【休止中】死が二人を分かつまで

KAI

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”アイドル篇”

【丹波流ケンカ術】

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 ピョン!



 スーツのまま丹波がジャンプした。



 とーーーー



「おりゃぁぁぁ!!」



 ガスンッッ!!



 なんと出鼻でいきなりドロップキック!?



 芥川が防ぐが、なかなかの威力。



 その代わりに、丹波は地面に叩きつけられたが、そんなことは気にしない。



「おるぁ!!」



 素人丸出しのハイキック!!



 芥川はあえて避けずに受け止める。



「つぅ・・・・・・やっぱり、気張らないと丹波さんの相手は厳しいですねぇ・・・・・・」


「まだまだぁ!!」



 素人丸出しのテレフォンパンチ!!



 芥川の頭付近に迫るが、カウンターが返ってくる。



「ほっ!!」



 ザシュッ!!



 芥川の足の指が、丹波の喉に突き刺さった。



「ガハァ!」



 血が混じった咳をするが・・・・・・



「・・・・・・プフゥ!!」



 逆に血飛沫を口から吹き出し、目くらましに使う!!



 そしてーーーー



「もういっちょぉぉぉ!!」



 ジャンプした!!



 ガキョンッッ!!



 またもやドロップキック!!



 しかも、今回は正確な当て方で、着地も学んだらしい。



「覚えたでぇ!!」


「流石・・・・・・」



 次は・・・・・・



 ボンプッッ



 戦いじゃない・・・・・・幅跳びのような飛び方・・・・・・



 そのまま・・・・・・



「そりゃぁ!!」



 両の手をガッシリと結びつけて神への許しを請うような形にすると、罰当たりにもソレをハンマーとして芥川の頭に振り下ろした。



 ガッツン!!



「・・・・・・ッッ!」



 さしもの芥川もぐらりと体勢を揺らがせ、ダメージが見えてきた。



「シャァ!!」



 しかし・・・・・・



 人間はジャンプから落ちるときが、最も無防備!!



 芥川の渾身のパンチが、落下中の丹波のみぞおちに直撃する。



「ぐふぅ・・・・・・ッッ!」



 ドサリと倒れた丹波。



 そのまま横たわって、起きてこない・・・・・・



 ・・・・・・終わったのか?



 芥川が近づく・・・・・・



 その刹那ッッ!!



「ほほいっ!!」



 なんとなんと、丹波が頭頂部を地面に擦りつけながら、回転した。



 まるでブレイクダンスーーーー



 その奇怪な状態で、下半身を器用に使い、接近していた芥川を攻撃する。



 予想外の方向から来る蹴りに、芥川も防ぎきれていない。



「それそれぇ!!」



 ガスガスガスッッ!!



 !?



 頭で床を移動している!?



 回転するコマのように、芥川を螺旋脚で叩き続ける。



 見学していた誰もが思った・・・・・・



 コレって・・・・・・ケンカなのか!?



 踊っているかのような・・・・・・



「フンッ!!」



 ベキッッ!!



 乱撃の中で芥川が踵で丹波の顔を潰した。



 当然、姿勢が崩れて丹波は倒れ伏したが・・・・・・



「キヒヒ・・・・・・!!」



 腕でバッと立ち上がった・・・・・・かと思えば、



「下がダメなら上からじゃぁぁぁ!!」



 また飛んだ・・・・・・



 このオッサン、ウサギかよ・・・・・・



「てりゃぁぁぁ!!」



 前へ緩やかに落ちながら、足をバタバタと芥川の頭向けて蹴り続ける。



 なんだ・・・・・・?



 この感覚・・・・・・



 例えるなら・・・・・・体育で運動神経の良い同級生が、無茶苦茶なフォームでもって運動部を凌駕しているかのような・・・・・・



 タッ!



「おちょ!!」



 指をピースにして、丹波は目を狙った・・・・・・



 がーーーー



「ほいっ!!」



 今度は芥川がジャンプした!?



 しかも、足のバネを使って丹波よりも高く・・・・・・



 空中で身体をグッと屈めるような姿になると・・・・・・



「セリャァッッ!!」



 ドシュッ!!



 跳び蹴り・・・・・・



 逆の『ヘ』の字のような、綺麗な形だった。



 見事に伸ばした足刀は丹波のアゴに当たり、彼の脳を揺らすことができた。



 タンッ!!



「はぃぃぃッッ!!」



 芥川がオーバーな構えと奇声を発する。



 丹波が倒れると、後ろで控えていた若頭の関に視線を送った。



「親父」



 関が軽く揺すると、丹波の目がクワッと開いた。



「おぉ~」



 感嘆の声を挙げている。



「すっごいわぁ~世界がグニャグニャやで」


「脳震盪ですので当然です」


「やっぱし・・・・・・芥川ちゃんはゴッツいわ~!!」



 まだ平衡感覚が狂っているのに、丹波は無理矢理起き上がった。

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