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第4話 爆炎! ダンシコー仮面登場!!
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その瞬間、キョーガクイーンの背後に爆炎が上がった。
「ぐうっ……!」
声にならない悲鳴をあげてキョーガクイーンは頭から地面に叩き付けられた。
キョーガクイーンの魔力が一気に弱まったことで私を壁に留めていた氷の刃も溶けていく。
「現役のCE四天王といっても、こんなものか」
上空から聞こえた男性の声に私は天を仰いだ。
その視線の先で、校舎の3階の窓辺に白いスーツを着た男性が腰かけていた。
「あなたは……?」
私の声が聞こえているのかいないのか、男性は無言で飛び降りると私の目前に着地した。
「名乗るほどのものでもないが、君には伝えておこう。私は……」
「待ちなさい! この私を無視して何を言うつもりなの!」
男性の発言を遮り、衣服の所々を焼かれたキョーガクイーンが怒声を上げた。
「何を言うというが、あなたには関係のないことだ」
「人を馬鹿にして……!」
キョーガクイーンは瞬時にブリザード・ダガーを召喚しようとしたが、彼女の周囲にいくつもの爆炎が上がる方が先だった。
「きゃあっ!」
クイーンと名乗っていてもまだ若い女性だからか、キョーガクイーンは肩をすくめて悲鳴を上げた。
「強い……」
私が素直な感想を口にしていると、白いスーツの男性は無言で振り向いた。
その顔は黒い仮面に隠されていて、私は幼い頃に観た映画のヒーローを連想した。
「何をしているんだ」
「えっ?」
男性は不機嫌そうに言葉を投げかけた。
「奴を倒すのは君の仕事だろう。私は既に魔力を使い切った。後は君のやることだ」
「はい……」
仮面の男性の有無を言わせない口調に私は頷き、ステッキを天に掲げた。
「雷の女神よ、私に力を!」
ほとばしる雷鳴がステッキに集まり、暴走したエネルギーの奔流が宙を舞う。
「ライトニング・ブレイカー!!」
ジョシコールナの最終奥義が、キョーガクイーンに直撃する。
「いやああああっ!」
全身を雷鳴に打たれ、キョーガクイーンは黒焦げになって倒れた。
すべての魔力を使い果たした私は、そのまま地面に膝をついた。
「勝った、の……?」
倒れたままのキョーガクイーンを見つめて、脱力した私はそう呟いた。
「私が助太刀をしたとはいえ、君が奴らを倒したことに変わりはない」
冷静な口調でそう言いつつ、仮面の男性は私のもとへ歩み寄る。
「だが……」
膝をついた私を見下ろして、男性は言葉を続けた。
「君が本気で女子校を守るというのなら、私に言われたままに戦うのでは意味がない」
「確かに……」
女子校は本来、女性に自主自立の精神を育むための存在のはずだ。
「だから、君はもっと強くなる必要がある。守護女神のもとで修行を積むといい」
「ええ……えっ?」
仮面の男性は急にしゃがみ込むと、私を両腕で抱きかかえた。
いわゆるお姫様抱っこだ。
「ちょ、ちょっと、何を!?」
「君の自宅まで連れていくだけだが、何か問題があるのか?」
「いえっ、自分で帰れますから!!」
「そうか、いい心がけだ」
仮面の男性はそう言うと私を静かに地面へと下ろした。
彼は今度は倒れたキョーガクイーンのもとに歩いていき、やはり彼女を抱きかかえた。
「その人をどうするんですか?」
「プロジェクトCEの幹部とはいえ女性には変わりない。魔力デバイスを故障させてから奴らの支部の前にでも届けておく」
そう言って立ち去ろうとした男性に私は慌てて声をかけた。
「あの、お名前を聞いてもいいですか?」
「ああ、忘れていたな。私は……」
仮面の奥の瞳を光らせ、男性は自らの名を口にした。
「ダンシコー仮面だ。また会うこともあるだろう」
そう言い終えると男性は高くジャンプし、そのまま姿を消した。
