食べることができた。
強い言葉も言い争いもなく、行動だけでヴィリアム殿とブリット嬢を退けてしまったロヴィーサ嬢に、僕は改めて尊敬の念を抱いていた。
僕と一時的に年がまた離れてしまうが、夏休みの終わりには年の差は六歳になる。
母上は父上と同じ年だったが、エルランド兄上とセシーリア嬢は親子ほど年が違うし、政略結婚においては年齢が離れているのは普通のことだった。
むしろ六歳くらいは年齢が離れていない方だろう。
「研究課程の卒業論文も完成しました。後は発表会だけです。わたくし、研究課程を卒業できます」
貴族としては研究過程まで卒業しておくのが当然という風潮はあるが、それは男性に限ってのこと。女性はできるだけ早く結婚するのがよいという考えがまだ根深く残っていて、高等学校を卒業すると成人して結婚する女性がほとんどだ。
平民になるともっと酷い。まだ成人していない時期から結婚する女性がたくさんいる。
国では成人してからの結婚を推奨しているのだが、平民まではそれが行き渡っていない。貴族の一部でも、他の家と繋がりを持つために成人前に結婚させようとする家がないわけではない。
それでも、貴族は一応この国の法律に従って、成人年齢の十八歳までは結婚をしないというのが公では守られていることになっている。
ロヴィーサ嬢の研究課程卒業というのは、貴族としても、女性としては高学歴に当たる。そうでないとミエト家の当主を務めることはできないだろうから当然のことだと僕は思っていた。
それと同時に、研究課程で勉強しながら、お父上に助けてもらっているとはいえ領地を治め、モンスターを狩り、料理も作っているロヴィーサ嬢は尊敬に値する。
「ロヴィーサ嬢は本当にすごいです。料理も作ってくれて、モンスターも狩ってくれて、僕の勉強も教えてくれて、領地も治めて、その上で研究課程の卒業論文も仕上げられたなんて」
「エド殿下にそんなに褒めていただけるとは嬉しいですわ」
「ロヴィーサ嬢は僕の誇りです」
「ありがとうございます、エド殿下。エド殿下の婚約者として恥じない人物になりたいのです」
十分今のままで僕の婚約者として恥じない人物だと思っているけれど、ロヴィーサ嬢は更に上を目指していた。そういう志の高いところも僕の好きなところだ。
ロヴィーサ嬢はお誕生日会のために料理も作っていた。モンスターも狩って来ていた。
「ダミアーン王太子殿下がわたくしにお祝いにこれを下さったのです」
ロヴィーサ嬢が見せてくれたのは、小さなボールのようなものが入った箱だった。淡いオレンジに輝く魔法のかかった金柑くらいのボールが箱の中に十個入っている。
「果物を届けてくれるポストの中に入っていました。モンスターに投げつけると、モンスターが深い眠りに落ちて捕獲できる睡眠玉だそうです」
「モンスターを眠らせて捕獲するのですか?」
「そうです。暴れることなく、大地を血で汚すことなくモンスターを捕らえられますし、新鮮なお肉をいつでも捌くことができます」
「つまり、切り立てのお刺身をいつでも食べられるということですか?」
「そうなのです!」
止めを刺していないまだ生きているモンスターを連れ帰るのは危険かもしれないが、ダミアーン伯父上の用意してくれた魔法の睡眠玉ならば安心だろう。
取れたてのお刺身を食べることができる。
それは僕にとっては口の中が唾でいっぱいになるような事実だった。
「ダミアーン伯父上にお礼を言わなければいけませんね」
「はい! お誕生日に来て下さったら、お礼を言いましょう」
お誕生日前に贈ってくれたということは、お誕生日の料理の材料をこれで捕獲するといいということなのだろう。
ロヴィーサ嬢は活き活きと魔窟に出かけて行った。僕もついて行って、ロヴィーサ嬢が巨大なマグロのモンスターを捕まえるのを見ていた。
襲い掛かるマグロのモンスターに睡眠玉を投げると、顔に当たって、マグロのモンスターが浮いてくる。
