1 / 1
壁を突き破れ
しおりを挟む
松本中学校の体育大会は、今年も9月下旬の土曜日に行われる。松中は町で1校の中学校のため、保護者はもちろん、卒業生、入学予定の小学生、地域住民、町長、町の各名士まで参加するビッグイベントだ。それだけに生徒だけでなく、保護者や地域住民も自分の体育大会と意識し、応援にも熱が入る。
特に3年生にとっては、最後の晴れ舞台となるため力の入れ方が違ってくる。そんな3年4組で、今年の体育大会の説明が始まった。
「お前たち3年生にとって、体育大会の意味は分かっているよな。松中生の魂がかかってるんだぞ」
松中3年担任のお決まりのフレーズだ。
「いいかあ、そもそも本校の体育大会のもつ意味は・・・」
「先生、いいよ。それ毎年聞いてま~す」
生徒たちは毎年同じことを言聞かされ、ほとほとうんざりしている。
それでもこれを聞いていくうちに、なぜかエネルギーが湧いてくるのは伝統のなせることかも知れない。
語ることを楽しみにしていた担任の下村も、ぐっとこらえて説明を続ける。
「3年生、100m走。学年種目の〝東京の敵は〟。選手種目の1000、1500m走。400mリレーそして応援合戦」
「よっしゃー、やってるぜ」
応援合戦の一言が出ると、盛り上がりも最高潮に達した。
「あっ大事なこと忘れてた。今年もフォークダンスがあるからな」
その瞬間、妙なざわめきが起きた。そうだ、松中体育大会のフィナーレはフォークダンスに決まっていて、昭和22年に開校して以来、毎年欠かさず行われてきた種目だ。
「やったー!ヒューヒュー」
「え~絶対ヤダー」
賛成、反対の双方の意見が激しく交差する。
「まあ色々あるが、フォークダンスがあるから松中なんだ。分かってるよな」
騒然とした雰囲気の中で、説明を終わった。
「えっ本当にやるの?」
「きっと女子のほとんどは反対だけど男子が喜んでじゃない?これも伝統といって」
成美は、帰宅後すぐに母に話したが、母の一恵も疑問に感じたようだ。
「何か変な伝統ね。時代に合ってないような気もするけど」
「私だってやりたくないよ。でも反対なんてできるわけないじゃない」
「そっか、そうだよね。長いものに巻かれるしかないか」
成美は決して納得はしてないが、すでに敗戦モードだ。
「さあ、フォクークダンス。2年間やってきたからもう覚えてるだろ」
いよいよ体育大会の練習が始まり、次はいよいよフォークダンスとなる。
「イヤだ、何で手をつながんなくちゃならないの!ほんとキモッ」
「ゲーッ、もう勘弁してよ」
女子たちの嫌悪感は相当なものだ。
一方男子は、喜んでる生徒が多い。
「学年1あこがれの宮崎リナさんまで、どうぞ順番が回ってきますようにお願いします」
ところが、今まで1度も女子の手を握ったことないシャイボーイが、手を出すことをためらっていると、
「おい、何照れてんだ。ちゃんと手をつなげ。みなさんが見に来られるんだぞ」
といつも以上に下村の指導に力が入る。
練習時間にしてわずか20分だったが、それを長く感じる者、短く感じる者と人様々だった。
放課後、成美は生徒会執行部室にいた。成美は生徒会副会長であり、女子生徒のリーダー格だ。正しいと思えば、たとえ教師であろうと自分の思いを主張する。学校側からすれば、かなり厄介な人物だと思われている。
「やっぱりおかしいよ。今どきフォークダンスして何意味があんの?ただただセクハラじゃん」
成美の怒りは収まりそうにもないので、生徒会長の川北真吾が諭すように話し始めた。
「確かに時代錯誤かも。でも松中で最も有名で最も歴史ある活動だから、先生もなかなか止めづらいんじゃない?」
「それこそナンセンス。おかしければ例え伝統だろうと何だろうと変えなきゃ。ねえこういうのどう?私たち生徒会でフォークダンスなんてなくしちゃうの」
