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配信開始
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配信当日。
俺は念入りに顔バレしないように全身真っ黒の服。これはいつもと同じ。フードも深く被り脱げないようにし、黒マスク。
これでフードで目元は隠れるしマスクしてるし顔は見えないだろう。
なるべく顔バレはしたくない。
顔出しのせいでダンジョンで動きづらくなるのは勘弁願いたい。
今まで隠れていたので緊張がハンパない…。
声だけの出演にしてもらおうかな…。
うぅ~…胃が痛い…。
そんな弱々メンタルで今日の舞台であるダンジョンに着いてしまった…。
入り口には炎龍の二人が既に待っていた。
「ゼロさ~ん!!お待ちしてました!!」
「…声がデカい」バシッ
あまりの声のデカさに周りの視線も集中してしまったので思わず頭を叩いてしまった。
「あ、すみません」
頭を叩かれても笑顔な龍臣が怖い。
むしろ叩かれて嬉しそうにしてるのが怖いっ!!
「龍臣アンタ変な事してゼロさんに帰られてしまったらどうするの…?中に入るまで黙ってなさい。お口にチャックよ。ゼロさんすみません…」
「ソレの手綱はしっかりな?駄犬の躾はしっかりやっとけ。じゃあ早速入るか…」
「了解です」
「…二人とも俺の扱い酷くない?」
上層は人が多いから中層での訓練と言っていたな…。
「走るがついてこれるか…?」
「「頑張ってついていきます!!」」
「…少しスピード落として走るか…」
「「「『身体強化』」」」
いつもの1/5くらいのスピードな抑えて走ってみるがなんとかついてきているみたい。
あまり疲れさせて訓練前に動けなくなっても困るしなぁ。
一般人だと大体このくらいが普通なのか…?
目的地の中層の入り口に着いた。
やはりこの辺りは人が一気に少なくなる。
「大丈夫か?疲れた?」
「「…大丈夫…です…」」
このくらいでへばってもらっちゃ困る。
「お前らもう少し体力強化しないとダメだな」
「…俺たちこれでも体力ある方なんだけど…」
これである方なら他の奴らはどんだけ弱いん?
先に進みたいなら体力持久力ないと潜れないぞ…?
戦闘訓練以前の問題では?教えるのは基礎からにした方がいいか?
下層になれば転移ポータルもそんなにないのに体力なくてどうやって攻略すんだよ。モンスターとの持久戦なんてザラにあんのに。
「こりゃ基礎からだな…」
「じゃあ早速配信始めますね」
俺はフードを深く被り直して待つ。
「はーい皆こんにちは!!炎龍の炎と…」
「龍臣だ。今日は告知してた通り先日助けて頂いた探索者のゼロさんの戦闘訓練配信だ!!ではゼロさんこちらへ」
呼ばれてカメラ前に立つ。
緊張で身体が震える。
陰キャがカメラ前に立つとか死の宣告と同じだと思う。
「ゼロさん軽く自己紹介を…」
「……ゼロです。今日はよろしく…」
:ゼロさん顔見せて~
:この間は炎龍助けてくれてありがとう!!
:ゼロさん顔出ししないの?
:体格から女だと思ってたけど男…か?
:女じゃなくてよかった…!
:炎龍に引っ付く女は敵
:これで炎龍より強いの?
:この間の戦闘も凄かったので今日見れるの楽しみ
:顔見せろ!!
:やっぱり真っ黒なんですね…アサシンみたいでかっこよ…
:見た目弱そう…ホントに強いの?
「ゼロさんは人見知り激しいみたいだから…これでも頑張ってくれてるから!!変な質問はしないように!!」
…見た目で弱そうに見えるらしい…それでも構わないけど少しイラッとしてしまう。
小さい=弱いって方程式はどうにかならんものか…。
炎龍ってホントに人気なんだなぁ…。
女じゃなくてよかった…女ってだけで敵認定とか怖っ!!
でも龍臣が男が好きって知ったらどうなるんだろ…それも怖い…!!
配信中は龍臣との距離を考えて行動しないとな…。
「ではゼロさんを交えてここからは先へ進みたいと思いまぁす!!中層スタートよ!!何か気になる事があればどんどん質問してね!」
「戦闘、ダンジョン関係以外の質問は今回の配信では答えないからな!」
コメント見ながら戦闘するのか?
