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第一章 炎竜退治
本音
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「ところで転生した事には、いつ気が付かれました?」
アキトが二人の会話を遮るように聞いた。彼はまだ目の前にいる転生者が、皇女殿下である事を忘れてはいなかった。
シバはそんな事よりも話題の矛先が変わって安堵したように溜め息をついた。
「生まれてすぐです。でも誰にも言えなくて……過去世の記憶があるのは分かったのですが、あまりにもこの時代とは離れすぎていて『ああ、これが異世界転生かぁ』とすぐに理解しました。なんせ記憶にはこの世界にない飛行機とか自動車とか出てきますし、スマホとかの記憶もありますからね」
ソフィアも異世界転生モノに関しては、それなりに見聞きしていて、それなりの知識はあった。
「なる程……」
シバとアキトはそのまま転移してきたので、ソフィアとは違った感覚であったが、その時のソフィアの不安な気持ちはよく理解できた。
「確か今はクロードと同い年だったよね?」
とシバは聞いた。
「はい」
「という事は僕たちが転移する前からこの世界にいるわけかぁ」
「そう言う事になりますね……」
とソフィアはこの十七年間の事を色々と思い出していた。
シバはさりげなくソフィアを鑑定してみた。
彼の目の前に広がるステイタスボード。そこにソフィアのステイタスが浮かび上がっていた。
レベル:4030
HP:8500
MP:7500
STR:2000
VIT:2070
DEX:215
・
・
・
・
・
――十七歳でこのステイタスはチートだな。というかS級冒険者でもレベルは300程度だぞ。流石は転生者、チート過ぎる――
と自分たちもチートのくせに、改めて彼女の能力の高さに驚いていた。
ちなみにこの数字は近衛騎士団の団長クラスをも軽く凌駕していた。いや、そんなものが十人がかりでもソフィアを倒す事は出来ないだろう。
「フェリーに聞いたんだけど、もう魔導学園は卒業したと?」
とある程度の彼女のステイタスを確認して、シバは聞いた。
「はい。飛び級で。この世界にはそんな制度がありました」
とソフィアは意外そうに言った。
「いや、飛び級は前居た世界にもあったよ」
とそれを聞いてシバは言った。
「え? そうなんですか?」
ソフィアは驚いたように聞き返した。
「僕らの時代の日本に無かっただけでね。世界では当たり前に存在していたよ」
とシバは笑った。
「知りませんでした……」
とソフィアは恥ずかしそうに俯いた。
「ま、なじみのない制度だったからね。知らないのも無理はないよ」
とシバが笑顔を見せてソフィアを慰めた。
そして
「で、なんで冒険者になりたいの?」
とソフィアに疑問をぶつけた。
「そうですね。多分、私はこのままどっかの王国に嫁ぐことになると思うんです。この世界でこの立場で生まれたらそれは、義務と言うか運命みたいなもんですよね」
と既に自分の人生を悟ったようにソフィアは語り出した。
「まぁ確かに……」
とシバとアキトもうなずいた。
この世界で貴族や王族の娘として生まれたら、それは当たり前の感覚である事はこの二人も理解していた。
「それなのにこの無駄なチートですよ?」
勿論ソフィアは自分の能力がチートである事に気が付いていた。
「魔導士官学校の教師にだって余裕で勝てます。あえて勝ちませんけど……」
そう語りながらソフィアのテンションは徐々に上がり始めていた。
「こんなチート持ちなら、普通は国王か何かに召喚されて『この世界の危機だ! 魔王と戦え!』とか言われません? 異世界モノなら普通はそういう展開でしょ? 違いますか?」
「確かに……」
ソフィアの気持ちが徐々に高ぶってくるのをシバもアキトも感じながら聞いていた。
「なのにこの異世界は平和です。魔王なんてあと千年は登場しそうにないです。本当にこの力は無駄で無意味です。そうは思いませんか?」
「仰る通りです」
とシバとアキトは激しくうなずいた。
「チート級の力があっても、将来はどっかの国のへっぽこ王子か貴族のバカ息子に嫁ぐだけ。これって何の罰ゲームだと思いませんか? 無意味過ぎませんか?」
とソフィアの語気が更に強まっていく。
「そ、そうですね……取り敢えず、落ち着いて……」
とシバとアキトはソフィアを何とか宥めようとした。こんなところでチートの力を爆発されては、堪ったものではない。二人は焦っていた。
ソフィアはこの時代にそぐわないチート力を持て余して、ふつふつと日々ストレスをため込んでいたようだった。それが今この場で爆発しそうになっていた。ただ、この二人にもそれは思い当たる節はあった。彼らもこの平和な異世界に力を持て余して、悶々と過ごした時があった。