「いいけど、どうやって?ひっくり返すのってなかなか大変だぞ」
「だから世論を動かすの、もちろん学校の。全校生徒にアンケートとって、本当にやりたいのかそれとも反対なのか聞くのよ。きっと風が吹いてくれる」
「そんなことくらいで学校が動くかねえ」
「何ぐずぐず言ってるの、行動あるのみ。動く、それも前へね。とにかく動かないとことは始まらないから。さあ決まったら作戦会議!」
さすが図抜けた行動力の持ち主の成美ならではのフットワークの軽さだ。
いよいよ松中で〝プロジェクトFD〟が動き始めた。
嘆願書を作成した成美たちは、さっそく学校側に交渉を要望したところ、渋々OKを得ることができた。
会議室の一角で陳情が始まった。生徒会側は成美、真吾ほか執行部員5名。学校側は校長、教頭、生徒指導担当、体育科主任の4名。
「私たち生徒は、体育大会でのフォークダンス廃止を求めます。その根拠は3つです。1つ目は時代にそぐわないからです。市内の中学校42校を調べたところ、今でも行っているところは、松中も含めて3校だけでした。他の2校も本年度から中止だそうです。2つ目は生徒の気持ちです。全校生徒にアンケートをとったところ、女子は、ほぼほぼ100%が廃止に賛成で、男子生徒も87%が賛成でした。アンケート結果は、資料内にあると思うので、詳しくはそちらで。3つ目はその意義が分からないからです。おそらく半世紀も前だったら中学生に、異質の空間を与え男女が仲良くなるとでも考えたのでしょうが、令和の中学生の誰が好き好んで喜ぶと思いますか?嫌がってるのは女子だけでなく、男子の中にもきっと嫌な人がいるんじゃないですか?まさに時代錯誤もはなはだしいです。今のニーズにマッチしてません。以上の3点から、私たち生徒はフォークダンスの廃止を求めます」
あまりにもの迫力と理路整然と述べられてく主張に、学校側もタジタジとなったが、体育科主任の吉田が反論してきた。
「そう言っても松中の最も大事な行事なのは知ってるよね」
「最も大事って誰が決めたんですか?」
成美もここぞとばかりに言い返す。
「男子の中には、喜んでるやつもいるんじゃないか?」
不意に出たこの一言が、成美たち女子生徒の怒りに火を付けてしまった。
「それってどいう意味ですか。男が喜べば、女子は我慢しろとでも言ってるんですか?」
彼女たちの怒りは、頂点へ達していく。
「フォークダンスでしか女子の手握れないの?もっと男らしくしなさいよ!」
「おい、成美。さすがに言い過ぎだぞ」
聞いていた北川が、成美の暴走をを止めに入った。
「あっ興奮してごめんなさい。ただ本当に必要なのか、男女それぞれから同意が得られているのか、いや男女でなく生徒たちの同意が得られているかを、考えてください、お願いします」
「でも君ねえ、そんなことを言っても、そうですよね校長先生」
教頭が困り果てていたところ、校長が初めて口を開いた。
「分かりました。職員会議の議題にしましょう」
その一言に、そこに居合わせた一同が顔を見合わせた。
「じゃあ考えてもらえるってことでいいんですね?」
『もしかしたら、これは動くかも知れない』
成美は溜飲を下げた。そして話し合いはここで終了となる。
生徒会室に戻った成美たちは、満足顔で言い足りないのか、先ほどの話の続きを始めた。
「あの校長、なかなかいいとこあるじゃん」
「でも分かんないわよ。私たちの前だけでいい顔してるだけかも」
「そういえば、そもそも今日参加してた先生に、女性が一人もいなかったこと自体おかしくない?」
「だよね。それでも言うだけのことは言ったので、あとは会議の結果待ち」
そのときだ。美術担当教師の広瀬が部屋に入ってきた。この広瀬は、“私、失敗しないので”のドラマの名セリフばりに失敗しない教師として有名。
「派手にやったわねえ」
