やんのかステップの子猫ちゃんとスパダリは運命でした

秋月真鳥

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18.万里生の初夜

 待ち遠しくて堪らない結婚式。
 春が来て万里生は大学二年生になった。
 ファビアンと暮らし始めてから二年目になる。

 この一年の間に色んなことがあった。
 最初は利用してやるだけで全然信用していなかったファビアンのことを好きになって、万里生は愛するようになった。
 万里生が警戒している間もファビアンは絶対に万里生に無理強いをせずに、辛抱強く紳士的に待っていてくれた。

 ファビアンの優しさと大らかさに万里生の凍てついた心は溶かされて、少しずつファビアンに惹かれていった。
 それでも一番大きな問題としてあったのが、ファビアンに抱かれるのが怖い、妊娠出産が怖いということだった。

 それすらもファビアンは解決してしまった。

 男性同士ならばどちらが抱かれても構わないのだから、ファビアンが抱かれる方になってくれるというのだ。

 ファビアンの両親の前で宣言したファビアンに、万里生は泣いて抱き付いてしまった。
 あれは去年の秋のこと。
 それから季節が二つ変わることになっても、万里生はまだファビアンを抱けていなかったが、結婚式の初夜にはファビアンを抱くとやっと口にできた。

 ファビアンのことをずっと抱きたかったのだが、それができなくて、抱きたいと口に出すのが恥ずかしくて、察してほしいとばかりに胸を揉んでいたが、ファビアンはそれも受け入れてしまって、全然通じなくて、苦しい日々がかなり続いた。

 一緒に寝ているとファビアンの胸はふかふかで気持ちいいし、股間は熱くなるし、ファビアンはいい匂いがするし、抱きたくてたまらない。
 ファビアンは万里生が結婚するまでは抱かないと誓っていたと勘違いしているようだが、万里生は単純に勇気がなくて言い出せなかっただけなのだ。

 本当はずっとファビアンを抱きたかった。

 結婚式では教会で神父に祝福を受ける。

「ファビアン・フーゴ・ウーレンフートと阿納万里生は神のみ前で夫婦となったことをここに祝福します。アーメン」
「アーメン」

 長々としたお祈りの後に神父が祝福してくれて、それにファビアンが唱えているのを万里生はおっかなびっくり聞いていた。教会の中には聖歌が流れて、ファビアンと万里生を祝福している。

「マリオ、ファビアンおめでとうございます」
「結婚式をこんなに早く見られるとは思いませんでした」
「ファビアンは運命に出会うまでは絶対に結婚しないと言い張っていましたからね」
「運命に出会える確率なんてどれだけ低いことか」
「それでも出会えた二人は奇跡のようですね」
「本当におめでとうございます」

 カルラとレオナに祝われて、万里生は涙が出て来る。

「カルラさん、レオナさん、ありがとうございます」
「これからはマリオも私たちの息子同然です」
「どうか、カルラ、レオナと呼んでください」
「はい、カルラ、レオナ」

 両親に恵まれなかった万里生にもファビアンの両親が息子同然と言ってくれて愛してくれる。この幸福は全部ファビアンと運命だと分かったからだと万里生は胸に刻んでいた。
 ファビアンが運命でなければこんなに幸福な気分になることもなかっただろう。

 ホテルの鉄板焼きのお店は個室で、最初に刺身の盛り合わせや茶わん蒸しや野菜の煮物を持って来てくれる。
 それを食べている間に、目の前の鉄板で、車海老や和牛やアワビが焼かれていく。
 焼かれてソースをかけられた車海老を食べると身がぷりぷりしてとても美味しい。

「ファビアン、ものすごく美味しい。カルラ、レオナ、どうですか?」
「とても美味しいです」
「お刺身も茶わん蒸しも煮物も美味しかったです」

 カルラにもレオナにも喜んでもらえて、万里生は和食のコースを選んでよかったと安堵していた。
 たっぷり食べてカルラとレオナはワインも飲んでいたが、ファビアンはお茶だけだった。

「ファビアン、せっかくの日に飲まないのですか?」
「乾杯しませんか?」
「いえ、万里生もまだ年齢的に飲めないし、僕は今日はやめておきます」

 万里生の年齢を考えてファビアンはアルコールを一切飲まないでいてくれた。

 結婚式が終わって、カルラとレオナをホテルに送って、ファビアンと万里生はマンションに帰る。マンションで衣装を脱いでシャワーを浴びようとすると、ファビアンが万里生に手を差し伸べた。