よくそんな器用な事できるなぁ…。
というか危ないよな、それ。
協会もよくそんな事認めたな…俺には怖くて出来ないわ…。
一応注意しておくか…。
「…一言言っておく。今日は中層だからいいけど…下層はこんな事しながら突破できる程甘くねぇからな?」
「…わかってます。よろしくお願いします」
ホントにわかってるのかね?
放送事故だけは勘弁してくれよな…。
自己責任だから俺は知らんけど。
「…じゃあ早速。身体強化。やってみて?」
「「へ?」」
「何間抜けな返事してんの?返事は?」
「「はいっ!!」」
二人は身体強化をするけど…
「はい。ダメ。遅い!!身体強化は時間制限あるし、お敵さんが現れてすぐ戦闘なんてザラなんだからそんな遅いと一瞬で殺られるよ」
「これでも早い方だと思ってたのに…!」
「目標は1秒。一瞬で全体に纏わせるようにしろ。そしてなるべく長い時間纏えるように訓練しておきな。下層だったら入った瞬間死ぬぞ」
「1…!?ホントに一瞬じゃん…」
:下層ってそんな地獄なの…?
:下層は上よりもモンスターの数が多いとか?
:待ち伏せとかあるんかな?
:強いからって偉そ…
:こんな初歩的な所からの訓練なの?
「…こんな初歩的なことすら出来ないようじゃダンジョン踏破とか夢のまた夢だな…はぁ…」
「纏うのは魔力量とか関係ありますか?」
「魔力量の差が出るのは持続時間…かな。多い方が持続時間は長くなる。魔力量操作が上手ければそこも誤魔化せるけどな。早く纏わせるには魔力操作の熟練度が必須だな。身体強化は戦闘に必須だから魔法苦手だからと言ってなんとなくでやって魔力操作の練習を怠るといつか死ぬよ」
「「が…頑張ります…」」
:ゼロさんはどのくらいの速さで纏えるの?
:ゼロさんランクは?
:いつから探索者やってるの?
:何歳?
「…俺のランクはS級だ。高校生になってすぐ探索者になった。今は18歳。炎龍と同い年だね」
:大分若かった!!
:噂の最年少S級なのでは!?
:配信はやらないの?
「俺はガチ勢なので基本下層と深層しか潜らないので、配信やってたら死にます。これからもやるつもりはないよ」
「ゼロさん一度身体強化の見本…見せて貰ってもいいです?」
「…他の人にもわかるようにちょっと強めにかける…魔力は目に魔力を集中させると見えるからこれも魔力操作の練習になる…頑張って見てくれ」
そう言ってから俺は一瞬で身体強化を行う。いつもよりも魔力多め。強くかければ身体が光って見えるはずだ。
「…!!ホントに一瞬ですね…こんな綺麗に全身に纏わせられるとか凄…」
「もう少し贅沢を言えば持続時間は30分以上が理想かな。下層に行けば君たちくらいなら戦闘も長引く。深層は常に身体強化しておかないと急に現れるやつもいるから…」
「マジか…待ち伏せとかしてくるんですか?」
「知能あるやつもいるね。あとはスピードがあるやつ。急に距離詰められることもあるから」
「うへぇ…ゼロさんやっぱり配信してくださいよ。モンスターの解説あれば他の人も対策出来ていいと思うんですけど…」
「下層より下はそんなんやってたら命取りになる。それとも俺に死ねって言ってる?」
「そんな事言ってません!!」
「なら無理言うな。あんたらも配信は中層で辞めておけ」
:配信が当たり前になってるからわからなかったけどガチ勢がそこまで止めるとなると下はやっぱりヤバいってのが伝わるね…
:上層で馬鹿騒ぎしてるのも怖いよねぇ
:最近の配信って胸くそ悪いのも多いしなぁ
:この間の炎龍みたいにイレギュラーあったらやばいね
:下層からの配信が殆ど無いのも納得の怖さ
:炎龍も無理しないように…
リスナーの方がよっぽどわかってる。
炎龍はある程度戦えるから軽く考えてるトコあるんよな…。
中途半端なのが一番たちが悪い。
だからこそ今から鍛えるんだけど。
「さてここからは実践。戦うにあたって大事なのは?」
「…強さ!!」
「はい。脳筋は黙りなさい。炎は?」
「速さ!!」
「…ここには脳筋しかいないの…?」
:あっはっは!!炎龍は割と脳筋だよね
:力技なとこあるね
:龍臣の大剣でバッサリが多い
:皆そんなもんじゃない?
