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第四章 要人警護
疑い
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「うむ。その通りだ」
と頷くとカクセール伯爵も一気にグラスを空けた。
「単刀直入に聞く。お主たちはモルタリア帝国と組むことにしたのか?」
とカクセール伯爵は険しい表情でシバを見つめながら聞いた。
「それはどういう意味ですかな?」
とシバではなくアキトが口を開いた。
「今、あの航空戦艦にモルタリアの皇女を乗せておるのは、そういう事ではないのか?」
「あれは単なる飛空艇です。航空戦艦とは心外な」
とシバが口を挟んだ。
「ふん! 単なる飛空艇が我が国の航空戦闘艦を三隻も落とすかね?」
とカクセール伯爵はシバを睨んで言った。
シバたちが乗る飛空艇ミカサは、過去にブリアイル王国連合の航空艦隊と一戦交えた事があった。
改修した飛空艇をシバたちが試験的に飛ばしていたころの話だった。まだ命名もしていない飛空艇を空賊と勘違いしたブリアイル王国連合艦隊が、停船命令の為の威嚇攻撃を加えたのが事の発端だった。
それに対してミカサはノリノリで本気で反撃した。その結果、航空戦艦ヴァイロン以下三隻の戦艦をあっという間に撃沈してしまった。(正確にはヴァイロンは撃沈し他二隻は何とか不時着できた)その後、思わぬ反撃を喰らって慌てふためく王国連合艦隊を尻目に、飛空艇ミカサは何事もなかったように悠々とその場を後にしたのであった。
「そんな事もありましたかねぇ……」
とシバはとぼけた。
「まぁいい。それは済んだ話だ」
この事件は国際問題となりかけたが、王国連合軍自体が飛空艇ミカサの攻撃力を目の当たりにしてこれ以上の戦いは無意味だと悟った上に、モルタリア帝国が仲裁に入った事で矛を収めていた。この事件の担当をしていたのが、当時別の艦隊の中将で司令官であったカクセール伯爵だった。シバたちとはそれ以来の付き合いとなった。余談だが、その後シバは総監となった伯爵に会っても、相変わらず『提督』と呼ぶ癖が抜けていなかった。
「話を戻すぞ。で、どうなんだ?」
とカクセール伯爵は表情を変えずに聞いた。
「正直に言って今は何も考えていませんよ。この飛空艇に乗っている冒険者パーティに皇女殿下が加わっただけというのが真相ですよ」
とシバは簡単に今までの経緯を話した。ソフィアとクロード達の出会いから一緒に回る事になった経緯をかいつまんで話した。
「それをそのまま信じろと?」
カクセール伯爵の疑いは晴れていない。
「嘘は言ってませんし、隠し事もしていませんよ。まぁ、確かにフレデリックとは色々ありましたし、ご存じの通り一緒にパーティを組んだ仲でもあるので、皇女殿下をお迎えするにあたり、それが決め手になったというのもありますけどね。でもそれでモルタリアに肩入れするなんて事は考えていませんよ」
「考えてないか……で、今もそれは同じと言えるのか?」
「今のところはね。実はスエンビーアの男装の麗人に同じように指摘されるまでは、そう見られている事にさえ全く気付いてもいませんでしたよ」
とこれも正直にシバは話した。
「なるほど……そう言えば元王女の亡命にもそなた等は関わっておったな」
「あれはカタリーナの我儘に付き合わされただけですよ。首謀者はヨハンとフレデリックです。元はといえば、ベニート大公が後々の面倒を嫌がったのが原因ですからね。うちはただ単にカタリーナをフランドワープに運んだだけですから」
とシバは経緯を言い訳がましく説明した。
と頷くとカクセール伯爵も一気にグラスを空けた。
「単刀直入に聞く。お主たちはモルタリア帝国と組むことにしたのか?」
とカクセール伯爵は険しい表情でシバを見つめながら聞いた。
「それはどういう意味ですかな?」
とシバではなくアキトが口を開いた。
「今、あの航空戦艦にモルタリアの皇女を乗せておるのは、そういう事ではないのか?」
「あれは単なる飛空艇です。航空戦艦とは心外な」
とシバが口を挟んだ。
「ふん! 単なる飛空艇が我が国の航空戦闘艦を三隻も落とすかね?」
とカクセール伯爵はシバを睨んで言った。
シバたちが乗る飛空艇ミカサは、過去にブリアイル王国連合の航空艦隊と一戦交えた事があった。
改修した飛空艇をシバたちが試験的に飛ばしていたころの話だった。まだ命名もしていない飛空艇を空賊と勘違いしたブリアイル王国連合艦隊が、停船命令の為の威嚇攻撃を加えたのが事の発端だった。
それに対してミカサはノリノリで本気で反撃した。その結果、航空戦艦ヴァイロン以下三隻の戦艦をあっという間に撃沈してしまった。(正確にはヴァイロンは撃沈し他二隻は何とか不時着できた)その後、思わぬ反撃を喰らって慌てふためく王国連合艦隊を尻目に、飛空艇ミカサは何事もなかったように悠々とその場を後にしたのであった。
「そんな事もありましたかねぇ……」
とシバはとぼけた。
「まぁいい。それは済んだ話だ」
この事件は国際問題となりかけたが、王国連合軍自体が飛空艇ミカサの攻撃力を目の当たりにしてこれ以上の戦いは無意味だと悟った上に、モルタリア帝国が仲裁に入った事で矛を収めていた。この事件の担当をしていたのが、当時別の艦隊の中将で司令官であったカクセール伯爵だった。シバたちとはそれ以来の付き合いとなった。余談だが、その後シバは総監となった伯爵に会っても、相変わらず『提督』と呼ぶ癖が抜けていなかった。
「話を戻すぞ。で、どうなんだ?」
とカクセール伯爵は表情を変えずに聞いた。
「正直に言って今は何も考えていませんよ。この飛空艇に乗っている冒険者パーティに皇女殿下が加わっただけというのが真相ですよ」
とシバは簡単に今までの経緯を話した。ソフィアとクロード達の出会いから一緒に回る事になった経緯をかいつまんで話した。
「それをそのまま信じろと?」
カクセール伯爵の疑いは晴れていない。
「嘘は言ってませんし、隠し事もしていませんよ。まぁ、確かにフレデリックとは色々ありましたし、ご存じの通り一緒にパーティを組んだ仲でもあるので、皇女殿下をお迎えするにあたり、それが決め手になったというのもありますけどね。でもそれでモルタリアに肩入れするなんて事は考えていませんよ」
「考えてないか……で、今もそれは同じと言えるのか?」
「今のところはね。実はスエンビーアの男装の麗人に同じように指摘されるまでは、そう見られている事にさえ全く気付いてもいませんでしたよ」
とこれも正直にシバは話した。
「なるほど……そう言えば元王女の亡命にもそなた等は関わっておったな」
「あれはカタリーナの我儘に付き合わされただけですよ。首謀者はヨハンとフレデリックです。元はといえば、ベニート大公が後々の面倒を嫌がったのが原因ですからね。うちはただ単にカタリーナをフランドワープに運んだだけですから」
とシバは経緯を言い訳がましく説明した。
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