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”アイドル篇”
【一計】
しおりを挟む「こういうのってさぁ~分からない? 『本物』に協力してもらったってレッテルが欲しいだけなのよ。そういうモンなの」
「ですが、聞いた話しでは映画のエンドロールに『協力:芥川道場』と出るらしいじゃないですか」
「そりゃ、役得ってヤツじゃん? この道場の知名度も・・・・・・」
「ダメダメ・・・・・・芥川の名を名乗るのであらば・・・・・・本気でやってもらわねば」
三人の前に道着を並べて、道場中央にて待つ芥川。
彼に習って、新樹とセツナも並んでいる。
「本気で言ってんの?」
「だる・・・・・・」
「貴方がた・・・・・・そんな態度だったから、宇嶋道場からも協力を拒否されたんでしょう?」
「ギクッ・・・・・・」
「それにぃ・・・・・・もう時間がないですよ? 早く強くならなくちゃぁ・・・・・・マズいです」
「何言って・・・・・・」
芥川が不敵に笑う。
「実は・・・・・・貴方たち三人と映画の中で戦う、ライバル学校の不良グループ・・・・・・」
「ああ、そういう設定の映画だし・・・・・・」
「その不良グループを演じる方々・・・・・・空手道白真会の総本部にて先々週から稽古中です」
「はぁ!?」
「マジ・・・・・・」
「・・・・・・」
山崎に頼んでいたこと・・・・・・それは、不良役の新人たちに白真会の空手を仕込んで欲しいというものだった。
無論、やられ役なのだが・・・・・・最強にして最凶の白真会仕込みの人間たちに、怠け者が挑んだらどうなるのか・・・・・・想像に難くない。
「ちなみに・・・・・・一番の見せ場である乱闘シーン・・・・・・そこで彼らは本気を出すように訓練中・・・・・・否、調教中と言ったところですかね」
「なんつーことしてくれてんだ・・・・・・」
「さあどうします?」
芥川の顔が悪魔的に歪んだ。
「ここで逃げ出して白真会にボコボコにされて笑い物になるか・・・・・・それとも私から『武』を習い己の身を守るか・・・・・・二つにひとつ・・・・・・」
しん・・・・・・
静寂が道場に漂っ・・・・・・
「・・・・・・さっさと選べえぃッッ!!」
芥川の大砲のような浴びせ声。
カンとレンは目を点にして、状況を飲み込めていなかった。
がーーーー
スッ・・・・・・
床に置かれている道着を、ゴウが拾い上げた。
「オラ・・・・・・早くするンだよ」
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