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「イッチ、ニー、サン、シッ‼︎……」
「「「「「「ニイニッ、サン、シッ‼︎」」」」」」
厳ついおじさんやお兄さんに交じって筋トレする私ってどうなんだよ?
「おう! 今日も威勢がいいねぇ‼︎」
「あざます!」
「おじちゃんが後でお菓子やろうか?」
「あざます‼︎」
「んじゃ、儂は剣を教えてやろうかのぉ」
「あざます!」
好々爺としたおじいちゃん達に囲まれる私は、言われるがままにお礼を繰り返していた。お兄さん達は遠巻きにこちらを見るだけだ。何故こんな事になったのかというと、それはギルバートの出してきた1回だけいうことを聞いてあげるという条件のもと、「筋トレというものを教えてやってくれ」と言われたからである。
何故それを知っている⁉︎ と思ったが、後ろでピースしている変態を見て納得した。ピースなんてこの世界にはないからだ。であれば、変態が私達の筋トレ風景を覗いていたから知っているのである。変態から覗き魔にグレードアップした‼︎ ん? 覗き魔も変態の一種か。
勿論、にっこり笑顔で口の中に唐辛子のジャムを詰め込んでやった。今頃、唇が腫れて辛さに悶絶しているだろう。
「さて、休憩は終わりかのぉ?」
おじいちゃん元気~! ニコニコとしながらこちらに歩み寄ってくるおじいちゃん。私もにっこり笑顔で立ち上がり、「次のセットに入りまーす」と言った。本当はもうちょい休みたかったのが本音。
1つだけ言いたい。ここのおじいちゃん達強すぎ‼︎
こんな感じで私の1日の大半は筋トレで終わる。
それから、ここ最近新しい情報が入った。それは、私が聞きたかった王子とユリアちゃんの話が聞けたことだ。ユリアちゃんはとうとう本性を出してしまったらしい。『あの王子様が見つかるまで探すのよ! ユリアが虜にしてやるんだから!』と言っているそうだ。
…………その王子とやらはドンマイとしか言いようがない。男装姿の私でないことを祈る。
そして、王子は王子で未だに『フレアを探して連れてこい‼︎ アイツはオレの物だ! ふふっ、体もな……』と言っているそうだ。聞いた瞬間ゾゾ~っと悪寒がはしり、冷や汗がどっと出た。もし、逃走してなかったらどうなっていたことか……
そして、私は決意した。王子が私の体目当てならバッキバキに体を割りまくって男さながらの体にしてやろうと‼︎
そして、ギルバートはなぜかもうすでに王子達のいる王国に戦争を仕掛けようとしているらしい。なぜかとギルバートに聞けばーー
「ん? いや、そろそろ国土を広げようかと思ってな。もともとあちらのバカ王子の初陣のために俺たちにちょっかいをかけるらしいから、それならオレが出てやろうと思ってな」
ーーだそうだ。
状況が違う。私が王国の内情を探ってくれと言ったせいでどうやら戦争を仕掛けていることを知ったらしい。小説内ではユリアの提案で奇襲を仕掛けて帝国に勝ったのだ。だが、事前に知られていたら?
あかん、王国軍ボッロボロになるで?
そして最悪な事に、私が帝国にいる事がバレたらしい。ええ、勿論ギルバートの仕業ですね。はい。
「なんでばらした⁉︎」
「ん? いまだにうだうだ悩んでるらしかったから背中を押してやった。今の王子の頭の中は多分お前を手に入れてから、お楽しみの所まで想像してんだろ」
皆さん、お聞きになりまして? これが血も涙もない魔王という物ですよ!
でもまあ、それならこちらもやりようがある。王子に対する償いは終わった。痩せた途端掌返しでこちらにすり寄られても困る。ではどうするのか?
