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第一部
2.皇帝陛下の気を引くために
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後宮に入る妾は、初めての夜に必ず皇帝陛下と食事を共にする。
その後で皇帝陛下は、誰と夜を過ごすか決めるのだ。
皇帝陛下は女性の色とされる白い衣装を着て、頭に帽子を被っている。第二子の出産からまだ一年経っていないので、後宮へ行くのは頻繁ではないという話は聞いていた。
家族以外の前に出るときには、月の帝国では男性は黒い衣装を着て、黒い布で髪を隠さなければいけない。
けれど、皇帝陛下は私の配偶者に当たるので、私は袖のふんわりとしたシャツと足首が細くなっているデザインのズボンを履いて、絨毯の上に座って皇帝陛下のお越しを待っていた。
皇帝陛下は政務が忙しいので食事の時間が定まっていない。
それでも、夜までには皇帝陛下は現れた。
絨毯の上に座ったままで深く頭を下げると、皇帝陛下が手を払うようにして「よい」と言う。顔を上げて見た皇帝陛下は豪奢な緩やかに波打つ赤毛を長く伸ばし、褐色のよく日焼けした肌に、金色の目の獰猛な獅子のような方だった。
体付きも全く鍛えていない私とは比べ物にならないくらい引き締まっている。
シャムス様もそうだったが、月の帝国の女性はやはり違う。
「名は何という?」
「佐野伝達と申します」
「そうか。千里と同郷と聞いておるが、日の国は今、どうだ?」
「橘家が治めております。反抗するものもおりますが、橘家の威光には敵いません」
容姿は特に優れているわけではないので、私にできることは話で皇帝陛下を楽しませることくらいなのだが、緊張して上手く言葉が出てこない。
もっと皇帝陛下の気を引くことはできないものか。
「千里は私が初めて愛した男だ。私は千里の子を二人生んだ。そろそろ他の妾にも目を向けろと周囲は言うが、私は千里に愛着を持っている」
「我が君主の御子息が皇帝陛下に愛されていること、何よりも光栄に存じます」
「そなたには、つらい思いをさせるかもしれぬ」
「分かっていたことであります」
正直に本音を語ってくれたことで、千里様から皇帝陛下の愛が離れていないことに私は安堵する。
これならば、私はいらなかったのではないだろうか。
「海賊に襲われたのだとシャムスから聞いた。シャムスは私の乳姉妹で、誰よりも気の置けない友人なのだ。困ったことがあれば、シャムスに相談するといい」
「ありがとうございます」
食事の場なのに皇帝陛下は運ばれて来る料理に手を付けていない。私はただ皇帝陛下の差し出す盃に酒を注ぐだけだった。
その夜、当然のことだが、皇帝陛下は私に与えられた部屋には来なかった。
私は皇帝陛下の手がついていない妾ということで、一番下の部屋に配属されていた。
それでも素焼きの壺に入ったレモン水も飲み放題だし、果物も部屋のテーブルに置いてあるものを自由に食べていい。何より、大浴場への出入りが自由だった。
大浴場は月の帝国では社交の場ともなっていて、正室の千里様も行くし、側室も妾もこぞって出かける。そこで男性同士で裸で語り合って、友人を作るのだという。
日の国では入浴の習慣があったので、月の帝国でも入浴が行えそうで私は大浴場に行ける日を楽しみにしていた。
それより先に、私にはしなければいけないことがあった。
全ての妾が皇帝陛下のお目通りを終えた後に、正室の千里様にお会いするのだが、私は特に千里様が早く会いたがっているということで、お目通りの翌日には千里様の部屋に呼ばれていた。
千里様は正室ということで庭に面した広い日当たりのいい部屋を持っていて、衣装も宝石類も大量に持っている。
着流し姿で私を待っていた千里様に、私は着物と袴姿でお会いした。
「千里様、日の国より参りました、佐野家の長男、伝達でございます」
「よく参った、伝達。そなたを待っておった」
千里様は色素の薄い薄茶色の髪に薄茶色の目のほっそりとした男性で、見るからに守ってやりたいという気持ちが私ですら浮かんでくる。
この妖艶な千里様に皇帝陛下が夢中になるのも分かる。
「皇帝陛下の後宮に初めて入って、皇帝陛下と褥を初めて共にしたのは私だ。それ以来皇帝陛下はずっと私を寵愛してくださっていた」
「素晴らしいことに御座います」