アキトが二人の会話を遮るように聞いた。彼はまだ目の前にいる転生者が、皇女殿下である事を忘れてはいなかった。
シバはそんな事よりも話題の矛先が変わって安堵したように溜め息をついた。
「生まれてすぐです。でも誰にも言えなくて……過去世の記憶があるのは分かったのですが、あまりにもこの時代とは離れすぎていて『ああ、これが異世界転生かぁ』とすぐに理解しました。なんせ記憶にはこの世界にない飛行機とか自動車とか出てきますし、スマホとかの記憶もありますからね」
ソフィアも異世界転生モノに関しては、それなりに見聞きしていて、それなりの知識はあった。
「なる程……」
シバとアキトはそのまま転移してきたので、ソフィアとは違った感覚であったが、その時のソフィアの不安な気持ちはよく理解できた。
「確か今はクロードと同い年だったよね?」
とシバは聞いた。
「はい」
「という事は僕たちが転移する前からこの世界にいるわけかぁ」
「そう言う事になりますね……」
とソフィアはこの十七年間の事を色々と思い出していた。
シバはさりげなくソフィアを鑑定してみた。
彼の目の前に広がるステイタスボード。そこにソフィアのステイタスが浮かび上がっていた。
レベル:4030
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MP:7500
STR:2000
VIT:2070
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――十七歳でこのステイタスはチートだな。というかS級冒険者でもレベルは300程度だぞ。流石は転生者、チート過ぎる――
と自分たちもチートのくせに、改めて彼女の能力の高さに驚いていた。
ちなみにこの数字は近衛騎士団の団長クラスをも軽く凌駕していた。いや、そんなものが十人がかりでもソフィアを倒す事は出来ないだろう。
「フェリーに聞いたんだけど、もう魔導学園は卒業したと?」
とある程度の彼女のステイタスを確認して、シバは聞いた。
「はい。飛び級で。この世界にはそんな制度がありました」
とソフィアは意外そうに言った。
「いや、飛び級は前居た世界にもあったよ」
とそれを聞いてシバは言った。
「え? そうなんですか?」
ソフィアは驚いたように聞き返した。
「僕らの時代の日本に無かっただけでね。世界では当たり前に存在していたよ」
とシバは笑った。
「知りませんでした……」
とソフィアは恥ずかしそうに俯いた。
「ま、なじみのない制度だったからね。知らないのも無理はないよ」
とシバが笑顔を見せてソフィアを慰めた。
そして
「で、なんで冒険者になりたいの?」
とソフィアに疑問をぶつけた。
「そうですね。多分、私はこのままどっかの王国に嫁ぐことになると思うんです。この世界でこの立場で生まれたらそれは、義務と言うか運命みたいなもんですよね」
と既に自分の人生を悟ったようにソフィアは語り出した。
「まぁ確かに……」
とシバとアキトもうなずいた。
この世界で貴族や王族の娘として生まれたら、それは当たり前の感覚である事はこの二人も理解していた。
「それなのにこの無駄なチートですよ?」
勿論ソフィアは自分の能力がチートである事に気が付いていた。
「魔導士官学校の教師にだって余裕で勝てます。あえて勝ちませんけど……」
そう語りながらソフィアのテンションは徐々に上がり始めていた。
「こんなチート持ちなら、普通は国王か何かに召喚されて『この世界の危機だ! 魔王と戦え!』とか言われません? 異世界モノなら普通はそういう展開でしょ? 違いますか?」
「確かに……」
ソフィアの気持ちが徐々に高ぶってくるのをシバもアキトも感じながら聞いていた。
「なのにこの異世界は平和です。魔王なんてあと千年は登場しそうにないです。本当にこの力は無駄で無意味です。そうは思いませんか?」
「仰る通りです」
とシバとアキトは激しくうなずいた。
「チート級の力があっても、将来はどっかの国のへっぽこ王子か貴族のバカ息子に嫁ぐだけ。これって何の罰ゲームだと思いませんか? 無意味過ぎませんか?」
とソフィアの語気が更に強まっていく。
「そ、そうですね……取り敢えず、落ち着いて……」
とシバとアキトはソフィアを何とか宥めようとした。こんなところでチートの力を爆発されては、堪ったものではない。二人は焦っていた。
ソフィアはこの時代にそぐわないチート力を持て余して、ふつふつと日々ストレスをため込んでいたようだった。それが今この場で爆発しそうになっていた。ただ、この二人にもそれは思い当たる節はあった。彼らもこの平和な異世界に力を持て余して、悶々と過ごした時があった。
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