…マジか…頭使えよ頭!!
マジ死ぬ予感しかねぇぞ…?
「…はぁ…まずは位置取り。折角二人でやってるのに何で力技ばっかりなの?数人いるなら先ずは有利な位置取りから。常に二人が対角にいればどちらかは死角になるように位置取りしなさい」
「あ、それはちゃんとやってます!!俺らは基本的に炎が囮、俺が死角からバッサリが基本なんで…」
「やってるならいい。何で答えが力技だったのさ…」
「やっぱり最終的には力じゃない?切るにはやっぱり力じゃない?」
「…俺に力技出来ると思う?」
「…こう言ってはなんですが…力あるように見えないわねぇ…」
「俺は魔力で補ってるからね。武器も双剣で耐久力も大剣に比べたら紙っぺらみたいなもんだし。剣に魔力を纏わせて斬れ味と耐久力を補ってる。これは何にでも応用出来る。だから魔力操作が基本なのはわかった?例えば…」
俺は自分の短剣に魔力を纏わせると側にあった岩を切り刻む。
:岩って切れるっけ?
:短剣って防御力紙っぺらな武器だよね!?
:S級ってなんでもできるのね…
:これは皆習得すべき
「魔力を制御できれば何でも出来る。腕力ゴミな俺でも…」
拳に魔力を纏わせて岩を殴って粉々にする。
「岩を粉々に粉砕も可能。だから基礎の魔力操作が大事なの。わかった?」
:これは逆らえない
:ゼロ様を怒らせてはいけない
:お仕置きされるのも命がけ
恐怖政治やるつもりはないけど…お仕置きって何よ?
「うわぁ~強っ!!ゼロさんと殴り合いしてみた~い!!やってみません?」
…脳筋ってどうしたら治るのかな?
龍臣の頭悪そうな感想にため息を一つついた。
俺は念入りに顔バレしないように全身真っ黒の服。これはいつもと同じ。フードも深く被り脱げないようにし、黒マスク。
これでフードで目元は隠れるしマスクしてるし顔は見えないだろう。
なるべく顔バレはしたくない。
顔出しのせいでダンジョンで動きづらくなるのは勘弁願いたい。
今まで隠れていたので緊張がハンパない…。
声だけの出演にしてもらおうかな…。
うぅ~…胃が痛い…。
そんな弱々メンタルで今日の舞台であるダンジョンに着いてしまった…。
入り口には炎龍の二人が既に待っていた。
「ゼロさ~ん!!お待ちしてました!!」
「…声がデカい」バシッ
あまりの声のデカさに周りの視線も集中してしまったので思わず頭を叩いてしまった。
「あ、すみません」
頭を叩かれても笑顔な龍臣が怖い。
むしろ叩かれて嬉しそうにしてるのが怖いっ!!
「龍臣アンタ変な事してゼロさんに帰られてしまったらどうするの…?中に入るまで黙ってなさい。お口にチャックよ。ゼロさんすみません…」
「ソレの手綱はしっかりな?駄犬の躾はしっかりやっとけ。じゃあ早速入るか…」
「了解です」
「…二人とも俺の扱い酷くない?」
上層は人が多いから中層での訓練と言っていたな…。
「走るがついてこれるか…?」
「「頑張ってついていきます!!」」
「…少しスピード落として走るか…」
「「「『身体強化』」」」
いつもの1/5くらいのスピードな抑えて走ってみるがなんとかついてきているみたい。
あまり疲れさせて訓練前に動けなくなっても困るしなぁ。
一般人だと大体このくらいが普通なのか…?
目的地の中層の入り口に着いた。
やはりこの辺りは人が一気に少なくなる。
「大丈夫か?疲れた?」
「「…大丈夫…です…」」
このくらいでへばってもらっちゃ困る。
「お前らもう少し体力強化しないとダメだな」
「…俺たちこれでも体力ある方なんだけど…」
これである方なら他の奴らはどんだけ弱いん?