「それが、他の側室や妾達には面白くなかったのだ。去年、皇帝陛下が二人目のお子を妊娠したときに、後宮で自殺未遂事件が起きた」
その話は私も日の国で聞いていた。
千里様はそのことに心を痛めているようだ。
「あれは仕組まれたものだったと私は思うのだ。あの者は死にたいと思っていなかった。それなのに、妾に目が向くように死ぬように仕向けられた」
「それで、私を呼んだのですか?」
「そうだ。同郷の妾を皇帝陛下に紹介するという名目ならば、伝達が来てもおかしくはないだろう。伝達を呼んだのは、そういう理由ではない。分かるな?」
皆まで言わなくても、私には千里様のお気持ちが分かった。
「自殺未遂事件の真相を探るのですね?」
「私は正室で、皇帝陛下の二人のお子の父親という立場で、気軽には動けなくなってしまった。後宮で身分が低く、それでいて私の後ろ盾のある伝達ならば、動きやすいのではないだろうか」
「確かにそうかもしれませんが……後宮は広うございます。私一人で調べるというのも難しいかと」
それに、私は自由に動けると言っても、後宮の中の限られた場所だけだ。
妾同士が殺し合いをしないように、見張られているし、大浴場には自由に行けるが、それも自分よりも身分の高い妾や側室が行くときには遠慮しなければいけない。
「そうだな……皇帝陛下から、後宮を自由に動く許可がもらえればいいのだが……」
「千里様から皇帝陛下にお話しくださいませんか?」
「それが……」
千里様の表情が暗くなる。
「二人目のお子を産まれてから、皇帝陛下はあまり私の部屋には来なくなった。自殺未遂事件を重く受け止められているのだ」
千里様を寵愛するあまりに、他の妾や側室を疎かにして、後宮で自殺未遂事件が起きてしまった。次に狙われるのは千里様ではないかと皇帝陛下は心配して、千里様以外の妾や側室の元に通うことによって、千里様に向けられる悪意の目を反らそうとしているのだという。
「皇帝陛下の寵愛が千里様から離れたわけではないのですね」
「そうなのだと思いたい」
皇帝陛下がまた千里様の部屋に気軽に通って来られるようになるためには、妾の自殺未遂事件の真相を探らなければいけない。
そのためには、皇帝陛下から後宮を自由に歩く権利を得なければいけない。
そのとき私の頭に浮かんだのは、前世で呼んだ歴史ものの物語だった。
後宮で妃を抱いては殺して行く王に殺されないために、物語を語る妃。
物語の続きが聞きたくて、王は妃を殺さずに、結局七人の子どもが生まれるほど寵愛し続けたという。
「私に、紙とペンをくださいませんか?」
私にも書けるのではないだろうか。
皇帝陛下を夢中にさせる小説が。
前世で私はあまり売れていない小説家だったが、それでもファンがいて、そのファンの想いに応えようと小説を書いてきた。
「何をするつもりなのか話せば、ペンと紙はあげよう」
「皇帝陛下を夢中にさせる物語を書きます。その物語を読みたさに、皇帝陛下が千里様の部屋に通ってくるようになったら、物語を書いていたのは私だと伝えてください」
そうすれば、もしかすると後宮を自由に歩き回れる権利が得られるかもしれない。
私は夜を徹して小説を書いた。
前世ではパソコンに入力するだけだったのに、手で小説を書くのはものすごく手が疲れるし、時間がかかる。パソコンがあればいいのにと私は何度思ったことか。
それでも何とか書き上げた一話を千里様に渡して、次の夜を待った。
朝になって千里様に呼ばれて、私は結果を聞く。
「全然駄目だった。皇帝陛下は興味を持たれなかった」
「駄目でしたか?」
「一枚目を見て、テーブルに投げてしまわれた」
「なんと……」
甘い男女の恋愛を書いたつもりだったが、前世の私の感覚で書いたので、男性優位になりすぎていたのかもしれない。
「何か仰っていましたか?」
「『女が男に守られるわけがない』と」
「やはりそうかー!」
女性優位の世界で男性優位の小説は奇をてらったものとして受け入れられるかと思ったが、皇帝陛下は王道がお好きなようだ。
次の日には、私は女性優位の小説を書き上げていた。
その日は千里様の元に皇帝陛下は来なかったので、眠い中、私は手慰みに別の小説を書いていた。
その小説は、私が前世で不本意ながら書いていたものだった。
「先生の男女の作品は夢を見過ぎなんですよ。ボーイズラブはリアリティがあると読者に受け入れられています。男性が書くボーイズラブは新鮮で売れるんですよ」
