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イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が、俺
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「とにかく、お前が先な。委員長命令!」
「……分かりました。先に入ります」
「ああ、でももう、湯船浸かった方があったまるかも」
俺は浴室に飛び込んで風呂の栓をして、お湯を張る。それで北門を風呂に放り込み、急いで兄の部屋まで行って兄が唯一持っている俺の好きな海外バスケチームの紫色パーカーと、灰色のスエット、適当なTシャツを手に取った。
「タオルと着替え、ここ置いておくからな!」
「ありがとうございます」とシャワーの音に交じって北門の声が聞こえた。
なんかすごいな、と妙な高揚感が押し寄せてくる。最初に『陽だまり』に北門を連れてきた時と同じ、あの感覚。
今まで仲良くなったチームメイトにだって家で風呂を貸したことはない。まあ中学は近所だし、友達が泊まりに来たこととかなかったから当たり前だけど。
ホカホカの湯気を頭から出しながら出てきた北門を、俺の部屋まで案内した。そんなに広くないけど一応一戸建て、二階一番奥に俺の部屋と兄貴の部屋が隣同士である。
「ごめん、ソファーないから、適当に腰かけてて。俺も風呂行ってくる」
自分も慌てて風呂につかって、着替えをして洗濯をした。後で乾燥機を回しておかないといけない。さっき貰ったお菓子やペットボトルなんかを持って部屋に戻った。
自分の部屋に北門が座ってる。身の置き所がないのか、ベッドに背をもたれかけて、長い脚をおりたたんでちょこーんって擬音が付きそうな感じで座ってた。北門が自分の部屋にいるだけで、妙に非日常な感覚になる。
「はは、なんかこの眺め、新鮮だな」
「いろいろ。服とか、タオルとか。ありがとうございます」
「こっちこそごめんな。洗って乾燥機かけるけど……、縮むかも。普通に乾かした方がいいかもな。うちは縮むこと想定してでかいサイズの服買ってるから」
「なんか、お母さんっぽい」
「悪かったな。うちは母さん看護師でいそがしいから、家事はみんなで分担してるんだよ」
そういってから、こいつの家は父親と二人だから当たり前にやってるだろうなと思った。
「うちも乾燥機使ってます。だから、多分大丈夫」
「そっか。これ、どっち飲む? お前先に選びな」
「こっち」
スポーツドリンクを手渡して、ベッドに置いておいた抱き枕をクッション代わりに手渡した。
「お尻痛くなるぞ。これ、つかいな」
「はい」
並んで座ってお茶をあおって、その後で北門が髪の毛からぽたぽた水を垂らしているのが気になって、俺は北門が首に巻いていたタオルを頭の上にかぶせた。
「だからさ。風邪ひくって」
わしわしわし。髪の毛の雫をふき取っていく。夢中になりすぎて、きつくしすぎたのか、タオルを動かしていた俺の手を北門が握ってきた。
「先輩」
「痛かったか?」
立膝になった俺を見上げる瞳、綺麗な額が露わになって顔立ちがすっきりよくわかる。俺はじっと検分するように、あの日の少年の面影を北門の中に探し出す。
「……分かりました。先に入ります」
「ああ、でももう、湯船浸かった方があったまるかも」
俺は浴室に飛び込んで風呂の栓をして、お湯を張る。それで北門を風呂に放り込み、急いで兄の部屋まで行って兄が唯一持っている俺の好きな海外バスケチームの紫色パーカーと、灰色のスエット、適当なTシャツを手に取った。
「タオルと着替え、ここ置いておくからな!」
「ありがとうございます」とシャワーの音に交じって北門の声が聞こえた。
なんかすごいな、と妙な高揚感が押し寄せてくる。最初に『陽だまり』に北門を連れてきた時と同じ、あの感覚。
今まで仲良くなったチームメイトにだって家で風呂を貸したことはない。まあ中学は近所だし、友達が泊まりに来たこととかなかったから当たり前だけど。
ホカホカの湯気を頭から出しながら出てきた北門を、俺の部屋まで案内した。そんなに広くないけど一応一戸建て、二階一番奥に俺の部屋と兄貴の部屋が隣同士である。
「ごめん、ソファーないから、適当に腰かけてて。俺も風呂行ってくる」
自分も慌てて風呂につかって、着替えをして洗濯をした。後で乾燥機を回しておかないといけない。さっき貰ったお菓子やペットボトルなんかを持って部屋に戻った。
自分の部屋に北門が座ってる。身の置き所がないのか、ベッドに背をもたれかけて、長い脚をおりたたんでちょこーんって擬音が付きそうな感じで座ってた。北門が自分の部屋にいるだけで、妙に非日常な感覚になる。
「はは、なんかこの眺め、新鮮だな」
「いろいろ。服とか、タオルとか。ありがとうございます」
「こっちこそごめんな。洗って乾燥機かけるけど……、縮むかも。普通に乾かした方がいいかもな。うちは縮むこと想定してでかいサイズの服買ってるから」
「なんか、お母さんっぽい」
「悪かったな。うちは母さん看護師でいそがしいから、家事はみんなで分担してるんだよ」
そういってから、こいつの家は父親と二人だから当たり前にやってるだろうなと思った。
「うちも乾燥機使ってます。だから、多分大丈夫」
「そっか。これ、どっち飲む? お前先に選びな」
「こっち」
スポーツドリンクを手渡して、ベッドに置いておいた抱き枕をクッション代わりに手渡した。
「お尻痛くなるぞ。これ、つかいな」
「はい」
並んで座ってお茶をあおって、その後で北門が髪の毛からぽたぽた水を垂らしているのが気になって、俺は北門が首に巻いていたタオルを頭の上にかぶせた。
「だからさ。風邪ひくって」
わしわしわし。髪の毛の雫をふき取っていく。夢中になりすぎて、きつくしすぎたのか、タオルを動かしていた俺の手を北門が握ってきた。
「先輩」
「痛かったか?」
立膝になった俺を見上げる瞳、綺麗な額が露わになって顔立ちがすっきりよくわかる。俺はじっと検分するように、あの日の少年の面影を北門の中に探し出す。
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