「夫婦なんだから、一緒にシャワーを浴びてもいいよね?」
「お、おう!」

 待ち望んだ初夜が始まる。
 こくりと喉を鳴らして万里生はファビアンと一緒にバスルームに入った。
 脱衣所で脱いでしまったファビアンは腰にタオルも巻いていない。立派な中心と丸いお尻が見えていて、万里生は落ち着かない気分になる。

「マリオ、この日をずっと待っていたんだ。マリオが欲しくて、僕はここに触っていたんだよ?」

 ファビアンが背中を向けてシャワーのノズルを後孔に当てて、洗っている。慣れた様子に万里生は頭に血が上ってくる。
 ローションを手に取って、ファビアンが後ろに塗りこめ始めたときには、万里生は思わずファビアンを後ろから抱き締めていた。

「俺にもさせて?」
「いいよ。キて?」

 ファビアンの中に指を差し込むと入口は狭く、中は熱く柔らかい。ここに自分の中心を入れるのかと思うと、それだけで興奮してくる。
 ぐちぐちとファビアンの中を探っていると、ファビアンが万里生の手に手を添える。

「もう少し奥……あっ! そう、そこ。そこが僕の悦い場所」

 熱く息を吐きながら体を震わせるファビアンに、万里生は限界だった。
 たらりと鼻から赤いものが垂れる。
 そのまま後ろに倒れていく万里生をファビアンが抱き留めてくれた。

「マリオ!? マリオ、大丈夫!?」
「ファビアン、エロすぎ……」

 完全に逆上せてしまった万里生はそのままシャワーで体を洗われて、ベッドに連れて行かれた。ティッシュで鼻を押さえてファビアンの膝枕で万里生は唸る。

「スマートにファビアンとシたかったのにぃ!」

 まさか逆上せて鼻血が出るとは思わず、悔しがっている万里生に、ファビアンが問いかける。

「やめておく?」
「い、いやだー! ファビアンを抱くのを楽しみにしてきたんだー!」
「でも、鼻血止まらないよ?」
「止める! こんなのすぐに止まるから!」

 必死に鼻の付け根を押さえて止血して、どうにか鼻血を止めた万里生だが、起き上がるとまた鼻血が出そうになる。それを見てファビアンが妖艶に笑った。

「分かったよ、マリオ。僕がしてあげる」
「へ?」

 パジャマを脱がされて、下着も脚から引き抜かれた万里生の細い腰に跨って、ファビアンがパジャマと下着を脱ぎ捨てる。もう完全に勃ち上がっている万里生の中心を、ファビアンは愛し気に撫でた。

「よかった、ちゃんと反応してる。僕には反応しないかと思った」
「そんなことない! ずっとファビアンを抱きたかったんだ!」

 一緒に寝ている間もずっと股間は反応していた。
 そのことを告げると、ファビアンが目を細める。乾いた唇を舌で舐め潤して、ファビアンが万里生の中心を後孔に宛がった。
 ローションで濡れたそこは既に拡がっていて、万里生を受け入れる準備ができているはずだった。

「あっ! あぁっ! マリオの、大きくて、入らない」
「ひぁっ! ファビアン! 焦らさないでぇ!」

 ずるりと入口を掠めて双丘の狭間に滑った万里生の中心を、もう一度入れようとファビアンが後孔に宛がうが、ローションと万里生の先走りで滑ってなかなか入れられない。

 入れたくて焦れている万里生は、自然と腰を跳ね上げてしまうし、ますますファビアンとのタイミングが合わない。

「ダメだ! 出る! 出ちゃうぅ!」

 つぷりとファビアンの後孔の入口に先端が入った瞬間、万里生は我慢できずに達していた。
 どくどくと白濁を吐き出しながらファビアンの後孔から外れる中心に、万里生が泣き声を上げる。

「ちゃんと入ってないのにぃ! イっちゃったぁ!」

 ぐすぐすと子どものように泣く万里生にファビアンが胸を押し付けると、乳首をちゅうちゅうと吸っている。胸を吸う万里生を撫でて、ファビアンがうっとりと微笑んだ。

「もう一回、ね?」
「う、うん」

 ファビアンの胸に慰められて、万里生はもう一度チャレンジするのだった。
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