どうやら職員室では、今回の話題で持ちきりのようだ。
「でも、君たちは正しい。おかしなことはおかしいと言わなくちゃ。それにしてもあんたたち見てたら、何かこっちまでもが勇気がもらったというか。ありがとね、よし私もやるわよ」
そう言って、鼻歌を歌いながら広瀬は出て行った。
『風が吹いてきた』
成美は、大きな壁を突き破る確かな手応えを感じている。
周りに立ちはだかる壁はないか?もし疑問を感じたら、まず動いてみよう。そして信念をもって突き進もう。
そう、壁を壊すのはあなただ。
特に3年生にとっては、最後の晴れ舞台となるため力の入れ方が違ってくる。そんな3年4組で、今年の体育大会の説明が始まった。
「お前たち3年生にとって、体育大会の意味は分かっているよな。松中生の魂がかかってるんだぞ」
松中3年担任のお決まりのフレーズだ。
「いいかあ、そもそも本校の体育大会のもつ意味は・・・」
「先生、いいよ。それ毎年聞いてま~す」
生徒たちは毎年同じことを言聞かされ、ほとほとうんざりしている。
それでもこれを聞いていくうちに、なぜかエネルギーが湧いてくるのは伝統のなせることかも知れない。
語ることを楽しみにしていた担任の下村も、ぐっとこらえて説明を続ける。
「3年生、100m走。学年種目の〝東京の敵は〟。選手種目の1000、1500m走。400mリレーそして応援合戦」
「よっしゃー、やってるぜ」
応援合戦の一言が出ると、盛り上がりも最高潮に達した。
「あっ大事なこと忘れてた。今年もフォークダンスがあるからな」
その瞬間、妙なざわめきが起きた。そうだ、松中体育大会のフィナーレはフォークダンスに決まっていて、昭和22年に開校して以来、毎年欠かさず行われてきた種目だ。
「やったー!ヒューヒュー」
「え~絶対ヤダー」
賛成、反対の双方の意見が激しく交差する。
「まあ色々あるが、フォークダンスがあるから松中なんだ。分かってるよな」
騒然とした雰囲気の中で、説明を終わった。
「えっ本当にやるの?」
「きっと女子のほとんどは反対だけど男子が喜んでじゃない?これも伝統といって」
成美は、帰宅後すぐに母に話したが、母の一恵も疑問に感じたようだ。
「何か変な伝統ね。時代に合ってないような気もするけど」
「私だってやりたくないよ。でも反対なんてできるわけないじゃない」
「そっか、そうだよね。長いものに巻かれるしかないか」
成美は決して納得はしてないが、すでに敗戦モードだ。
「さあ、フォクークダンス。2年間やってきたからもう覚えてるだろ」
いよいよ体育大会の練習が始まり、次はいよいよフォークダンスとなる。
「イヤだ、何で手をつながんなくちゃならないの!ほんとキモッ」
「ゲーッ、もう勘弁してよ」
女子たちの嫌悪感は相当なものだ。
一方男子は、喜んでる生徒が多い。
「学年1あこがれの宮崎リナさんまで、どうぞ順番が回ってきますようにお願いします」
ところが、今まで1度も女子の手を握ったことないシャイボーイが、手を出すことをためらっていると、
「おい、何照れてんだ。ちゃんと手をつなげ。みなさんが見に来られるんだぞ」
といつも以上に下村の指導に力が入る。
練習時間にしてわずか20分だったが、それを長く感じる者、短く感じる者と人様々だった。
放課後、成美は生徒会執行部室にいた。成美は生徒会副会長であり、女子生徒のリーダー格だ。正しいと思えば、たとえ教師であろうと自分の思いを主張する。学校側からすれば、かなり厄介な人物だと思われている。
「やっぱりおかしいよ。今どきフォークダンスして何意味があんの?ただただセクハラじゃん」
成美の怒りは収まりそうにもないので、生徒会長の川北真吾が諭すように話し始めた。
「確かに時代錯誤かも。でも松中で最も有名で最も歴史ある活動だから、先生もなかなか止めづらいんじゃない?」
