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仲間
しおりを挟む「おい、ミドリ?」
「し、知らない!私……からバレたのかも知れないけど言ってないからね!」
とミドリは言ってないと言うが、
「バレバレなんだよねー、ミドリっちは嘘がつけないから」
「だな、電話の時も慌ててリーダーと走っていったからな」
あぁ、ダガーの時か、まぁこのメンバーならバレてもいいけど、1人厳しい顔をしている。
「その武器はちょっと待った!うちのルカを勝手に使うのはやめてもらおうか?」
ツネが出てくると、
「まぁ、商談はツネとしてくれ。あと、ツネもマー坊のパーティーなんだからかなり割引けよ?」
「了解!じゃ、ルカの『tortie』製武器が欲しい人はこっちに来てくれるか?」
席替えをしてあちらにはツネとイサミ、ネネ、カナデが座り話をしている。
「ごめん、私のせいでバレたみたい」
「まぁ、いいさ。マー坊のパーティーならしょうがないな」
「ありがとう」
とミドリが言うと、
「は、話が見えないんですけど、もしかして『tortie』の武器って?」
「ん?シオンにはいいか。俺が作ってるのは属性武器だな」
「えぇーー!!ぼ、私にもまだ作れないのに?と言うか鍛冶士で作れる人はいないですよ!」
シオンが言うのも分かるが、ミスリル製品は『tortie』お抱えの職人が作ってるんだから、あとは腕次第だろ?
「まぁ、シオンも作れるようになると思うし、頑張ってもらうぞ?」
「……、は!言葉が出てこなかったです。いやいや、何年かかるかわかりませんよ?」
と首を振るシオン。
「まぁ、ミスリルを扱ってもらうのは絶対だから心の準備はしとけよ?」
「ぅー……は、はい」
自信なさげに頷くシオンだが、せっかくの鍛冶士なんだからそれくらいはやるだろ?
「よし、新しいパーティーメンバーに乾杯」
「「カンパーイ」」
とマー坊の音頭で乾杯をする。
「高い!たっかーい!もうちょっとまけてよ!」
と、隣の席からネネの声が響く。
「これくらいが普通だ!と言うか欲出しすぎだろ?」
「だって、ミドリっちはそれ以下で買ってきたんでしょ!」
とあっちもヒートアップしている。
「ツネ、少しはまけてやれよ?それから『tortie』の刻印をしてやればいいさ」
「ふむ、無印の状態で売るってことか、ならこんなもんだな」
ツネが考え込んでいるのを見てネネがこっちにウインクする。
手を上げてそれに応えると、こっちはこっちで話が盛り上がってきた。
「へぇ、それじゃあ五つ同時にオーバーナッツを手に入れたの?」
「そうなんだよ!まさか一気に出てくるなんて思わなかったな」
とカグヤとマー坊が喋る。
それにしてもオーバーナッツが5個か、凄いな。
それからも話題は尽きず時間いっぱいまで飲んでしまった。
楽しく飲み会は終わり、各々帰っていく。
「カグヤも楽しそうだったな」
「あはは、いつもだろ?」
先にタクシーに乗ったカグヤはシオンを抱きしめて帰っていった。
妹ができた感覚らしいな。
「じゃあ、ツネに聞けばいいんだな?」
「そう、あーしの武器と防具、あとマジックバッグもよろしくね」
「おい、それは頼みすぎじゃないか?」
「いいじゃん!頼んだよー、バイバーイ」
とネネは駅の方向に行ってしまう。
「うちの魔法使いが悪い」
「別にいいよ。気にしてないから、それよりイサミさんも頼んだんだろ?作っておくからな?」
「あぁ、ありがとう。いい奴だな、ルカは」
「だろ?良かったよ、メンバーを紹介できて」
マー坊は嬉しそうに言う。
「シオンは俺と一緒の方向だろ?」
「あ、はい!」
「んじゃ、ツネにマー坊!あとみんなもまたな!」
とタクシーに乗り込んで言うとみんなからまたなと言われる。
「あ、ありがとうございました!」
とシオンが言うとタクシーは発進する。
「凄い人達でしたね」
「だな、まぁ。これからだ」
「はい!自慢できる鍛冶士になりますから」
「そう気負わなくてもいいぞ?」
と喋りながらタクシーは進み、俺のマンションに着くと1万を渡す。
タクシーはシオンの家に向かって走り去る。
「ふぅ、楽しかったな」
マンションに入ると、なぜか見覚えがある人間が体育座りをしている。
「な!なんで声かけないんですか!」
「ん、ヘボ探偵にかける言葉はないが?」
やはりそこにいたのは水野佳奈だった。
「クビになりましたよ!」
まぁ、そうだろうな。下手くそだったし。
「なんですか!その分かったような顔して!」
「……で?何の用だ?」
「わ、私をパーティーに入れて下さい」
「……は?」
「覚醒したんです。仕事もクビになって」
「あははははは」
どこかで聞いた話だな。
「な、何がおかしいんですか?」
「あのな、だれでも助けると思ったら大間違いなんだよ!少しは自分でなんとかしろ!」
少し強い口調で言う。だが、シオンは男装してまで1人で頑張ってたんだ。
それなのにこいつは……。
「だ、ダメだったんです!生産職は要らないって言われて」
「だから諦めて俺のところか?ふざけるなよ?」
「ぅ……だって!」
「もうちょっと1人で考えろ!お前がどれだけ自分勝手かをな!」
とオートロックを解除して中に入っていく。
ミズノは泣いているが仕方ない。
「はぁ、生産職には辛い世の中だな」
だが、知らんもんは知らん!
世の中甘く見過ぎだな。
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