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6.運命の交差

百十八話 訓練終わって

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118話 次の準備とか

「それにしてもなんで息一つ乱れてないの?」
「確か私達以上に動いてたよね?最後もそうだし」
「いやまぁ···」
「そういえば戦闘中に私達は動き回ってたけど、シンは同じ場所に居たような?」
「あまり動かずいたからって?だからってそう大きな差は出ないでしょ」
「まぁそこら変は気にしないでくれ」
「いや気になるでしょ、そうしたら体力が持つわけだし」
「増やすか消耗を抑えるか、だろうけどどっちも重要でしょ?」
「ん···まぁそうなんだが···」
「言いづらい事なの?」
「いやただ体質と言うか特性と言うか特徴と言うかそんな物だからな、だから
聞こうがコピーしようが何の役にもたたんぞ?覚えれるスキルでも無いしな」
「レアスキルとか?何か特別な個人用のスキルはあるって聞くけど」
「いや違う···そういったスキルでは無い」
「言いたくないってんなら言わなくてもいいけどさ···手に入れる事は出来る?
それとも1つしかないような特殊なスキルだったりする?」
「いや他にも持っている奴はいるだろう···種族スキルに属するからな」
「種族?人間じゃないの?まさかエルフだったりドラゴンが化けてるとか
悪魔だの神だの言い出したりしないよね?流石に困るって言うか···」
「いや疲れないって言うなら死霊かアンデッドだったりするんじゃない?
ただ体力が多いだけならそっちでもあり得るけどさ」
「そうだなどっちかと言えばユノの方が合っているな、不死種かは分からんが
あと何で吸血鬼とか精霊、妖精を挙げてないんだ?あり得ないと思ったか?」
「いや精霊と妖精はないでしょ、人間と同じ姿してるなんて聞いたこと無いし
それに吸血鬼だと日が出ている間に行動しないだろうし」
「いやでも普段からフードで顔隠してるのは日光を遮るためだったり?」
「その割には手足が普通に出てるんだからそれじゃ意味ないでしょ」
「まぁ気にしなくていい、魔人と言う種なんだがアンデッドの良いとこどり
みたいなものだと思ってくれ、食事や睡眠を必要とせず疲労もしないだけだ」
「いいじゃん···と思いたいけど、そんな生き方だと狂いそう」
「まぁまだ中途半端だから完全な魔人じゃない、だがあと少しで成れるだろう」
「あれ?じゃぁ元々は人間なの?」
「どう···なんだろうな」
地球での記憶···正確には記録と言った方がいいか、あれは自分の過去ではない
周りの地球人に合わせるため知識の導入、及び倫理観や常識などの刷り込みだ
元々人間では無いし、あの空間で創られた···が正しいだろう
記憶と言うか生活など必要な知識のため、ベースになった人間は居るだろうが
それだけだ、互いに干渉することは無いし人格形成による同一性は無い
「まぁ別に何でもいいさ、気にする程の事でも無いし重要でもない」
「うーんそうすると同族は居るんだよね?どんなのなんだろう」
「人間そっくりなんじゃない?シンもそうだし、人って着く種族だし」
「同種に会ったことは無いんだ、此れから会えると思うよ」
「ん?此れからって···近くに会えるってこと?」
「あぁいや···違ったかな、いつかは会えるって事なんだけど」
「ん-ちょっと意味が違うかな?まぁ別にいいけど」
「でさどういう種族なの?他の種族となんか違うの?」
「そうだな死にながら生きてる、生きながら死んでる···?いや違うか
死を超えた存在だとかなんとか、そう説明される種族だがよくわからん」
「確かに死を超えたって言われると不死をイメージするよね」
「でも不死なのは事実なんじゃ?でも歳はとるんだよね?」
「本来の魔人は老化しないから、成れば不老不死になるだろう」
「不老不死って···求める人は多そうだよね」
「知られてるんなら成ろうとしてる人はいるんじゃない?」
「どうなんだろうな?それともう十分休んだだろうし帰ろう」
「そうねもう随分日も落ちてるし、夜になりきる前に帰ろう」
「お腹も減ってるし、アイカも心配だし、暗いと危険度もあがるし」
道中は何事もなくすんだ、冒険者もほどんど見掛けなかった
門まで来て軽い確認だけされ中へ入り、宿へと一直線に向かう
2人中へ入って行く、別に私は宿に泊まる必要も無いため道具屋に向かう
回復薬の補充をしておこうと思う、今回は魔力回復薬も買っておく
回復薬自体は十分あるが魔力回復薬は持ってないからな、必要だろう
前に彼女たちが行った店に行く、前は商品の確認をしていなかったな
中は外から見るより広く感じる、まぁこれといって変わった物は無い
回復薬1つ500ヴェレ、魔力回復薬1つ650ヴェレか···思ったより高い
魔力の方が高いのは素材の問題か、需要が回復薬より少ないからか?
回復薬2種類が3本ずつセットになっている初心者回復セットがあった
3000ヴェレとセットになって安くなっているが、初心者向けと言っても
魔法主体にする人向けだろう、魔法を使わないならいらないだろうし
それにしても単体で結構高いのは、冒険者向けの商品だからか?
それと安くしすぎて回復薬に頼って無茶をするのを抑制するためだろう
昔はもっと安かったのもあって、そのせいで死者が多かったと言われてるし
今では倍以上の値段だとか、まぁそのぶん死者が減っているなら良いことなのか
初心者セットを2買えばいいか、あと状態異常の回復薬も一応買っておくか?
栄養剤ー効果一時的に状態異常の耐性を得る、スタミナを回復する800ヴェレ
解毒薬ー効果毒と麻痺を治す、上位の猛毒や猛麻痺の回復は不可750ヴェレ
ふむどっちも買っておくか?耐性を得れるのは有難い、どのくらいかは不明だが
値段からそこまで効果も高くないだろうが、無いよりはましだろう
スタミナ回復の効果は私には意味無いが、あの2人には十分役に立つし
いざというとき動けるようになるためにもあったほうがいいか
適当に買っておこう、さて朝まで待たなきゃいけないな
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