「それこそナンセンス。おかしければ例え伝統だろうと何だろうと変えなきゃ。ねえこういうのどう?私たち生徒会でフォークダンスなんてなくしちゃうの」
「いいけど、どうやって?ひっくり返すのってなかなか大変だぞ」
「だから世論を動かすの、もちろん学校の。全校生徒にアンケートとって、本当にやりたいのかそれとも反対なのか聞くのよ。きっと風が吹いてくれる」
「そんなことくらいで学校が動くかねえ」
「何ぐずぐず言ってるの、行動あるのみ。動く、それも前へね。とにかく動かないとことは始まらないから。さあ決まったら作戦会議!」
さすが図抜けた行動力の持ち主の成美ならではのフットワークの軽さだ。
いよいよ松中で〝プロジェクトFD〟が動き始めた。
嘆願書を作成した成美たちは、さっそく学校側に交渉を要望したところ、渋々OKを得ることができた。
会議室の一角で陳情が始まった。生徒会側は成美、真吾ほか執行部員5名。学校側は校長、教頭、生徒指導担当、体育科主任の4名。
「私たち生徒は、体育大会でのフォークダンス廃止を求めます。その根拠は3つです。1つ目は時代にそぐわないからです。市内の中学校42校を調べたところ、今でも行っているところは、松中も含めて3校だけでした。他の2校も本年度から中止だそうです。2つ目は生徒の気持ちです。全校生徒にアンケートをとったところ、女子は、ほぼほぼ100%が廃止に賛成で、男子生徒も87%が賛成でした。アンケート結果は、資料内にあると思うので、詳しくはそちらで。3つ目はその意義が分からないからです。おそらく半世紀も前だったら中学生に、異質の空間を与え男女が仲良くなるとでも考えたのでしょうが、令和の中学生の誰が好き好んで喜ぶと思いますか?嫌がってるのは女子だけでなく、男子の中にもきっと嫌な人がいるんじゃないですか?まさに時代錯誤もはなはだしいです。今のニーズにマッチしてません。以上の3点から、私たち生徒はフォークダンスの廃止を求めます」
あまりにもの迫力と理路整然と述べられてく主張に、学校側もタジタジとなったが、体育科主任の吉田が反論してきた。
「そう言っても松中の最も大事な行事なのは知ってるよね」
「最も大事って誰が決めたんですか?」
成美もここぞとばかりに言い返す。
「男子の中には、喜んでるやつもいるんじゃないか?」
不意に出たこの一言が、成美たち女子生徒の怒りに火を付けてしまった。
「それってどいう意味ですか。男が喜べば、女子は我慢しろとでも言ってるんですか?」
彼女たちの怒りは、頂点へ達していく。
「フォークダンスでしか女子の手握れないの?もっと男らしくしなさいよ!」
「おい、成美。さすがに言い過ぎだぞ」
聞いていた北川が、成美の暴走をを止めに入った。
「あっ興奮してごめんなさい。ただ本当に必要なのか、男女それぞれから同意が得られているのか、いや男女でなく生徒たちの同意が得られているかを、考えてください、お願いします」
「でも君ねえ、そんなことを言っても、そうですよね校長先生」
教頭が困り果てていたところ、校長が初めて口を開いた。
「分かりました。職員会議の議題にしましょう」
その一言に、そこに居合わせた一同が顔を見合わせた。
「じゃあ考えてもらえるってことでいいんですね?」
『もしかしたら、これは動くかも知れない』
成美は溜飲を下げた。そして話し合いはここで終了となる。
生徒会室に戻った成美たちは、満足顔で言い足りないのか、先ほどの話の続きを始めた。
「あの校長、なかなかいいとこあるじゃん」
「でも分かんないわよ。私たちの前だけでいい顔してるだけかも」
「そういえば、そもそも今日参加してた先生に、女性が一人もいなかったこと自体おかしくない?」
「だよね。それでも言うだけのことは言ったので、あとは会議の結果待ち」