まさか皇帝陛下がボーイズラブ、つまり男性同士の恋愛小説を読むはずがないだろう。
書いてしまったがそれは捨てようと思っていたところに、私の部屋にシャムス様がやって来た。
「何か、妙な企みをしているようだな」
シャムス様は皇帝陛下の乳姉妹なので特別に後宮に入ることを許されているようだが、シャムス様の前では私は髪を隠さなければいけないので慌てて布を被った。その拍子にテーブルに乗せていた小説が落ちてしまった。
「これは……」
「捨てるつもりだったものです」
「な、なんだ、これは!? なんと……」
息を飲んで読んでいるシャムス様に私は土下座で謝ろうとする。
「申し訳ありません、そのようなものをお見せしてしまって」
男性の少ない月の帝国で男性同士の恋愛を書くだなんて、禁忌に決まっている。
顔色を変えたシャムス様はすぐに皇帝陛下の元に走って行った。
私は殺される覚悟をした。
その後で皇帝陛下は、誰と夜を過ごすか決めるのだ。
皇帝陛下は女性の色とされる白い衣装を着て、頭に帽子を被っている。第二子の出産からまだ一年経っていないので、後宮へ行くのは頻繁ではないという話は聞いていた。
家族以外の前に出るときには、月の帝国では男性は黒い衣装を着て、黒い布で髪を隠さなければいけない。
けれど、皇帝陛下は私の配偶者に当たるので、私は袖のふんわりとしたシャツと足首が細くなっているデザインのズボンを履いて、絨毯の上に座って皇帝陛下のお越しを待っていた。
皇帝陛下は政務が忙しいので食事の時間が定まっていない。
それでも、夜までには皇帝陛下は現れた。
絨毯の上に座ったままで深く頭を下げると、皇帝陛下が手を払うようにして「よい」と言う。顔を上げて見た皇帝陛下は豪奢な緩やかに波打つ赤毛を長く伸ばし、褐色のよく日焼けした肌に、金色の目の獰猛な獅子のような方だった。
体付きも全く鍛えていない私とは比べ物にならないくらい引き締まっている。
シャムス様もそうだったが、月の帝国の女性はやはり違う。
「名は何という?」
「佐野伝達と申します」
「そうか。千里と同郷と聞いておるが、日の国は今、どうだ?」
「橘家が治めております。反抗するものもおりますが、橘家の威光には敵いません」
容姿は特に優れているわけではないので、私にできることは話で皇帝陛下を楽しませることくらいなのだが、緊張して上手く言葉が出てこない。
もっと皇帝陛下の気を引くことはできないものか。
「千里は私が初めて愛した男だ。私は千里の子を二人生んだ。そろそろ他の妾にも目を向けろと周囲は言うが、私は千里に愛着を持っている」
「我が君主の御子息が皇帝陛下に愛されていること、何よりも光栄に存じます」
「そなたには、つらい思いをさせるかもしれぬ」
「分かっていたことであります」
正直に本音を語ってくれたことで、千里様から皇帝陛下の愛が離れていないことに私は安堵する。
これならば、私はいらなかったのではないだろうか。
「海賊に襲われたのだとシャムスから聞いた。シャムスは私の乳姉妹で、誰よりも気の置けない友人なのだ。困ったことがあれば、シャムスに相談するといい」
「ありがとうございます」
食事の場なのに皇帝陛下は運ばれて来る料理に手を付けていない。私はただ皇帝陛下の差し出す盃に酒を注ぐだけだった。
その夜、当然のことだが、皇帝陛下は私に与えられた部屋には来なかった。
私は皇帝陛下の手がついていない妾ということで、一番下の部屋に配属されていた。
それでも素焼きの壺に入ったレモン水も飲み放題だし、果物も部屋のテーブルに置いてあるものを自由に食べていい。何より、大浴場への出入りが自由だった。
大浴場は月の帝国では社交の場ともなっていて、正室の千里様も行くし、側室も妾もこぞって出かける。そこで男性同士で裸で語り合って、友人を作るのだという。
日の国では入浴の習慣があったので、月の帝国でも入浴が行えそうで私は大浴場に行ける日を楽しみにしていた。
それより先に、私にはしなければいけないことがあった。
全ての妾が皇帝陛下のお目通りを終えた後に、正室の千里様にお会いするのだが、私は特に千里様が早く会いたがっているということで、お目通りの翌日には千里様の部屋に呼ばれていた。
千里様は正室ということで庭に面した広い日当たりのいい部屋を持っていて、衣装も宝石類も大量に持っている。
着流し姿で私を待っていた千里様に、私は着物と袴姿でお会いした。
