外れスキルと言われたスキルツリーは地球の知識ではチートでした

盾乃あに

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第八話


 街に泊まれなかったので今日は野営だ。
 野営地があったのでそこに馬車を停めて野営の準備をする。

「ルシエ、料理が上手い?」
「そうよ!料理上手なのよ、美味しいから期待しなさい」
 何故かリミが自慢げに話すが、一人暮らしが長かったから、多少料理くらいできる。
 調味料もそれなりに売っていたので味付けは適当だが、それなりに食えると思う。

「私も覚える」
「ん?それじゃあこれを切ってくれるか」
 アイラは手伝ってくれるようだ。
「なら私も手伝うわ」
「いいよ、もうすぐできるから待ってな」
 リミは壊滅的に料理が出来ない。
 解体が上手いのに何故だろう?
「そう?ならブラハムの世話してくるわね」
 リミは馬の世話をしに行った。

 料理をしながらアイラと喋る。
「アイラは何で俺たちのパーティーに?」
「助けてもらった。あとルシエがいるから」
 アイラの顔はここからじゃ見えないな。
「そうか、前のパーティーなんかは?」
「死んだ。全員あいつらに殺された」
「…悪かったな、聞いて」
「別に…冒険者してればそう言うこともある」
 と言ってるが少し震えている。泣いているようだ。
「俺らは死なないからな」
 アイラの頭を撫でるとこちらを向くアイラ。

「コラコラ!そこ!いちゃついてないで料理作ってよ!」
「チッ!邪魔」
「アイラ!舌打ちするな!」
 と二人で言い合う。
「あはは、なんだアイラもリミも仲良いな」
「「どこが?!」」
 二人同時に言うから余計に面白くて笑ってしまった。

 料理は好評で3人でちょうどいい量だったな。

 夜番を交代でしながら俺の番になる。
「まぁまぁポイントが貯まったな」
 スキルツリーを出して剣聖のスキルを取得して行く。
 パッシブスキルとアクティブスキルがあり、パッシブスキルは常時効果が発動するスキル。アクティブスキルは自分で発動できるスキルだ。
 パッシブスキルが結構取れたのはいい傾向だな。
 アクティブスキルはそれなりに大技だからな。隙ができるのでここぞと言うタイミングでしか使わない。

「誰だ?」
 暗闇に気配を感じる。パッシブスキルの『気配察知』だ。
「へぇ、よく分かったな…お前を殺せと命令されて来たんでな!死ね!」
 アサシンか?だが、俺の方が素早さは上のようだな。
「グフッ!!」
「どうせ貴族の仕業だろうな。ご苦労さん」
 一瞬で決着はついたので『鑑定』してみると、死んだやつのスキルツリーが確認できた。
「は?」
 死んだやつはそれなりに鍛錬していたようだが、ポイントがだいぶ余っている。
 それを勿体無いなぁと思って指で触ってみるとポイントが消えた?
「え?これは」
 自分のスキルツリーを確認するとポイントが増えている事に気づく。

「ルシェール…スキルツリーは外れスキルじゃなくてチートだったぞ?」
 紛れもなくチートだ。

 これが他人のスキルツリーも動かせるなら?

 ポイントを奪うことはできた。

 それなら…
「誰か来たの?」
「…貴族からの贈り物だな」
「へぇ、やっぱルシエは強いねぇ」
 と言って横に来てリミは力無げにもたれかかる。
「そうだ、一つ試したいことがあるんだがいいか?」
「…もう!空気の読めない男だね!」
 キスをしてテントに戻って行ってしまった。

「…期待するなよなぁ」
 女心なんてわかんないぞ?俺は童貞だし、ルシェールもそうだ!分かれってほうが無理だ!

 夜が明けるまで火の番をして、奪ったポイントで剣聖のスキルツリーを伸ばした。

 二人が起きてくる前に朝飯を準備しておく。

「ふあぁ、あ!ご飯ができてる!」
「おはよう」
「二人ともおはよう」
 三人揃って飯を食い、ブラハムに水や餌をやってから出発する。

 途中で昨日襲って来た奴を森に埋めておく。

「昨日なにかあった?」
「あぁ、昨日は…」
 アイラにも話しておくが、もうこないだろうと話した。

 次の街で3日程休養する事にした。

 宿屋の俺の部屋に二人が来て。
「ねぇ、買い物に行かない?」
「あ、その前に俺にやりたい事があるんだが、どっちか手伝ってくれないか?」
 もちろんスキルツリーを弄れるかどうかだ。

「私はいいよ」
「ありがとうアイラ」
 アイラを鑑定するとスキルツリーが現れた。
 順調に魔導士のスキルツリーは伸びているが、少し回復魔法もスキルが取れているな。
「アイラは自分で回復魔法を?」
「魔導書を読んでたら回復魔法もあったから」
「へぇ、それでか」
 ポイントが貯まっていてパッシブが全然取れてないようなのでパッシブスキルに触れてみるとポイントを消費してスキルが取れた。

『魔力3%UP』『俊敏5%UP』などパッシブスキルを取っていき、少しポイントを残しておく。

「ありがとうアイラ、これでアイラは強くなったと思うけど?」
 アイラは途中から自分の身体を見ながら不思議な顔をしていた。
「分かる。なんで?」
「俺のスキルとだけ言っておくよ」

「私もやってよ!アイラだけズルいし」
「分かったよ。リミもこっち来て」
 と言って横に座るので見てみると、リミは精霊使いと言う特殊なスキルツリーを伸ばしているが、一つの精霊契約にかなりポイントを使うな。
 いま契約してるのが風の精霊と水の精霊だ。
 ポイントは結構あるのでパッシブと並行して火の精霊とも契約しておく。

「な、何やったの?火の精霊と契約したんだけど?」
 リミは驚いて俺を見ている。
「ダメだったか?」
「いや!火の精霊は気難しいの!エルフでは相性が悪いし取れないと思ってたから!」
「それなら良かった」
「え!えぇー!?なんで?」
「俺のスキルだってば」
 人のも触れるのはいいな!

「もう!今度は光の精霊で!」
「いや、リミが成長しないと無理だな」
「ぶー!」
 膨れるリミの頭を撫でると機嫌良く擦り付けてくる。
「イチャイチャ禁止!」
 割って入ってくるアイラも撫でてやると同じように擦り付けてくる。

 こんなに近いとクラクラするな。
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