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9.新たな一歩

百八十一話 拠点に行く前に

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181話 世界地図を見る

そう言って出ていく、鍵は持っていってないから出ていけないか
まぁ出ていく用件も理由もないが、さて本を読むとしよう
どれからにするか、地図に関してはそこまで読む必要性はないよな?
とは言っても全然知らないのもこれからの活動で困るかもしれないし
世界地図には大まかな事しか書かれてないし、これには目を通してみるか
ざっと見てみると色々書かれている、地形に関しては大雑把だが、森や湖など
環境に関しても書かれている、それと国家の領地も書いてあるが・・・
これはまぁいいか、帝国は地図の上だな、ちょっと左側にある
帝国の付近を見てみると吸血鬼達の住む部分は書かれていなかった
独立してないからかな、左上には狼の森と書かれた場所がある
狼王ガヴァンデュランが統治する森で、入らなければ襲われないとの事だ
少し下には黄金の魔女の住む森、その少し下には古代の森[ア・ユル・ゲナム]
どちらも細かいことは書かれていないため分からない、その又少し下には
龍の都[ドラドナック]があり、その右には幅はそこまでないが古代の森と龍の都を
合わせた程の長さのある飛竜渓谷、まぁそんな名前が着いているがこの渓谷
全てに飛竜が棲み着いている訳ではないようだ、それでも広く浅く棲み着いて
いるため近くを通っていればかなりの確率で襲われることになる
そして帝国の右には大きめの湖がありその斜め右上にエルダーエルフの住む森
であり国がある、首都はパルケ・ガランドゥール、領土はイヴァリースと
なっているようだが地図を見る限り、首都と領土は同じように見える・・・
なぜわざわざ別名をつけたのだろうか?確かパンフレットだとイヴァリースと
書かれていたな、そしてその下には妖精の森があり更に下に王国がある
その下に上のより小さめの湖があり、その左に沼地があるようだ
そしてその下に危険な集団であるロットエルフの森、その下に森・・・
この森は前に妖精達と合流する際に転移した森だな、左下に法国があった
一気に左に行って海に近い所に皇国があり、大きく右に行き少し下に教国が
そこから皇国よりの左に広い砂漠があってその真下に下が海に面した共和国
これが世界地図のようだ、下半分の国は隣のページに書かれているが
まぁ関わることは無さそうだしいいか、山に関しては分かりずらい
岩場のようにゴツゴツしたイメージで描かれているだけで高さが判らない
ダンジョンは別のページに軽い情報と共に書かれている、ただ昔からある
通常のダンジョンは書かれているが、変動するネフィスについては当然だが
書かれていない、そこら辺を軽く見て読み終える頃にアマネが帰ってきた
「ふぅ・・・そうだお風呂どうする?泊まらなくてもお金払えば入れるけど」
「ん?別にいい」
「・・・あんたさてはお風呂入ってないんじゃないの?」
「よく分かったな」
「入ったことはあるわよね?」
「記憶にある限りだと1度もないぞ?」
「えっ・・・お風呂嫌いなの?」
「いや別に?入る意味が特にないからな」
「あっそう、子供じゃないんだからそんな言い訳言ってないで入ってきなさい」
「別に入らなくても問題ないのは事実だぞ?」
「ホコリとかチリだとか色々着くでしょ、と言うか汗とか脂も出るし・・・
あんたが汗流してるの見たことないけど」
「出ないからな、だから問題ないんだが・・・それに汚れた時は洗うぞ?」
「そりゃそうでしょうけど、まぁ一応清潔感保つためにも軽く流してきなさい」
清潔感か・・・汚れた時に洗うだけではだめなのだろうか?
「不潔は嫌われるわよ・・・この世界じゃ幾らかはしょうがないけどさ」
「ふむぅ・・・まぁまだ大丈夫だと思うが」
近づいて臭いを嗅がれた、別に臭いが着くような事もとくにないし・・・
「臭い・・・まぁくちゃい位の酷いものじゃないけど少し臭うわ」
「装備品の臭いじゃないか?」
「臭いが着いてるんじゃない?一回洗ってみたら?」
「拠点に行ったらな、他に着れるものないし」
「だったら服を買いなさいよ服を、確かに一回も着替えたとこ見た事ないわね」
「服着る事ないしな」
「いや普通着るのよ、まったく・・・原始人じゃないんだから
いや原始人でも着てるらしいから違う?まぁなんにせよ服の一着は持ってなさい」
「特に困ってないんだがな、装備も服みたいなもんだろ?」
「違うわよ、って言うかそれで落ち着けるの?」
「うん?特に気になったことはないぞ、そっちが前着てたスーツみたいなものだ」
「いやあれ戦闘服であって普段着にはならない、っていうかしないわ
普段からアレは恥ずかしいもの、それもあって落ち着けないのよ」
「そうか特に気にしている素振りもなかったし・・・」
「命掛ってるんだから、いい防具なんだし少し位恥ずかしいだけなら使うわよ
っとこの本読ませてもらうわよ」
本の一冊を手に取る、やはり魔物図鑑で弱点を調べているようだ
メンバーの中でもっとも火力が低いが機動力と属性攻撃に秀でてるからな
「まぁそれもそうだな、元々君たちが借りてきた本だろ?」
「一応ね、読みたかった?」
「まぁ…でもそっちが読んだほうが役に立つだろうし」
「そうよね、皆もまず魔法を取得するのもありじゃない?」
「そうだな、1人で全種類覚えても鍛えれないしな」
「属性に向き不向きもあって成長速度も変わるしね」
「とはいえそこは判らんだろう、判別法とかあるのか?」
「さぁ?私の元いた場所にはあったけど、こっちじゃ意味ないだろうし」
「出来ないのか?」
「出来るだろうけど意味がないのよ、そもそも向いている属性じゃなくて
十分に使える属性を判別するものだから、属性は基本1人1つか2つだしね
でもこっちじゃ使える属性に制限はないし、違うのは成長速度だけだから」
「ふむたしかに、それ以前に属性魔法を取得しないと測れないかもしれんが」
「あぁそれもありそう、結局無駄でしょうね」
「判別法は簡単なのか?」
「簡単よあっちじゃ場所を選んだけどここならどこでも出来るでしょ
エネルギー、魔力なり妖力なりを溜めて体外に放出するだけだからね」
「ふむ簡単そうだがなぜあっちでは場所を選ぶんだ?」
「あっちじゃこっちと違って自然エネルギーに満ち溢れてないから
エネルギーで満たした環境でやる必要があっただけだよ」
「成程な・・・(後で試してみるか?)」
それから本に集中し始めた、そう言えばもう一冊はなんだ?歴史書?
歴史はいいか、ん?地図の最終更新は12年前か、どこか変わっていそうだな
あと山だと思っていた所が実は大きな凹みだったというのがあった
特に記載されている情報はないためただの窪みなんだろうが・・・
上の海に面した村があるトレトゴール地区と書かれた場所にあるようだ
あったか?多分この上の海の部分が最初に自分が落ちてきた場所だろうが
そんな大きなへっこんだ場所は見た覚えがないんだが、見てないだけか?
いや変化しているのかもしれない、だがこれが最新の地図のようだ
そう言えば店で売っていた地図は30年以上前に更新されたんだったか?
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