皆さんは詐欺メイクとやらを知っているだろうか? そう、それで王子を不能にしてやろうという計画だ。詐欺メイクを侮るなかれ‼︎ あちらの世界では少々怖い物ではビビる人はいなかったが、こちらの世界はそのような物がそもそもない。つまりだ、素人の詐欺メイクでもやりようによっては恐怖の対象となるわけで……歌舞伎の化粧でも場合によっては泣き出す子供もいるそうだ。出来ない事はない。
「ふっふっふっふっふっ……」
いいことを思いついた私はニヤリと悪い笑みを浮かべたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【フレア特製唐辛子ジャムを突っ込まれたスパイのその後】
モグモグと口を動かすグレイ(※フレア曰く変態)
「おい、なに人の前で物食ってんだ」
「いやぁ~、フレアちゃんがくれたんですよぉ。結構いい辛さなので目を覚ますにはちょうどいいかと」
フレアをからかい、特製の唐辛子ジャムを突っ込まれたグレイはギロリと睨んでくるギルバートの事など知らん顔して口の中にある唐辛子ジャムを味わっていた。結論から言えば、グレイは辛い物が大好きである。よってフレアは好物をグレイに与えた事になるのだ。
「そんなにうまいのか?」
「ええ、結構いい辛さですよ?」
「そうか……」
「あ! さっきフレアちゃんから貰った(※抜き取った)瓶の中にまだあるので食べてみます~?」
ニコニコと懐から取り出したのはフレアが予備に持っていた唐辛子ジャムの瓶である。グレイはフレアに悟られずに瓶を抜き取ったのだ。
「はいどーぞ」
「俺はいい! もごっ⁉︎」
「どーです?」
「ごぼっ⁉︎ クッソ辛い‼︎ お前正気か⁉︎」
「えぇ~? 酷いなぁ~、美味しいですよねぇ?」
仮にも主人であるはずのギルバートが咳き込んでいるのに楽しそうに聞いているグレイは無礼を通り越して不敬罪で捕まってもおかしくないレベルである。
「ねぇ、ギルバート。これは幼馴染として忠告しておくけど、オレはフレアちゃんの事気に入ってるんだよねぇ。もし、君があの子を危険に晒そうとしたら怒っちゃうかも」
ニコニコと先ほどと同じような笑みを浮かべているのにもかかわらず、グレイからはギルバートでさえも怯む圧が漂ってくる。
「はぁ……お前、俺を脅すのなんか初めてだろ。そんなにアイツが気に入ったのか?」
「ん、まぁギルバートのお嫁さんにしてもいいかなってくらいはね。ん~でも、よく考えたら誰にも渡したくないかも」
だって面白くてあんなに可愛い子いないでしょ? そう言ってうっとりとするグレイの様子にギルバートはため息をついた。
フレアはとりあえず厄介なやつに目をつけられたって事だな。俺にも手出しできねぇ。でもまぁ、こんなに楽しそうに心の底から笑ってるグレイは初めて見たな。どうやら俺はフレアの情報をあのバカ王子に流したせいでグレイの恋心を自覚させてしまったようだ。
そこまで考えて、フッと笑いが漏れてくるギルバート。
「ま、状況によるな。アイツはこの国とっても大切な政治的交渉の役割があるからな。お前がしっかり守ってやれ。ひと段落ついたらどうするか考える事にする」
「ふーん、そう。じゃあまぁとりあえずこのジャム全部食べてね」
「はぁ⁉︎ おま、ちょっ⁉︎ それはないぞ⁉︎」
「遠慮なんてしなくていいよぉ~?」
こうしてフレア特製の唐辛子ジャムは1日にして無くなったのであった。
「「「「「「ニイニッ、サン、シッ‼︎」」」」」」
厳ついおじさんやお兄さんに交じって筋トレする私ってどうなんだよ?
「おう! 今日も威勢がいいねぇ‼︎」
「あざます!」
「おじちゃんが後でお菓子やろうか?」
「あざます‼︎」
「んじゃ、儂は剣を教えてやろうかのぉ」
「あざます!」
好々爺としたおじいちゃん達に囲まれる私は、言われるがままにお礼を繰り返していた。お兄さん達は遠巻きにこちらを見るだけだ。何故こんな事になったのかというと、それはギルバートの出してきた1回だけいうことを聞いてあげるという条件のもと、「筋トレというものを教えてやってくれ」と言われたからである。
何故それを知っている⁉︎ と思ったが、後ろでピースしている変態を見て納得した。ピースなんてこの世界にはないからだ。であれば、変態が私達の筋トレ風景を覗いていたから知っているのである。変態から覗き魔にグレードアップした‼︎ ん? 覗き魔も変態の一種か。
勿論、にっこり笑顔で口の中に唐辛子のジャムを詰め込んでやった。今頃、唇が腫れて辛さに悶絶しているだろう。
「さて、休憩は終わりかのぉ?」
おじいちゃん元気~! ニコニコとしながらこちらに歩み寄ってくるおじいちゃん。私もにっこり笑顔で立ち上がり、「次のセットに入りまーす」と言った。本当はもうちょい休みたかったのが本音。
1つだけ言いたい。ここのおじいちゃん達強すぎ‼︎
こんな感じで私の1日の大半は筋トレで終わる。
それから、ここ最近新しい情報が入った。それは、私が聞きたかった王子とユリアちゃんの話が聞けたことだ。ユリアちゃんはとうとう本性を出してしまったらしい。『あの王子様が見つかるまで探すのよ! ユリアが虜にしてやるんだから!』と言っているそうだ。
…………その王子とやらはドンマイとしか言いようがない。男装姿の私でないことを祈る。
そして、王子は王子で未だに『フレアを探して連れてこい‼︎ アイツはオレの物だ! ふふっ、体もな……』と言っているそうだ。聞いた瞬間ゾゾ~っと悪寒がはしり、冷や汗がどっと出た。もし、逃走してなかったらどうなっていたことか……
そして、私は決意した。王子が私の体目当てならバッキバキに体を割りまくって男さながらの体にしてやろうと‼︎
そして、ギルバートはなぜかもうすでに王子達のいる王国に戦争を仕掛けようとしているらしい。なぜかとギルバートに聞けばーー
「ん? いや、そろそろ国土を広げようかと思ってな。もともとあちらのバカ王子の初陣のために俺たちにちょっかいをかけるらしいから、それならオレが出てやろうと思ってな」
ーーだそうだ。
状況が違う。私が王国の内情を探ってくれと言ったせいでどうやら戦争を仕掛けていることを知ったらしい。小説内ではユリアの提案で奇襲を仕掛けて帝国に勝ったのだ。だが、事前に知られていたら?