先に進みたいなら体力持久力ないと潜れないぞ…?
戦闘訓練以前の問題では?教えるのは基礎からにした方がいいか?
下層になれば転移ポータルもそんなにないのに体力なくてどうやって攻略すんだよ。モンスターとの持久戦なんてザラにあんのに。
「こりゃ基礎からだな…」
「じゃあ早速配信始めますね」
俺はフードを深く被り直して待つ。
「はーい皆こんにちは!!炎龍の炎と…」
「龍臣だ。今日は告知してた通り先日助けて頂いた探索者のゼロさんの戦闘訓練配信だ!!ではゼロさんこちらへ」
呼ばれてカメラ前に立つ。
緊張で身体が震える。
陰キャがカメラ前に立つとか死の宣告と同じだと思う。
「ゼロさん軽く自己紹介を…」
「……ゼロです。今日はよろしく…」
:ゼロさん顔見せて~
:この間は炎龍助けてくれてありがとう!!
:ゼロさん顔出ししないの?
:体格から女だと思ってたけど男…か?
:女じゃなくてよかった…!
:炎龍に引っ付く女は敵
:これで炎龍より強いの?
:この間の戦闘も凄かったので今日見れるの楽しみ
:顔見せろ!!
:やっぱり真っ黒なんですね…アサシンみたいでかっこよ…
:見た目弱そう…ホントに強いの?
「ゼロさんは人見知り激しいみたいだから…これでも頑張ってくれてるから!!変な質問はしないように!!」
…見た目で弱そうに見えるらしい…それでも構わないけど少しイラッとしてしまう。
小さい=弱いって方程式はどうにかならんものか…。
炎龍ってホントに人気なんだなぁ…。
女じゃなくてよかった…女ってだけで敵認定とか怖っ!!
でも龍臣が男が好きって知ったらどうなるんだろ…それも怖い…!!
配信中は龍臣との距離を考えて行動しないとな…。
「ではゼロさんを交えてここからは先へ進みたいと思いまぁす!!中層スタートよ!!何か気になる事があればどんどん質問してね!」
「戦闘、ダンジョン関係以外の質問は今回の配信では答えないからな!」
コメント見ながら戦闘するのか?
よくそんな器用な事できるなぁ…。
というか危ないよな、それ。
協会もよくそんな事認めたな…俺には怖くて出来ないわ…。
一応注意しておくか…。
「…一言言っておく。今日は中層だからいいけど…下層はこんな事しながら突破できる程甘くねぇからな?」
「…わかってます。よろしくお願いします」
ホントにわかってるのかね?
放送事故だけは勘弁してくれよな…。
自己責任だから俺は知らんけど。
「…じゃあ早速。身体強化。やってみて?」
「「へ?」」
「何間抜けな返事してんの?返事は?」
「「はいっ!!」」
二人は身体強化をするけど…
「はい。ダメ。遅い!!身体強化は時間制限あるし、お敵さんが現れてすぐ戦闘なんてザラなんだからそんな遅いと一瞬で殺られるよ」
「これでも早い方だと思ってたのに…!」
「目標は1秒。一瞬で全体に纏わせるようにしろ。そしてなるべく長い時間纏えるように訓練しておきな。下層だったら入った瞬間死ぬぞ」
「1…!?ホントに一瞬じゃん…」
:下層ってそんな地獄なの…?
:下層は上よりもモンスターの数が多いとか?
:待ち伏せとかあるんかな?
:強いからって偉そ…
:こんな初歩的な所からの訓練なの?
「…こんな初歩的なことすら出来ないようじゃダンジョン踏破とか夢のまた夢だな…はぁ…」
「纏うのは魔力量とか関係ありますか?」
「魔力量の差が出るのは持続時間…かな。多い方が持続時間は長くなる。魔力量操作が上手ければそこも誤魔化せるけどな。早く纏わせるには魔力操作の熟練度が必須だな。身体強化は戦闘に必須だから魔法苦手だからと言ってなんとなくでやって魔力操作の練習を怠るといつか死ぬよ」
「「が…頑張ります…」」
:ゼロさんはどのくらいの速さで纏えるの?
:ゼロさんランクは?
:いつから探索者やってるの?
:何歳?
「…俺のランクはS級だ。高校生になってすぐ探索者になった。今は18歳。炎龍と同い年だね」
:大分若かった!!
