Perverse second

伊吹美香

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episode 2

変化

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三崎と二人で帰るなんて初めてのことだ。



軽く誘うと三崎も普通についてきて歩いているわけだけど。




俺と一緒に帰ること、嫌じゃなかったんだろうか?



少し遅い歩調に合わせながら三崎を左に寄せると、俺は半歩距離を縮めて歩いた。



「お前もこの路線?」



「うん。柴垣くんも?」



「ああ」



ゆったりと腰を下ろした電車のシートで、ポツリポツリと会話をしていくけれど。



せっかく縮まったように感じた俺と三崎の距離感は、固くなった三崎の表情とともに再び広がったように感じる。



色々な話を振っても三崎は上の空で、あまり会話も続かない。



揺れとともに触れる肩口のタイミングで固まる三崎を見ていると。



俺ってここまで嫌われてんだなぁ、と溜息をつきたくなった。



「じゃ俺、ここで降りるけど。お前一人で大丈夫か?」



本当はキチンと送って行きたいけれど。



あまりガッついて嫌がられるのを避けたい俺は、テンション低めにそう聞いた。



パッと顔を上げて俺を見た三崎は、



「…私の最寄駅も…ここ…」



そう言ってクスッと笑うから。



俺もつられて笑ってしまった。
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