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クエスト攻略ランクアップ編
45話 初クエスト
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冒険所内、クエストボード前。
僕たちは自身のランクに見合った、初クエストに向いていそうなものを探していた。
クエストボードとは依頼書が大量に貼られた掲示板のことで、低ランクのころはここから早いもの勝ちで依頼を取っていく形式となっている。
多くの冒険者で賑わう場所、殺伐とした雰囲気はゲーム時と大差ない。あの時も早いもの勝ちだったのでボタン連打とかよくしていたなぁ。
良さ気な条件の依頼書は皆素早く手に取っていく。
もちろん、良さ気というのは報酬金が高く依頼内容が比較的簡単なものだ。
すでに余りもの、長期間放置されているようなボロボロの依頼書、明らかに不人気ですと明言したクエストしか残っていない。
うーん、悩んでいる間に完全に出遅れてしまった。
「クーラ、このクエストはどうですか?」
その内の一枚、ナコが依頼書を手に取る。
――――――――――――――――――――――――――――
【依頼内容】
グリーンラム草原に咲く花、フラリシアが一輪欲しいです。
――――――――――――――――――――――――――――
フラリシアとはピンク色のキレイな花のことだ。
特殊な成分を保有しており、生産職が調合用の素材としても扱うことが多い。僕の記憶が正しければ、その他にも使い道が――、
「どうしてこのクエストを受けようと思ったの?」
「この依頼書の文字、小さい子が書いたような気がしまして。それになんだかポツンと残っている姿が寂しそうに見えたんです」
――ナコは言う。
「よし、受けてみよう」
「いいんですか?」
「ナコが選んでくれた大事なクエストだからね。"Kingly"の初活動には持って来いじゃないかな」
「はい! 頑張ります!」
依頼書を手に、クエストを受けることを受付に伝えに行く。
「クーラ様、お久しぶりですー。あ、この高級感盛りっ盛りのネックレス見てください。最近でた特別ボーナスで衝動買いしちゃったんですよー、似合います? 似合いますよねーっ!」
「どうも。ユーリさん、最初の時とキャラ違いません?」
初対面時、真面目なユーリさんの姿は見る影もない。
「あははー、お財布の重さと態度が比例しちゃいましたかね」
「ナコ、お金があってもこうなっちゃ駄目だからね」
「勉強になります」
「うわはー、お二人共本人の前でハッキリ言いますねっ?! 私のバブリーな話はひとまず置いといて、このクエストを受けてくれるのは助かります。報酬金が少なすぎて何ヶ月も放置されていて参ってたんですよーっ!」
報酬金の話を聞き、ナコが明らかにショックそうな顔付きをする。
「クーラ、すいません。報酬金を見ていませんでした」
「報酬金は気にしなくて大丈夫、今回は初クエストだから安全面を重視しよう。フラリシアを摘みに行くだけならそこまで難しくはないと思う」
僕はそのまま依頼書をユーリさんに通してもらう。
「はいはーいっ! それではこちらのクエストは"Kingly"様が受註したということで。依頼主様はウィンウィンの三番街、細かい住所は依頼書に記載済みです。クエストが完了しましたら、依頼主様に完了のサインをもらってまた来てくださいねー!」
僕たちは自身のランクに見合った、初クエストに向いていそうなものを探していた。
クエストボードとは依頼書が大量に貼られた掲示板のことで、低ランクのころはここから早いもの勝ちで依頼を取っていく形式となっている。
多くの冒険者で賑わう場所、殺伐とした雰囲気はゲーム時と大差ない。あの時も早いもの勝ちだったのでボタン連打とかよくしていたなぁ。
良さ気な条件の依頼書は皆素早く手に取っていく。
もちろん、良さ気というのは報酬金が高く依頼内容が比較的簡単なものだ。
すでに余りもの、長期間放置されているようなボロボロの依頼書、明らかに不人気ですと明言したクエストしか残っていない。
うーん、悩んでいる間に完全に出遅れてしまった。
「クーラ、このクエストはどうですか?」
その内の一枚、ナコが依頼書を手に取る。
――――――――――――――――――――――――――――
【依頼内容】
グリーンラム草原に咲く花、フラリシアが一輪欲しいです。
――――――――――――――――――――――――――――
フラリシアとはピンク色のキレイな花のことだ。
特殊な成分を保有しており、生産職が調合用の素材としても扱うことが多い。僕の記憶が正しければ、その他にも使い道が――、
「どうしてこのクエストを受けようと思ったの?」
「この依頼書の文字、小さい子が書いたような気がしまして。それになんだかポツンと残っている姿が寂しそうに見えたんです」
――ナコは言う。
「よし、受けてみよう」
「いいんですか?」
「ナコが選んでくれた大事なクエストだからね。"Kingly"の初活動には持って来いじゃないかな」
「はい! 頑張ります!」
依頼書を手に、クエストを受けることを受付に伝えに行く。
「クーラ様、お久しぶりですー。あ、この高級感盛りっ盛りのネックレス見てください。最近でた特別ボーナスで衝動買いしちゃったんですよー、似合います? 似合いますよねーっ!」
「どうも。ユーリさん、最初の時とキャラ違いません?」
初対面時、真面目なユーリさんの姿は見る影もない。
「あははー、お財布の重さと態度が比例しちゃいましたかね」
「ナコ、お金があってもこうなっちゃ駄目だからね」
「勉強になります」
「うわはー、お二人共本人の前でハッキリ言いますねっ?! 私のバブリーな話はひとまず置いといて、このクエストを受けてくれるのは助かります。報酬金が少なすぎて何ヶ月も放置されていて参ってたんですよーっ!」
報酬金の話を聞き、ナコが明らかにショックそうな顔付きをする。
「クーラ、すいません。報酬金を見ていませんでした」
「報酬金は気にしなくて大丈夫、今回は初クエストだから安全面を重視しよう。フラリシアを摘みに行くだけならそこまで難しくはないと思う」
僕はそのまま依頼書をユーリさんに通してもらう。
「はいはーいっ! それではこちらのクエストは"Kingly"様が受註したということで。依頼主様はウィンウィンの三番街、細かい住所は依頼書に記載済みです。クエストが完了しましたら、依頼主様に完了のサインをもらってまた来てくださいねー!」
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