159 / 292
episode 5
彼女の刃
しおりを挟む
「柴垣はいつも俺の先を行くんだなぁ…」
小さく小さく呟いた津田さんの言葉。
胸が苦しくて泣きそうだ。
「三崎さん」
「はい」
「来週金曜日、時間作ってくれない?」
具体的な誘いに、とうとう来たんだとわかった。
「それまでに覚悟しとく」
「…わかりました…」
「じゃ、今日も1日頑張ろう」
「頑張りますっ」
微笑み2人で小会議室を出たけれど、私は内心複雑だった。
来週金曜日、いよいよ津田さんとの曖昧な微温湯関係が終わる。
柴垣くんと同じ土俵に立つまで答えを出さないで欲しいと言われたけれど。
結局最後まで津田さんを男性として意識することはできなかったし、柴垣くんへの気持ちは膨らむ一方だった。
とてもとても優しくて頼りがいのある素敵な人なのに。
津田さんを選べば私はきっと大切にしてもらえるのに。
私は頭も心も身体もすべて柴垣くんでいっぱいだ。
全てをクリアにしたら、柴垣くんにちゃんとぶつかろう。
たとえ砕けてしまったとしても。
そう思ったのは何かを予感していたからなのかもしれない。
小さく小さく呟いた津田さんの言葉。
胸が苦しくて泣きそうだ。
「三崎さん」
「はい」
「来週金曜日、時間作ってくれない?」
具体的な誘いに、とうとう来たんだとわかった。
「それまでに覚悟しとく」
「…わかりました…」
「じゃ、今日も1日頑張ろう」
「頑張りますっ」
微笑み2人で小会議室を出たけれど、私は内心複雑だった。
来週金曜日、いよいよ津田さんとの曖昧な微温湯関係が終わる。
柴垣くんと同じ土俵に立つまで答えを出さないで欲しいと言われたけれど。
結局最後まで津田さんを男性として意識することはできなかったし、柴垣くんへの気持ちは膨らむ一方だった。
とてもとても優しくて頼りがいのある素敵な人なのに。
津田さんを選べば私はきっと大切にしてもらえるのに。
私は頭も心も身体もすべて柴垣くんでいっぱいだ。
全てをクリアにしたら、柴垣くんにちゃんとぶつかろう。
たとえ砕けてしまったとしても。
そう思ったのは何かを予感していたからなのかもしれない。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
363
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる