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最強の武者Gozaru編
111話 キャロルさんの隠し要素
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再集合の時間、僕たちは各々探索結果を報告し合う。
収集したアイテムはアイテムボックスに詰めてきたため、まだどんなものが手に入ったかはお互い不透明である。
「ねえねえ。私とキャロルさん、ソラとナコちゃん、どっちのペアがすごいものを見つけたか勝負しない?」
「本当に勝負事が大好きだね」
僕はやれやれといった風に返す。
しかしながら、勝負となれば負けるわけにはいかない。今のところ僕はゴザルに一度負けて、言うことを一つ聞くというストックがある。
ここで勝利して五分五分に持ち込みたい。
「お宝度のすごい方が勝ち、敗者は勝者の命令を一つ聞くのよ」
「はわわ、負けたら大変なことになるのです。裸になってダンジョンを一周、四つん這いになって夜の街中を闊歩、緊縛目隠し状態での当てっこゲームなのです」
キャロルさん、経験でもあったのかというほど内容が濃い。
「キャロルさん、なんで負けてもいいかもって顔してるの?! そ、そこまで極端な命令はなしよ」
ゴザルが若干引き気味に言う。
よく見ると、キャロルさんが恍惚な表情でうっとりと天を見上げている。
一体なにを妄想しているのか、キャロルさん自身の開いてはいけない隠し要素を見てしまった気がする。
「きん、ばく? 目隠し状態での当てっこゲームってどういうことですか? 目隠しで当てっこになるんですか?」
ナコが純粋な眼差しで問う。
やはり、来たか――以前、リーナの時にも似たような流れはあった。ナコは気になることはすぐに質問、優等生的な性格を備えている。とてもいい傾向なのだが、内容の良し悪し問わずなので対応が難しい瞬間がある。
僕はそっとゴザルに耳打ちし、
「ゴザル、ナコにはどう説明すればいいのかな」
「わ、私に聞かないでよ。そんなディープな内容の説明、今までにしたことあるわけないでしょっ!」
「投げっぱなしはよくない、僕たちは大人なんだ。この荒ぶった世界、僕たちの目の届かない範囲でナコに変な人たちが寄って来ないとも限らない。伝えることは伝えて注意を促すべき場面もある」
「そ、そうなの、かしら?」
「そうだよ」
「わかったわ」
僕自身説明したくないので、それらしいことを言ってゴザルに押し付けてみる。
ゴザルは深呼吸を2~3回ほど繰り返し、覚悟を決めたであろう真剣な面持ちでナコに向き合う。
「……ぉ、おっぱい。大事な部分を、当てるゲームなのよ」
率直に言うんだ。
常に一直線のゴザルらしい、ナコがポカンと口を広げゴザルの言葉を聞いていた。数秒の間、ナコも理解が追い付いてきたのか段々と顔が真っ赤になっていく。
「そ、そんな、ゲームがあるんですか?」
「世の中には存在するのよ。ナコちゃんも変なおじさんにゲームしようなんて誘われても素直に頷いちゃ駄目。私たちがいない時、自分の身は自分で守るのよ」
「は、はい。でも、私の胸でゲームになるんでしょうか。楽しくないと、思うんですけど」
チラッと、ナコが僕の方を見やる。
何故このタイミングで僕を見る? まさか、触診の時――遠回しに小さいと言った僕の発言を気にしているのか。
どうする? 今のチラッとをスルーすることはできない。
導き出せ、ナコが欲している、欲しがっている言葉を――挽回のチャンスじゃないか。
僕もゴザルに続いて深呼吸を2~3回ほど繰り返し、
「なる」
――「「「えっ?」」」
僕の一言に驚いた声が重なる。
ナコとゴザルだけでなくキャロルさんも混じっていた。今こうなっている事の発端は君なんだと諭してあげたい。
「ナコの当てっこゲーム、僕はしてみたいと思うよ」
「ソラ、あなた本気でなにを言っているの?」
「僕は本気だ。絶対に楽しいに決まっている」
「クーラは私とゲームしたいですか?」
「したいに決まってるだろ?! ナコとキャッキャウフフのイベント、内容はどうあれ触れ合う時間が多いのは仲が良い証拠なんだよっ!!」
僕は全力で叫ぶ。
もうとまらない、溢れんばかりの感情を言葉に乗せて――ゴザルが生ゴミを見るような目付き、キャロルさんは何故か目を輝かせていた。
「私、成長してクーラがもっと楽しめるように頑張ります」
「ナコちゃんまでなにを言っているの?」
「クーラの目が本気です。私のことを想ってくれています」
「その本気は喜ぶべきタイミングなの?!」
呆れ返るゴザル、フンフンと気合い十分のナコ。