そのときだ。美術担当教師の広瀬が部屋に入ってきた。この広瀬は、“私、失敗しないので”のドラマの名セリフばりに失敗しない教師として有名。
「派手にやったわねえ」
どうやら職員室では、今回の話題で持ちきりのようだ。
「でも、君たちは正しい。おかしなことはおかしいと言わなくちゃ。それにしてもあんたたち見てたら、何かこっちまでもが勇気がもらったというか。ありがとね、よし私もやるわよ」
そう言って、鼻歌を歌いながら広瀬は出て行った。
『風が吹いてきた』
成美は、大きな壁を突き破る確かな手応えを感じている。
周りに立ちはだかる壁はないか?もし疑問を感じたら、まず動いてみよう。そして信念をもって突き進もう。
そう、壁を壊すのはあなただ。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームはエンディングを迎えました。
章槻雅希
ファンタジー
卒業パーティでのジョフロワ王子の婚約破棄宣言を以って、乙女ゲームはエンディングを迎えた。
これからは王子の妻となって幸せに贅沢をして暮らすだけだと笑ったゲームヒロインのエヴリーヌ。
だが、宣言後、ゲームが終了するとなにやら可笑しい。エヴリーヌの予想とは違う展開が起こっている。
一体何がどうなっているのか、呆然とするエヴリーヌにジョフロワから衝撃的な言葉が告げられる。
『小説家になろう』様・『アルファポリス』様・自サイトに重複投稿。
魅了の対価
しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。
彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。
ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。
アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。
淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
婚約破棄? 私、この国の守護神ですが。
國樹田 樹
恋愛
王宮の舞踏会場にて婚約破棄を宣言された公爵令嬢・メリザンド=デラクロワ。
声高に断罪を叫ぶ王太子を前に、彼女は余裕の笑みを湛えていた。
愚かな男―――否、愚かな人間に、女神は鉄槌を下す。
古の盟約に縛られた一人の『女性』を巡る、悲恋と未来のお話。
よくある感じのざまぁ物語です。
ふんわり設定。ゆるーくお読みください。
【完結】愛されないと知った時、私は
yanako
恋愛
私は聞いてしまった。
彼の本心を。
私は小さな、けれど豊かな領地を持つ、男爵家の娘。
父が私の結婚相手を見つけてきた。
隣の領地の次男の彼。
幼馴染というほど親しくは無いけれど、素敵な人だと思っていた。
そう、思っていたのだ。
夫から「用済み」と言われ追い出されましたけれども
神々廻
恋愛
2人でいつも通り朝食をとっていたら、「お前はもう用済みだ。門の前に最低限の荷物をまとめさせた。朝食をとったら出ていけ」
と言われてしまいました。夫とは恋愛結婚だと思っていたのですが違ったようです。
大人しく出ていきますが、後悔しないで下さいね。
文字数が少ないのでサクッと読めます。お気に入り登録、コメントください!
包帯妻の素顔は。
サイコちゃん
恋愛
顔を包帯でぐるぐる巻きにした妻アデラインは夫ベイジルから離縁を突きつける手紙を受け取る。手柄を立てた夫は戦地で出会った聖女見習いのミアと結婚したいらしく、妻の悪評をでっち上げて離縁を突きつけたのだ。一方、アデラインは離縁を受け入れて、包帯を取って見せた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる