おっさんが異世界から戻ってきたら

盾乃あに

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パワーレベリング

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「じゃあ鈴木さんはついてきてくださいね」
「はい!」
 今葛飾ダンジョンの1階層から進んでいくところだ。 
「よし。30階層も問題なしと」
「問題ありですけど」
 鈴木さんが言う。
「何がですか?」
「体が変な感じです」
「レベル酔いって奴ですかね?」
「そうかもしれません」
 と言う鈴木さんの顔は満更でもないので、
「大丈夫です!回復できるんで!」
「えぇー!」
 と50階層を攻略した。
「どうですか?」
「身体がドクンドクン言ってますよ」
「あはは、生きてる証ですね」
 とダンジョンコアに手をついて外に出る。
「明日は2回やりましょうね」
「ええー!」
 鈴木さんのレベルは日に日に上がっていった。
「これパワーレベリングって奴ですよね?」
 ゲームの知識を勉強したのかな?
「よくご存知で」
「調べましたから」
「それはよかった、で?ダガーの使い心地はどうですか?」
「とても使いやすいと思います」
 俺が前使っていたミスリルダガーだ。
 俺は白龍からのダガーを使っている。
「白龍からのダガーがおちないですね」
「いえまだこれで十分ですよ」
 こうやって喋ってはいるが戦闘しながらだ。鈴木さんのレベルが50を超えたあたりから楽になってきた様だ。
 こうやって鍛えれば桐生院の部隊も…まぁいっか。

 やはり鈴木さんは筋がいいから吸収が早いなぁ。若いからかな?

 今日は桐生院に夕食に誘われたのでみんなで行くことにした。
「では乾杯」
「「乾杯」」
「か、乾杯」
「鈴木さん、そんなに硬くならなくても大丈夫ですよ」
「そうそう、私がいかせたのだからね」
「は、はい」
「で?レベルはどれくらい上げたの?」
「今レベルどれくらいだい?」
「81です」
「す。凄いね。こんな短期間で?」
「は、はい!すごくスパルタでした」
 またまたご冗談を、
「うっそ!でも、よかったでしょ?」
「まぁ、結果的にですけど」
「おじさんは優しく教えていたつもりなんだけどな」
 ちょっとだけ悲しい。
「あ、優しくはありましたよ。でもはじめてのダンジョンで最後までですからね」
「アーハッハッハッ!それはやりすぎだよ」
「うっせー!」
「アーハッハッハッ!これは部隊を任せたいな!」
「げっ!まじで?」
「まじまじ!明日連れてくるよ、精鋭をね」
「分かったけど鈴木さんの時みたいにいかないぞ?」
「アーハッハッハッ!いいよいいよ!それで」
 笑いまくる桐生院に殺意が芽生えそうだ。
「はぁ、まあ、部隊の隊長クラスを呼んでくるよ」
「わかったよ」
 こうして夜も更けていった。

 次の日の朝、
「おはよーございます!」
「ぉ、おはよう」
「今日はご指導ご鞭撻をよろしくお願いします!」
「はい」
「んじゃ、行こうか」
「へ?どこへ?」
「ダンジョンだよ」
「柔軟などは」
「身体があったまるから大丈夫だよ」
「は、はい」
 部隊長は6名。みんなデカいなぁ。
「じゃあ行くからついてきてね」
「はい!行くぞ」
「「「「「はい」」」」」


……
………

「ぜはぁ、はぁ。はぁ。はぁ。」
「じゃあもう一周」
「えっ!は、はい」


……
………
「こひゅー。こひゅー」
「もう一周くらいいけるかな?」
「す、すいません!少し休ませてください」
 泣きながら謝るので小休憩を取ることになった。
「し、白井さんはこれを毎日?」
「ん?今日は特別だよ、レベル上げたいんでしょ?」
「はい!え!ええ!」
「どうしたの?」
「自分レベル30だったのに50超えてます」
「よかったじゃん」
「よし!行きましょう」
「おう!行こうか!」
 それから3周したらみんな力尽きた。

「アーハッハッハッ!あいつらが!アーハッハッハッ」
「こっちはせっかく善意でやってやってるのにさ」
「ヒィ、ヒィ、あいつらだいぶ変わってたからな」
「そうか?」
「あぁ。いかに運動じゃなくレベルを上げるかを、重点的にやっていくらしいよ?」
「あぁ、身体ゴツかったからな」
「そいつらを泣かせるとかアーハッハッハッ」
「いや勝手に泣いただけだろ!」
 俺が泣かしたみたいじゃん?敵も碌に倒してないのに。
「まぁ、大成功だったわけだよ!これで部隊が強くなる」
「ほんとかなぁ?」
「大丈夫!それより新しいダンジョンに興味はないかい?」
「また出来たのか?」
「いや、作ったんだ」
「な、どうやって?」
「ダンジョンコアでつくれたんだよ」
「はぁ。実験台かよ」
「そうじゃないって、そのダンジョンは100階層まである」
「げっ!まじかよ!」
「ロマンが詰まってるじゃないか!」
「で?どこにあるんだ?」
「俺の研究室さ」
「わかった行くよ」
「そう来なきゃね」
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