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#2 その角は悪魔の角。その尻尾も悪魔の尻尾
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目を覚ますと、私は天蓋付きの豪奢なベッドに寝かされていました。
「ここが天国?」
だとすれば私の家は天国からそう遠くない場所にあったのですね。
という冗談はさておき、私はベッドから跳ね起きました。
知らない部屋です。しかも部屋中に私すら知らない高価な調度品が散りばめられており、安易に触れることすら許されない空気が漂っています。
「私はランチマネー子爵に毒殺されたはず……」
それがどうでしょう。しっかりと地に足をつけています。どうやら死んだわけではないようです。しかし、致死量の毒を盛られたのは事実でしょうし、一体何が起こったのでしょうか?
お医者様が助けて下さった?
もしそうなら万々歳です。殺したいほど憎い子爵に一泡吹かせてやったのですから。
ですが、それなら私は自分の部屋で目を覚ますはずでは?
「わかりません」
私は首を振りました。すると頭が少し重いような気がしました。
頭痛という訳ではありません。私の体は頗る快調です。ですが頭だけ重いのです。例えるなら頭上に何かが乗っかっているような感覚でしょうか。
両手を頭に乗せると、そこには一対の角がありました。私は思わず手を放してしまいました。
「……?」
もう一度しっかり触ってみます。やはりそこには一対の角があります。それも鹿のような細い角ではなく、羊のような大きな角でした。それが私の側頭部から捻じれながら生えているのです。
「……」
どうりで重いわけです。
「って、どうして角が!?」
私はたまらず部屋に置かれていた大きな姿見の前に立ちました。
やっぱり角が生えています。これは見間違えようがありません。
「ん?」
私の視界の隅に何かピコピコと動くものが映りました。よく見ると私着ているネグリジェの中がもぞもぞと動いています。
「……」
頭に角が生える以上のことが起ころうか。私は唾を飲み、お尻を鏡に向けてゆっくりとネグリジェを捲り上げます。
なんとお尻の上、丁度ドロワーズのウエスト部分から悪魔のしっぽが生えていました。
そうです! あれです! 先端がスペードのように膨らんだ黒いしっぽです。
そのとき、勢いよく部屋の扉が開けられ恐ろしく冷たい目をした男の人が現れました。
「目が覚めたのだな」
身震いするほど怖い声です。私はその声に聞き覚えがありました。ですが誰でしょう?
その人はあられもない姿の私を気にも留めることなく、堂々と入って来たかと思うと窓際に置かれていた安楽椅子にどさりと腰を下ろしました。
「いつまでそんな恰好をしているつもりだ? 貴様は自分の尻に欲情する異常性癖でも持っているのか?」
「そそそんなものありません! そちらこそ淑女の部屋にいきなり踏み込むのは如何なものでしょうか!?」
私は放心状態から我に戻ると急いで居住まいをただし、火照る顔をそのままに叫びました。
「ここが天国?」
だとすれば私の家は天国からそう遠くない場所にあったのですね。
という冗談はさておき、私はベッドから跳ね起きました。
知らない部屋です。しかも部屋中に私すら知らない高価な調度品が散りばめられており、安易に触れることすら許されない空気が漂っています。
「私はランチマネー子爵に毒殺されたはず……」
それがどうでしょう。しっかりと地に足をつけています。どうやら死んだわけではないようです。しかし、致死量の毒を盛られたのは事実でしょうし、一体何が起こったのでしょうか?
お医者様が助けて下さった?
もしそうなら万々歳です。殺したいほど憎い子爵に一泡吹かせてやったのですから。
ですが、それなら私は自分の部屋で目を覚ますはずでは?
「わかりません」
私は首を振りました。すると頭が少し重いような気がしました。
頭痛という訳ではありません。私の体は頗る快調です。ですが頭だけ重いのです。例えるなら頭上に何かが乗っかっているような感覚でしょうか。
両手を頭に乗せると、そこには一対の角がありました。私は思わず手を放してしまいました。
「……?」
もう一度しっかり触ってみます。やはりそこには一対の角があります。それも鹿のような細い角ではなく、羊のような大きな角でした。それが私の側頭部から捻じれながら生えているのです。
「……」
どうりで重いわけです。
「って、どうして角が!?」
私はたまらず部屋に置かれていた大きな姿見の前に立ちました。
やっぱり角が生えています。これは見間違えようがありません。
「ん?」
私の視界の隅に何かピコピコと動くものが映りました。よく見ると私着ているネグリジェの中がもぞもぞと動いています。
「……」
頭に角が生える以上のことが起ころうか。私は唾を飲み、お尻を鏡に向けてゆっくりとネグリジェを捲り上げます。
なんとお尻の上、丁度ドロワーズのウエスト部分から悪魔のしっぽが生えていました。
そうです! あれです! 先端がスペードのように膨らんだ黒いしっぽです。
そのとき、勢いよく部屋の扉が開けられ恐ろしく冷たい目をした男の人が現れました。
「目が覚めたのだな」
身震いするほど怖い声です。私はその声に聞き覚えがありました。ですが誰でしょう?
その人はあられもない姿の私を気にも留めることなく、堂々と入って来たかと思うと窓際に置かれていた安楽椅子にどさりと腰を下ろしました。
「いつまでそんな恰好をしているつもりだ? 貴様は自分の尻に欲情する異常性癖でも持っているのか?」
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私は放心状態から我に戻ると急いで居住まいをただし、火照る顔をそのままに叫びました。
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