合成師

盾乃あに

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「どうだった?」
「はい!大丈夫です!」
「よし!なら行こうか」
 親に電話で許可をもらい、車を発進させ、さっき予約した寿司屋に向かう。
「ナツメはどこの探索者学校なんだ?」
「国立海星探索者学校です」
「へぇ、有名なのか?」
「お前は……海星って言ったら有名ランカーの母校だぞ?」
「その有名ランカーってのがよく分からなくてな」
「「えぇー」」
 2人してハモる事ないだろ?
「ランカーって言ったら、ランキング上位の事で、そのランキングは各国別、世界ランキングと2種類あります」
「その中でも世界ランキングの上位を有名ランカーっていってるんだよ」
 ほうほう、そんなランキングがあるのか。
「で?日本人は?」
「まずは『栄光』のアタッカー、齋藤昴サイトウスバルが、日本1位で世界第18位にランキングされてるな!」
「ですね、後、『閻魔』のデスサイズ、愛内健人アイウチケントさん、日本2位で世界26位」
 へぇ、結構上位に食い込んでるんだな。

「よし着いたぞ」
「まぁ、有名なクランは誰かしらランキングに載ってるな」
「はいはい、んじゃ行くぞー」
 まぁ、俺には関係ないしな。
「お前から聞いといて、まぁいっか」
「え?ここですか?高そうですけど」
「ルカの奢りだ、沢山食べようぜ!」
 と店の中に入る。
「予約した里見です」
「いらっしゃいませ、カウンターにどうぞ」
 結構客が入ってるな。予約が取れてよかった。

「はわわ、こんな高級なところで」
「あはは、沢山食べな」
 まぁ、俺も来るのは初めてだけどな。
「生一つにノンアルと」
「こ、コーラで」
 と店の雰囲気に合わせ小さく乾杯をする。
 もちろん俺はノンアルだ。運転手だしな。

「あはは、それで?」
「ゴブリンに殺されかけました」
「よく頑張ったな」
「えへへ、なんとか」
 とナツメの話を聞きながら寿司を食べる。
「里見さんに助けてもらわなかったらどうなっていたか」
「まぁ、あいつらも捕まっただろうし、今のナツメには勝てないだろ?」
「はい!」
「ナツメはこれで卒業できるのか?」
 そうだった、それ大事だな。
「はい!勉強はできる方なので問題ありません。本当にありがとうございます」
「良かったな!」
「はい!」

 たらふく寿司を食べ、車で家まで送る。
「ほら、大事な牙だ」
「はい、ありがとうございます」
 と片腕ほどある牙を渡して、
「また、会えますよね?」
「おう、いずれまたな!」
「だな」
「はい!ありがとうございました」
 と言って別れる。

「いい子だったな」
「そうだな、まさか化けるとはな」
「レアジョブだし、ランカーになるかもな」
「あはは、そりゃいいな!」
 と今度はマー坊を家まで送る。
 昔の話をしながらドライブだ。
 あっという間に到着したな。
「今日はありがとな!」
「こっちこそいい経験になった。まだ借りは返しきれてないしな!」
「おう、また頼るかもな」
「了解!またな!」
「じゃーな」
 とマンションから出てようやく1人になる。

 音楽を聴きながら運転し、途中でコンビニに寄って雑誌とコーヒーを買って、帰り道をドライブだ。
 ようやく着いたマンションの駐車場に車を駐める。
 もう夜の23時を回ってしまった。
 部屋に入ってビールをようやく飲めるな。
「クハァ!たまにはこんな日もいいな!」
 と言いながら、ソファーに座り雑誌を開くと今週のランキングが載っている。
「へぇ、お!『golden eagle』って属性武器を買ったとこか、世界第9位に上がったんだな」
 と知ってる名前はそれくらいだ。
 誰がランキングしてるのか気になっていたが、ランキングストーンと呼ばれる星5ダンジョンで見つかったアイテムを参考にしているらしい。
 ネット情報だから分からんがそんなものがあるんだな。

 探索者情報誌を買うのは最初のゴブリンを倒した時以来か。
 あの時はビールで濡れて読めなかったが、色々と載っている。
 探索者になってようやく必要な情報だな。

 初心者向けの情報から、有名ランカーの話まで、まぁ、知らなかったことが知れて良かった。
 雑誌を読みながらビールを一本飲んで、シャワーを浴びてベッドに横になる。
 今日はいい夢が見られそうだな。

 翌日はベッドでゴロゴロ、スマホで動画を見ていると、画面が切り替わりミドリからの着信だ。
「よぉ」
『よぉ、じゃないわよ。私も借りが出来たわね』
「あぁ、ニュース見たのか」
『12億?しかも2本だし流石に払えないわよ』
「まぁ、貸し1つだな」
『まぁ、2つでも3つでもいいわよ、とりあえずパパに相談して税理士紹介するわ』
 ほぉ、パパ呼びなんだな。
「おぉ、ありがたい!」
 と、税理士の番号を教えてもらう。
「探索者専門にしてる税理士だからちゃんとしてるわよ」
「おう、ありがとな」
「こうやって少しずつでも借りを返さないとね」
 と少し喋り電話を切る。

 新しい人に電話するのはちょい緊張するな。
「あ、もしもし、木下翠さんに」
『あぁ、里見さんね。新宿にある事務所までこれる?』
「はい、場所さえわかれば」
『じゃ、メールするから』
 と切られた。
 ん?客は俺だよな?
 “ブブッ” とスマホが鳴る。
「……早いな」

 しかし雑な対応だったな。
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