ぐっすり眠っている様子にロヴィーサ嬢はマグロのモンスターを担いでお屋敷に帰った。
ロヴィーサ嬢のお誕生日会には、招かれざる客が来た。
ダミアーン伯父上が苦々しい顔をしている。
「従兄のダミアーン王太子殿下が出かけられるということで、ついて参りました。こちらは、娘のブリットです」
「初めまして、王子殿下。ブリット・アールベックです」
ヴィリアム殿と娘のブリット嬢を、ダミアーン伯父上も連れて来たくて連れてきたわけではないというのは分かっている。
ここがロヴィーサ嬢のお誕生日会で、二人が招かれてもいないのに来るのは失礼にあたるし、何よりヴィリアム殿がロヴィーサ嬢と僕との婚約に反対で、自分の娘のブリット嬢と僕を婚約させようとしているという事実を知っているだけに、僕はヴィリアム殿にお引き取り願いたかった。
「今日はロヴィーサ嬢のお誕生日です。どうか、お引き取り願えますか?」
「その人間の御令嬢が本当にエドヴァルド殿下に相応しいかを見せていただきたいものですね」
「彼女には『ロヴィーサ・ミエト』という名前があります! 『人間の御令嬢』などと言わないで欲しい!」
怒りのままに強く言ってもヴィリアム殿はへらへらと笑っている。僕は苛々してブリット嬢を睨み付けた。ブリット嬢は微笑んで僕を見ている。
「父が申し訳ありません。人間の流儀には不慣れなもので」
どこまでも「人間」を強調してくる親子に僕の苛々も募っていた。
ロヴィーサ嬢は穏やかな顔でダミアーン伯父上に話しかけている。
「いただいた睡眠玉、とても役に立ちました。これからも大事に使っていきます」
「それならばよかった。なくなったらまた送ろう」
「本当に助かります。ありがとうございます」
深々と頭を下げてお礼を言っているロヴィーサ嬢はヴィリアム殿もブリット嬢のことも気にしていないようだった。ヴィリアム殿もブリット嬢も、ロヴィーサ嬢のお誕生日会でロヴィーサ嬢が主催だと言うのに挨拶もしていない。
「本日、集まって下さった皆様のために、わたくしからお礼を致したいと存じます。ささやかですが受け取ってくださいませ」
ロヴィーサ嬢が打ち合わせにないことを始めたのはそのときだった。
厨房から魔法の睡眠玉で眠っている巨大なマグロのモンスターを担いで持ってきて、シートを敷いた大広間の中央に置いたのだ。包丁を手に持って、エプロンをつけて、マグロの解体ショーが始まる。
新鮮なマグロの刺身は、マンドラゴラの葉っぱと一緒にされて、蕪マンドラゴラのエーメルが歌って毒素を抜いて振舞われる。
「なんて美味しいマグロ!」
「新鮮で肉厚で、贅沢です」
ロヴィーサ嬢のお誕生日に招待されている貴族たちは、ロヴィーサ嬢が料理をすることは知っているので、特に驚かずにマグロのお刺身を食べている。
「あれは、殺人マグロ!? あんな巨大なマグロを軽々と担いできた!?」
「父上、どういうことですか? 彼女はただの人間だったのではないのですか?」
ヴィリアム殿とブリット嬢には動揺が走っていた。
ダミアーン伯父上が微笑んで二人に話しかける。
「ロヴィーサ嬢は巨大なモンスターでも倒せるSSランクの冒険者なのだ。ブリット嬢、あのマグロを狩って捌くことができるかな?」
「う……」
魔族であるブリット嬢でもロヴィーサ嬢と同じことはできないようだった。
負けを認めたのかヴィリアム殿とブリット嬢がすごすごと帰っていく。
「エドヴァルド殿下、大トロの部分を出しますよ。お醤油を用意して待っててください」
「ご飯も欲しいです」
「ご飯も炊いてありますよ」
ロヴィーサ嬢が僕に笑顔で声をかけてくれる。
ヴィリアム殿とブリット嬢がいなくなって、僕は安心してマグロを食べることができた。
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