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episode 5
解ける糸
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自分が弱いことはわかっている。
けれど自信も勇気もないのに、どうしていいかがわからないのだ。
藤瀬くんから動き出してくれたらとも思うのだけど、そんな他人任せなことができるはずもない。
二人の関係を変えたいのならば、結局は自分自身で動くしかない。
「自分の状況を見て、自分のタイミングで行動すればいいのよ」
そんな優しい言葉をくれる奈緒に、私は無言で頷いた。
「これがいいきっかけになったりするんじゃない?」
亜弓はスマホのSNS画面を私と奈緒の目の前に突き出した。
私の「なにこれ」という問いに「今度中学校の同窓会するらしいのよ」と亜弓は楽しそうに笑った。
「幹事が今日グループに招待してきたの。そこから枝分かれに同級生を招待していくみたい。茉莉香と奈緒にも送るね」
招待され参加したグループの詳細を確認すると、一か月後の土曜日の夜に同窓会を開催するというもの。
「これの何がきっかけになるのよ」
奈緒がスマホの画面を確認しながらそう言うと。
「同窓会では茉莉香と藤瀬が付き合ってたのを知ってる人ばかりじゃない。そんな中にいれば自然に懐かしさも出てくるだろうし、いつもはできない昔話の一つや二つ、したくなるかもしれないでしょ?」
短絡的な亜弓の答えに、私と奈緒は呆れたように顔を合わせたのだった。
けれど自信も勇気もないのに、どうしていいかがわからないのだ。
藤瀬くんから動き出してくれたらとも思うのだけど、そんな他人任せなことができるはずもない。
二人の関係を変えたいのならば、結局は自分自身で動くしかない。
「自分の状況を見て、自分のタイミングで行動すればいいのよ」
そんな優しい言葉をくれる奈緒に、私は無言で頷いた。
「これがいいきっかけになったりするんじゃない?」
亜弓はスマホのSNS画面を私と奈緒の目の前に突き出した。
私の「なにこれ」という問いに「今度中学校の同窓会するらしいのよ」と亜弓は楽しそうに笑った。
「幹事が今日グループに招待してきたの。そこから枝分かれに同級生を招待していくみたい。茉莉香と奈緒にも送るね」
招待され参加したグループの詳細を確認すると、一か月後の土曜日の夜に同窓会を開催するというもの。
「これの何がきっかけになるのよ」
奈緒がスマホの画面を確認しながらそう言うと。
「同窓会では茉莉香と藤瀬が付き合ってたのを知ってる人ばかりじゃない。そんな中にいれば自然に懐かしさも出てくるだろうし、いつもはできない昔話の一つや二つ、したくなるかもしれないでしょ?」
短絡的な亜弓の答えに、私と奈緒は呆れたように顔を合わせたのだった。
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