「千里様、日の国より参りました、佐野家の長男、伝達でございます」
「よく参った、伝達。そなたを待っておった」
千里様は色素の薄い薄茶色の髪に薄茶色の目のほっそりとした男性で、見るからに守ってやりたいという気持ちが私ですら浮かんでくる。
この妖艶な千里様に皇帝陛下が夢中になるのも分かる。
「皇帝陛下の後宮に初めて入って、皇帝陛下と褥を初めて共にしたのは私だ。それ以来皇帝陛下はずっと私を寵愛してくださっていた」
「素晴らしいことに御座います」
「それが、他の側室や妾達には面白くなかったのだ。去年、皇帝陛下が二人目のお子を妊娠したときに、後宮で自殺未遂事件が起きた」
その話は私も日の国で聞いていた。
千里様はそのことに心を痛めているようだ。
「あれは仕組まれたものだったと私は思うのだ。あの者は死にたいと思っていなかった。それなのに、妾に目が向くように死ぬように仕向けられた」
「それで、私を呼んだのですか?」
「そうだ。同郷の妾を皇帝陛下に紹介するという名目ならば、伝達が来てもおかしくはないだろう。伝達を呼んだのは、そういう理由ではない。分かるな?」
皆まで言わなくても、私には千里様のお気持ちが分かった。
「自殺未遂事件の真相を探るのですね?」
「私は正室で、皇帝陛下の二人のお子の父親という立場で、気軽には動けなくなってしまった。後宮で身分が低く、それでいて私の後ろ盾のある伝達ならば、動きやすいのではないだろうか」
「確かにそうかもしれませんが……後宮は広うございます。私一人で調べるというのも難しいかと」
それに、私は自由に動けると言っても、後宮の中の限られた場所だけだ。
妾同士が殺し合いをしないように、見張られているし、大浴場には自由に行けるが、それも自分よりも身分の高い妾や側室が行くときには遠慮しなければいけない。
「そうだな……皇帝陛下から、後宮を自由に動く許可がもらえればいいのだが……」
「千里様から皇帝陛下にお話しくださいませんか?」
「それが……」
千里様の表情が暗くなる。
「二人目のお子を産まれてから、皇帝陛下はあまり私の部屋には来なくなった。自殺未遂事件を重く受け止められているのだ」
千里様を寵愛するあまりに、他の妾や側室を疎かにして、後宮で自殺未遂事件が起きてしまった。次に狙われるのは千里様ではないかと皇帝陛下は心配して、千里様以外の妾や側室の元に通うことによって、千里様に向けられる悪意の目を反らそうとしているのだという。
「皇帝陛下の寵愛が千里様から離れたわけではないのですね」
「そうなのだと思いたい」
皇帝陛下がまた千里様の部屋に気軽に通って来られるようになるためには、妾の自殺未遂事件の真相を探らなければいけない。
そのためには、皇帝陛下から後宮を自由に歩く権利を得なければいけない。
そのとき私の頭に浮かんだのは、前世で呼んだ歴史ものの物語だった。
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「私に、紙とペンをくださいませんか?」
私にも書けるのではないだろうか。
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朝になって千里様に呼ばれて、私は結果を聞く。
「全然駄目だった。皇帝陛下は興味を持たれなかった」
「駄目でしたか?」
「一枚目を見て、テーブルに投げてしまわれた」
「なんと……」
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「何か仰っていましたか?」
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「何か、妙な企みをしているようだな」
シャムス様は皇帝陛下の乳姉妹なので特別に後宮に入ることを許されているようだが、シャムス様の前では私は髪を隠さなければいけないので慌てて布を被った。その拍子にテーブルに乗せていた小説が落ちてしまった。
「これは……」
「捨てるつもりだったものです」
「な、なんだ、これは!? なんと……」
息を飲んで読んでいるシャムス様に私は土下座で謝ろうとする。
「申し訳ありません、そのようなものをお見せしてしまって」
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