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王都突入編
141話 王都でのランチタイム
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レストラン『キングス』、僕たちはテラス席に案内される。
綺麗なお花畑の広がった空間、ここはいわゆる王宮の庭園と併合した飲食店になっていた。格式高そうな雰囲気、メニュー表のデザインもオシャレで、もとの世界でいうところのフレンチ感がある。
今日は天気もよく、最高のロケーションだ。
「ナコさん、お酒飲んでもいいですか?」
「お昼から飲むんですか?」
「だ、駄目かな」
「酔い潰れるまではメッ! ですよ」
「やったーっ!」
「ふふ。なんだか、このやり取り懐かしいですね」
「うんうん。僕も言いながらそう思ったよ」
ウィンウィンの料理屋さん、魚々助を思い出す。
魚々助にはウィールという地ビールがあった。はたして、この王都ではどんなお酒が提供されているのだろうか。
メニュー表には『ウィール』、『アクアベージュ』、『ロックルー』とあった。ウィール以外も名称で察しは付く、三国の代表的なお酒も置いてあるようだ。
「ナコはどうする?」
「私はこのパチパチミキャンにします」
「ナコって炭酸系好きだよね」
「このシュワッと感が大好きです」
「すいません。アクアベージュとパチパチミキャンください」
店員さんにドリンクを注文する。
飲みものが来るまでの間に、僕たちはメインの食事を選択する。王都のレストランだけあって品数がすごい。どれも美味しそうなため迷うが、まず今の気分は肉か魚かでアバウトに考えてみる。
「うーん。僕はお肉かな」
「私もお肉が食べたいです」
「じゃあ、このドラゴンステーキにしようか」
僕はメニュー表にあるオススメの欄を指差す。
正直、一度でいいからドラゴンの肉というものを食してみたかった。
これはもうファンタジー好きとしては誰もが夢見ることだろう。
「……ドラゴン。食べることができるなんてドキドキします」
ナコも同じ気持ちのようだ。
メニューの説明には、グラン海上空を飛び回る『フュードラゴン』とある。
グラン海で思い出したが、ゴザル大丈夫かな――僕はフレンドリストを確認、ゴザルの現在地はグラン海のまま変わらずだった。
まあ、ゴザルが落下してから大陸龍は何時間も飛行していた。その点から推測するにあの場所から泳いで来るとなると数日はかかるに違いない。
ネームが灰色になっていないため、生存していることに安堵する。
「お待たせしました。アクアベージュとパチパチミキャンです」
「追加ですいません。ドラゴンステーキも2人前お願いします」
あとは出来上がりを待つだけだ。
食事が到着するまでの間、二人してメニュー表を眺める。
デザート類も凝ったものばかり、もとの世界でいうパフェ、アイスクリーム、パンケーキ、ありとあらゆる甘味が揃っていた。
オンリー・テイルはゲームなだけあって、基本的にはもとの世界の食材を模した名前の素材も多い。
この点だけはありがたい話だ。
明らかに口に合わないという食べものは少なくなるだろう。
不意に、ナコがメニュー表を手に身体を震わせながら呟く。
「……ど、ドド、ドラゴンステーキ、一人前10万エドル?」
「うんうん。ドラゴンのお肉がその値段で食べられるってお得だよね」
「ランチに10万以上も使う人が世の中にどれだけ存在します? 私、前にも金銭面についてクーラに言いましたよね?」
「ひぃっ」
食事前、ナコの説教が始まるのであった。
綺麗なお花畑の広がった空間、ここはいわゆる王宮の庭園と併合した飲食店になっていた。格式高そうな雰囲気、メニュー表のデザインもオシャレで、もとの世界でいうところのフレンチ感がある。
今日は天気もよく、最高のロケーションだ。
「ナコさん、お酒飲んでもいいですか?」
「お昼から飲むんですか?」
「だ、駄目かな」
「酔い潰れるまではメッ! ですよ」
「やったーっ!」
「ふふ。なんだか、このやり取り懐かしいですね」
「うんうん。僕も言いながらそう思ったよ」
ウィンウィンの料理屋さん、魚々助を思い出す。
魚々助にはウィールという地ビールがあった。はたして、この王都ではどんなお酒が提供されているのだろうか。
メニュー表には『ウィール』、『アクアベージュ』、『ロックルー』とあった。ウィール以外も名称で察しは付く、三国の代表的なお酒も置いてあるようだ。
「ナコはどうする?」
「私はこのパチパチミキャンにします」
「ナコって炭酸系好きだよね」
「このシュワッと感が大好きです」
「すいません。アクアベージュとパチパチミキャンください」
店員さんにドリンクを注文する。
飲みものが来るまでの間に、僕たちはメインの食事を選択する。王都のレストランだけあって品数がすごい。どれも美味しそうなため迷うが、まず今の気分は肉か魚かでアバウトに考えてみる。
「うーん。僕はお肉かな」
「私もお肉が食べたいです」
「じゃあ、このドラゴンステーキにしようか」
僕はメニュー表にあるオススメの欄を指差す。
正直、一度でいいからドラゴンの肉というものを食してみたかった。
これはもうファンタジー好きとしては誰もが夢見ることだろう。
「……ドラゴン。食べることができるなんてドキドキします」
ナコも同じ気持ちのようだ。
メニューの説明には、グラン海上空を飛び回る『フュードラゴン』とある。
グラン海で思い出したが、ゴザル大丈夫かな――僕はフレンドリストを確認、ゴザルの現在地はグラン海のまま変わらずだった。
まあ、ゴザルが落下してから大陸龍は何時間も飛行していた。その点から推測するにあの場所から泳いで来るとなると数日はかかるに違いない。
ネームが灰色になっていないため、生存していることに安堵する。
「お待たせしました。アクアベージュとパチパチミキャンです」
「追加ですいません。ドラゴンステーキも2人前お願いします」
あとは出来上がりを待つだけだ。
食事が到着するまでの間、二人してメニュー表を眺める。
デザート類も凝ったものばかり、もとの世界でいうパフェ、アイスクリーム、パンケーキ、ありとあらゆる甘味が揃っていた。
オンリー・テイルはゲームなだけあって、基本的にはもとの世界の食材を模した名前の素材も多い。
この点だけはありがたい話だ。
明らかに口に合わないという食べものは少なくなるだろう。
不意に、ナコがメニュー表を手に身体を震わせながら呟く。
「……ど、ドド、ドラゴンステーキ、一人前10万エドル?」
「うんうん。ドラゴンのお肉がその値段で食べられるってお得だよね」
「ランチに10万以上も使う人が世の中にどれだけ存在します? 私、前にも金銭面についてクーラに言いましたよね?」
「ひぃっ」
食事前、ナコの説教が始まるのであった。
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