あかん、王国軍ボッロボロになるで?
そして最悪な事に、私が帝国にいる事がバレたらしい。ええ、勿論ギルバートの仕業ですね。はい。
「なんでばらした⁉︎」
「ん? いまだにうだうだ悩んでるらしかったから背中を押してやった。今の王子の頭の中は多分お前を手に入れてから、お楽しみの所まで想像してんだろ」
皆さん、お聞きになりまして? これが血も涙もない魔王という物ですよ!
でもまあ、それならこちらもやりようがある。王子に対する償いは終わった。痩せた途端掌返しでこちらにすり寄られても困る。ではどうするのか?
皆さんは詐欺メイクとやらを知っているだろうか? そう、それで王子を不能にしてやろうという計画だ。詐欺メイクを侮るなかれ‼︎ あちらの世界では少々怖い物ではビビる人はいなかったが、こちらの世界はそのような物がそもそもない。つまりだ、素人の詐欺メイクでもやりようによっては恐怖の対象となるわけで……歌舞伎の化粧でも場合によっては泣き出す子供もいるそうだ。出来ない事はない。
「ふっふっふっふっふっ……」
いいことを思いついた私はニヤリと悪い笑みを浮かべたのだった。
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【フレア特製唐辛子ジャムを突っ込まれたスパイのその後】
モグモグと口を動かすグレイ(※フレア曰く変態)
「おい、なに人の前で物食ってんだ」
「いやぁ~、フレアちゃんがくれたんですよぉ。結構いい辛さなので目を覚ますにはちょうどいいかと」
フレアをからかい、特製の唐辛子ジャムを突っ込まれたグレイはギロリと睨んでくるギルバートの事など知らん顔して口の中にある唐辛子ジャムを味わっていた。結論から言えば、グレイは辛い物が大好きである。よってフレアは好物をグレイに与えた事になるのだ。
「そんなにうまいのか?」
「ええ、結構いい辛さですよ?」
「そうか……」
「あ! さっきフレアちゃんから貰った(※抜き取った)瓶の中にまだあるので食べてみます~?」
ニコニコと懐から取り出したのはフレアが予備に持っていた唐辛子ジャムの瓶である。グレイはフレアに悟られずに瓶を抜き取ったのだ。
「はいどーぞ」
「俺はいい! もごっ⁉︎」
「どーです?」
「ごぼっ⁉︎ クッソ辛い‼︎ お前正気か⁉︎」
「えぇ~? 酷いなぁ~、美味しいですよねぇ?」
仮にも主人であるはずのギルバートが咳き込んでいるのに楽しそうに聞いているグレイは無礼を通り越して不敬罪で捕まってもおかしくないレベルである。
「ねぇ、ギルバート。これは幼馴染として忠告しておくけど、オレはフレアちゃんの事気に入ってるんだよねぇ。もし、君があの子を危険に晒そうとしたら怒っちゃうかも」
ニコニコと先ほどと同じような笑みを浮かべているのにもかかわらず、グレイからはギルバートでさえも怯む圧が漂ってくる。
「はぁ……お前、俺を脅すのなんか初めてだろ。そんなにアイツが気に入ったのか?」
「ん、まぁギルバートのお嫁さんにしてもいいかなってくらいはね。ん~でも、よく考えたら誰にも渡したくないかも」
だって面白くてあんなに可愛い子いないでしょ? そう言ってうっとりとするグレイの様子にギルバートはため息をついた。
フレアはとりあえず厄介なやつに目をつけられたって事だな。俺にも手出しできねぇ。でもまぁ、こんなに楽しそうに心の底から笑ってるグレイは初めて見たな。どうやら俺はフレアの情報をあのバカ王子に流したせいでグレイの恋心を自覚させてしまったようだ。
そこまで考えて、フッと笑いが漏れてくるギルバート。
「ま、状況によるな。アイツはこの国とっても大切な政治的交渉の役割があるからな。お前がしっかり守ってやれ。ひと段落ついたらどうするか考える事にする」
「ふーん、そう。じゃあまぁとりあえずこのジャム全部食べてね」
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