:噂の最年少S級なのでは!?
:配信はやらないの?
「俺はガチ勢なので基本下層と深層しか潜らないので、配信やってたら死にます。これからもやるつもりはないよ」
「ゼロさん一度身体強化の見本…見せて貰ってもいいです?」
「…他の人にもわかるようにちょっと強めにかける…魔力は目に魔力を集中させると見えるからこれも魔力操作の練習になる…頑張って見てくれ」
そう言ってから俺は一瞬で身体強化を行う。いつもよりも魔力多め。強くかければ身体が光って見えるはずだ。
「…!!ホントに一瞬ですね…こんな綺麗に全身に纏わせられるとか凄…」
「もう少し贅沢を言えば持続時間は30分以上が理想かな。下層に行けば君たちくらいなら戦闘も長引く。深層は常に身体強化しておかないと急に現れるやつもいるから…」
「マジか…待ち伏せとかしてくるんですか?」
「知能あるやつもいるね。あとはスピードがあるやつ。急に距離詰められることもあるから」
「うへぇ…ゼロさんやっぱり配信してくださいよ。モンスターの解説あれば他の人も対策出来ていいと思うんですけど…」
「下層より下はそんなんやってたら命取りになる。それとも俺に死ねって言ってる?」
「そんな事言ってません!!」
「なら無理言うな。あんたらも配信は中層で辞めておけ」
:配信が当たり前になってるからわからなかったけどガチ勢がそこまで止めるとなると下はやっぱりヤバいってのが伝わるね…
:上層で馬鹿騒ぎしてるのも怖いよねぇ
:最近の配信って胸くそ悪いのも多いしなぁ
:この間の炎龍みたいにイレギュラーあったらやばいね
:下層からの配信が殆ど無いのも納得の怖さ
:炎龍も無理しないように…
リスナーの方がよっぽどわかってる。
炎龍はある程度戦えるから軽く考えてるトコあるんよな…。
中途半端なのが一番たちが悪い。
だからこそ今から鍛えるんだけど。
「さてここからは実践。戦うにあたって大事なのは?」
「…強さ!!」
「はい。脳筋は黙りなさい。炎は?」
「速さ!!」
「…ここには脳筋しかいないの…?」
:あっはっは!!炎龍は割と脳筋だよね
:力技なとこあるね
:龍臣の大剣でバッサリが多い
:皆そんなもんじゃない?
…マジか…頭使えよ頭!!
マジ死ぬ予感しかねぇぞ…?
「…はぁ…まずは位置取り。折角二人でやってるのに何で力技ばっかりなの?数人いるなら先ずは有利な位置取りから。常に二人が対角にいればどちらかは死角になるように位置取りしなさい」
「あ、それはちゃんとやってます!!俺らは基本的に炎が囮、俺が死角からバッサリが基本なんで…」
「やってるならいい。何で答えが力技だったのさ…」
「やっぱり最終的には力じゃない?切るにはやっぱり力じゃない?」
「…俺に力技出来ると思う?」
「…こう言ってはなんですが…力あるように見えないわねぇ…」
「俺は魔力で補ってるからね。武器も双剣で耐久力も大剣に比べたら紙っぺらみたいなもんだし。剣に魔力を纏わせて斬れ味と耐久力を補ってる。これは何にでも応用出来る。だから魔力操作が基本なのはわかった?例えば…」
俺は自分の短剣に魔力を纏わせると側にあった岩を切り刻む。
:岩って切れるっけ?
:短剣って防御力紙っぺらな武器だよね!?
:S級ってなんでもできるのね…
:これは皆習得すべき
「魔力を制御できれば何でも出来る。腕力ゴミな俺でも…」
拳に魔力を纏わせて岩を殴って粉々にする。
「岩を粉々に粉砕も可能。だから基礎の魔力操作が大事なの。わかった?」
:これは逆らえない
:ゼロ様を怒らせてはいけない
:お仕置きされるのも命がけ
恐怖政治やるつもりはないけど…お仕置きって何よ?
「うわぁ~強っ!!ゼロさんと殴り合いしてみた~い!!やってみません?」
…脳筋ってどうしたら治るのかな?
龍臣の頭悪そうな感想にため息を一つついた。
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