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卒業2(自由すなわち責任)
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101の水輪、第83話-1の続き
3月3日、下松中学校の卒業式当日。3年1組全員集合といいたいところだが、そこには壮樹の姿はなかった。
式を終えた金木は、すぐに卒業証書を握りしめ壮樹家を訪れた。
入り口のドアを開けると、下松中学校の制服を着た壮樹、いっちょらいの着物を着た徳子、そして、めいいぱいのおめかしをした向夏花が待っていた。
「壮樹、卒業証書持ってきたぞ」
ここに、竹本家と金木だけの卒業式が始まる。
竹本壮樹 平成20年10月21日生まれ 右の者 中学校の課程を修了したことを証する
住田市立下松中学校 校長 高橋進
厳かな空気の中、金木が卒業証書を代読し、壮樹はそれを受け取った。
「おめでとう、ようやく終わりだな。これで念願だった自由を手にできたじゃないか」
ところが、なぜか壮樹に笑顔はない。不思議に感じた金木が尋ねた。
「どうした?うれしくないのか?」
との問いかけに、いきなり壮樹の瞳から大粒の涙が流れ落ちてきた。そして。
明日から、誰が俺をしかってくれるんだ!
ここに二つの意見がある。
学校は息苦しくそこには束縛しかない
学校ほど自由が認められているところはない
闘いからの卒業の先にあるのは・・・
さて、どう感じるかは、人それぞれに違いない。ただ、あれほど憧れて得られたはずの自由には、同時に大きな責任が伴うことを知ることにもなる。ましてやその後の人生には誰からも指示がない。いや指示すらもらえない。すべて決めるのは自分。基準はすべて自分なのだ。
そう、答えはあなたにある。
ときは卒業シーズン。全国で卒業を迎えるみなさん、思いっきり未来にはばたけ。
ご卒業おめでとう。
3月3日、下松中学校の卒業式当日。3年1組全員集合といいたいところだが、そこには壮樹の姿はなかった。
式を終えた金木は、すぐに卒業証書を握りしめ壮樹家を訪れた。
入り口のドアを開けると、下松中学校の制服を着た壮樹、いっちょらいの着物を着た徳子、そして、めいいぱいのおめかしをした向夏花が待っていた。
「壮樹、卒業証書持ってきたぞ」
ここに、竹本家と金木だけの卒業式が始まる。
竹本壮樹 平成20年10月21日生まれ 右の者 中学校の課程を修了したことを証する
住田市立下松中学校 校長 高橋進
厳かな空気の中、金木が卒業証書を代読し、壮樹はそれを受け取った。
「おめでとう、ようやく終わりだな。これで念願だった自由を手にできたじゃないか」
ところが、なぜか壮樹に笑顔はない。不思議に感じた金木が尋ねた。
「どうした?うれしくないのか?」
との問いかけに、いきなり壮樹の瞳から大粒の涙が流れ落ちてきた。そして。
明日から、誰が俺をしかってくれるんだ!
ここに二つの意見がある。
学校は息苦しくそこには束縛しかない
学校ほど自由が認められているところはない
闘いからの卒業の先にあるのは・・・
さて、どう感じるかは、人それぞれに違いない。ただ、あれほど憧れて得られたはずの自由には、同時に大きな責任が伴うことを知ることにもなる。ましてやその後の人生には誰からも指示がない。いや指示すらもらえない。すべて決めるのは自分。基準はすべて自分なのだ。
そう、答えはあなたにある。
ときは卒業シーズン。全国で卒業を迎えるみなさん、思いっきり未来にはばたけ。
ご卒業おめでとう。
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