挽回はできたのかもしれないが、別方向の好感度が著しく下がったような気がするのは気のせいじゃないだろう。
収集したアイテムはアイテムボックスに詰めてきたため、まだどんなものが手に入ったかはお互い不透明である。
「ねえねえ。私とキャロルさん、ソラとナコちゃん、どっちのペアがすごいものを見つけたか勝負しない?」
「本当に勝負事が大好きだね」
僕はやれやれといった風に返す。
しかしながら、勝負となれば負けるわけにはいかない。今のところ僕はゴザルに一度負けて、言うことを一つ聞くというストックがある。
ここで勝利して五分五分に持ち込みたい。
「お宝度のすごい方が勝ち、敗者は勝者の命令を一つ聞くのよ」
「はわわ、負けたら大変なことになるのです。裸になってダンジョンを一周、四つん這いになって夜の街中を闊歩、緊縛目隠し状態での当てっこゲームなのです」
キャロルさん、経験でもあったのかというほど内容が濃い。
「キャロルさん、なんで負けてもいいかもって顔してるの?! そ、そこまで極端な命令はなしよ」
ゴザルが若干引き気味に言う。
よく見ると、キャロルさんが恍惚な表情でうっとりと天を見上げている。
一体なにを妄想しているのか、キャロルさん自身の開いてはいけない隠し要素を見てしまった気がする。
「きん、ばく? 目隠し状態での当てっこゲームってどういうことですか? 目隠しで当てっこになるんですか?」
ナコが純粋な眼差しで問う。
やはり、来たか――以前、リーナの時にも似たような流れはあった。ナコは気になることはすぐに質問、優等生的な性格を備えている。とてもいい傾向なのだが、内容の良し悪し問わずなので対応が難しい瞬間がある。
僕はそっとゴザルに耳打ちし、
「ゴザル、ナコにはどう説明すればいいのかな」
「わ、私に聞かないでよ。そんなディープな内容の説明、今までにしたことあるわけないでしょっ!」
「投げっぱなしはよくない、僕たちは大人なんだ。この荒ぶった世界、僕たちの目の届かない範囲でナコに変な人たちが寄って来ないとも限らない。伝えることは伝えて注意を促すべき場面もある」
「そ、そうなの、かしら?」
「そうだよ」
「わかったわ」
僕自身説明したくないので、それらしいことを言ってゴザルに押し付けてみる。
ゴザルは深呼吸を2~3回ほど繰り返し、覚悟を決めたであろう真剣な面持ちでナコに向き合う。
「……ぉ、おっぱい。大事な部分を、当てるゲームなのよ」
率直に言うんだ。
常に一直線のゴザルらしい、ナコがポカンと口を広げゴザルの言葉を聞いていた。数秒の間、ナコも理解が追い付いてきたのか段々と顔が真っ赤になっていく。
「そ、そんな、ゲームがあるんですか?」
「世の中には存在するのよ。ナコちゃんも変なおじさんにゲームしようなんて誘われても素直に頷いちゃ駄目。私たちがいない時、自分の身は自分で守るのよ」
「は、はい。でも、私の胸でゲームになるんでしょうか。楽しくないと、思うんですけど」
チラッと、ナコが僕の方を見やる。
何故このタイミングで僕を見る? まさか、触診の時――遠回しに小さいと言った僕の発言を気にしているのか。
どうする? 今のチラッとをスルーすることはできない。
導き出せ、ナコが欲している、欲しがっている言葉を――挽回のチャンスじゃないか。
僕もゴザルに続いて深呼吸を2~3回ほど繰り返し、
「なる」
――「「「えっ?」」」
僕の一言に驚いた声が重なる。
ナコとゴザルだけでなくキャロルさんも混じっていた。今こうなっている事の発端は君なんだと諭してあげたい。
「ナコの当てっこゲーム、僕はしてみたいと思うよ」
「ソラ、あなた本気でなにを言っているの?」
「僕は本気だ。絶対に楽しいに決まっている」
「クーラは私とゲームしたいですか?」
「したいに決まってるだろ?! ナコとキャッキャウフフのイベント、内容はどうあれ触れ合う時間が多いのは仲が良い証拠なんだよっ!!」
僕は全力で叫ぶ。
もうとまらない、溢れんばかりの感情を言葉に乗せて――ゴザルが生ゴミを見るような目付き、キャロルさんは何故か目を輝かせていた。
「私、成長してクーラがもっと楽しめるように頑張ります」
「ナコちゃんまでなにを言っているの?」
「クーラの目が本気です。私のことを想ってくれています」
「その本気は喜ぶべきタイミングなの?!」
呆れ返るゴザル、フンフンと気合い十分のナコ。
挽回はできたのかもしれないが、別方向の好感度が著しく下がったような気がするのは気のせいじゃないだろう。
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