「ダンシコー仮面、さん……」
あまりにも工夫のない名前。
だけど。
私は人生で初めて、男性をかっこいいと思った。
「ぐうっ……!」
声にならない悲鳴をあげてキョーガクイーンは頭から地面に叩き付けられた。
キョーガクイーンの魔力が一気に弱まったことで私を壁に留めていた氷の刃も溶けていく。
「現役のCE四天王といっても、こんなものか」
上空から聞こえた男性の声に私は天を仰いだ。
その視線の先で、校舎の3階の窓辺に白いスーツを着た男性が腰かけていた。
「あなたは……?」
私の声が聞こえているのかいないのか、男性は無言で飛び降りると私の目前に着地した。
「名乗るほどのものでもないが、君には伝えておこう。私は……」
「待ちなさい! この私を無視して何を言うつもりなの!」
男性の発言を遮り、衣服の所々を焼かれたキョーガクイーンが怒声を上げた。
「何を言うというが、あなたには関係のないことだ」
「人を馬鹿にして……!」
キョーガクイーンは瞬時にブリザード・ダガーを召喚しようとしたが、彼女の周囲にいくつもの爆炎が上がる方が先だった。
「きゃあっ!」
クイーンと名乗っていてもまだ若い女性だからか、キョーガクイーンは肩をすくめて悲鳴を上げた。
「強い……」
私が素直な感想を口にしていると、白いスーツの男性は無言で振り向いた。
その顔は黒い仮面に隠されていて、私は幼い頃に観た映画のヒーローを連想した。
「何をしているんだ」
「えっ?」
男性は不機嫌そうに言葉を投げかけた。
「奴を倒すのは君の仕事だろう。私は既に魔力を使い切った。後は君のやることだ」
「はい……」
仮面の男性の有無を言わせない口調に私は頷き、ステッキを天に掲げた。
「雷の女神よ、私に力を!」
ほとばしる雷鳴がステッキに集まり、暴走したエネルギーの奔流が宙を舞う。
「ライトニング・ブレイカー!!」
ジョシコールナの最終奥義が、キョーガクイーンに直撃する。
「いやああああっ!」
全身を雷鳴に打たれ、キョーガクイーンは黒焦げになって倒れた。
すべての魔力を使い果たした私は、そのまま地面に膝をついた。
「勝った、の……?」
倒れたままのキョーガクイーンを見つめて、脱力した私はそう呟いた。
「私が助太刀をしたとはいえ、君が奴らを倒したことに変わりはない」
冷静な口調でそう言いつつ、仮面の男性は私のもとへ歩み寄る。
「だが……」
膝をついた私を見下ろして、男性は言葉を続けた。
「君が本気で女子校を守るというのなら、私に言われたままに戦うのでは意味がない」
「確かに……」
女子校は本来、女性に自主自立の精神を育むための存在のはずだ。
「だから、君はもっと強くなる必要がある。守護女神のもとで修行を積むといい」
「ええ……えっ?」
仮面の男性は急にしゃがみ込むと、私を両腕で抱きかかえた。
いわゆるお姫様抱っこだ。
「ちょ、ちょっと、何を!?」
「君の自宅まで連れていくだけだが、何か問題があるのか?」
「いえっ、自分で帰れますから!!」
「そうか、いい心がけだ」
仮面の男性はそう言うと私を静かに地面へと下ろした。
彼は今度は倒れたキョーガクイーンのもとに歩いていき、やはり彼女を抱きかかえた。
「その人をどうするんですか?」
「プロジェクトCEの幹部とはいえ女性には変わりない。魔力デバイスを故障させてから奴らの支部の前にでも届けておく」
そう言って立ち去ろうとした男性に私は慌てて声をかけた。
「あの、お名前を聞いてもいいですか?」
「ああ、忘れていたな。私は……」
仮面の奥の瞳を光らせ、男性は自らの名を口にした。
「ダンシコー仮面だ。また会うこともあるだろう」
そう言い終えると男性は高くジャンプし、そのまま姿を消した。
「ダンシコー仮面、さん……」
あまりにも工夫のない名前。
だけど。
私は人生で初めて、男性をかっこいいと思った。
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