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一章 聖女と守護者達
十三話「光の御子」前編✳
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イオナンタは命の樹の実を食べながら、私の中で何度も果てている。
タリーは時間をかけて私の後ろを解し、ゆっくりと入って来た。
「ぁ、あぁ!」初めての感覚、しかもイオを受け入れたままだ。タリーとイオにも強い刺激がある様子で、すぐに大きくなった。花の香りの中で三人で達する。
時々聖水を体に掛けられ、飲まされながら行為を続けると、精霊の気配が強まった。
「もう少しで孕めそうだね」タリーに囁かれる。イオはもう喘いだり呻いたりしかできず、樹の実を口に入れては、ただ腰を揺らして達していた。
「イオ、タリー、またイっちゃう!」イオに胸を揉まれて噛まれ、タリーに姫豆を剥かれて弄られ、二人に貫かれて、花の香りが沸き上がる。
迸りを受けて痙攣しながら達した時、下腹部に温かなものが宿るのを感じた。
「お疲れさま、少し休もう」疲れきったタリーの声が神殿に響き、三人で重なり合ったまま眠りに落ちていった。
「おはようございます」頬を撫でる優しい手を感じながら瞼を開くと、イオにしっかりと抱きしめられていた。
「ぁ、ぁあ」体を動かすと、中の存在感が大きくなる。喉を反らして嬌声を上げた。
「浄化魔法は定期的に掛けますから、数日はこのまま抱かせて下さい」優しく言い聞かされて思い出す。
そうだ、御子を身籠ったんだわ。そっとお腹を撫でて目を閉じると、小さな光が瞬いているのを感じた。
「人の赤子程まで育てなくては、生まれて来ないそうです」イオがため息を吐いた。
窓のない白い部屋、聖女の間だ。四面の内の一面は大きな鏡になっていて、守護者の間に面している。
「聖女が起きたら、みんな順番に来てくれることになっています。タリーは不在ですが」イオが鏡に向かって手を振った。
そう、この鏡は魔道具。文字通りのマジックミラーで、音まで聞こえているそうだ。
ここで守護者選定が行われた時、大きな守護者の間は四室に分けられていた。一室には申請者が順に通され、一室に選定された守護者が控え、残る二室が公開に宛てられたそうだ。
それでも人で溢れていたという。澱が溜まるのも当然よね。
離宮での生活が始まってからも、聖女の情事はここか各々の聖域でしか許されていない。
ここは全てが筒抜けで、聖域には精霊がいる。私の閨事は今後も誰かに見られるってこと。現在進行形で。
イオの愛撫に身を任せていると、商人のパクレットが側に来ていた。
「聖女、無理させてごめん。パースランも心配してます」肩まである緑の髪を揺らし、空色の目で見つめながら、頬にそっと口付けてくれる。
「体調を崩したのは、守護者のせいじゃないわ。助けて貰ったくらいなのよ」パクレットに笑いかけて、男性としては細い肩に抱きついた。
「ぼく達のこと、覚えててくれたんですってね。パースランに自慢されましたよ、耳飾りのこと」ちょっと羨ましそうな口調も可愛い。
「新聞に載せて貰ったのも覚えてるわ、先輩」悪戯っぽく答えてみた。
パクレットは学院の新聞部の部長で、彼が書いた新入生歓迎って記事には私の写真も載っていた。新聞を見せたらタリーと父が微妙な顔をしてたけど、弟が喜んでくれたのが嬉しかった。……後で父が大事に保管してるのを見つけたわ。
パクレットの顔がぱあっと輝いて、すぐに後ろめたそうになった。
「勝手に写真を載せて、怒ってませんでしたか?」学院内部の新聞で?
「『可愛い新入生』ってコメントに、家族で喜んでたわ」思わず笑ってしまった。
「良かった。でも『可愛い』は貴女へのコメントだったんですよ、直接口説けない男心です」パクレットが早口で言って、顔を赤くする。
守護者それぞれが、以前から私を気にしてくれていたのね。嬉しいけどちょっと照れくさい。
「ごめんなさい。パクレットにも抱いて貰いたかったのに、先伸ばしになっちゃった」唇に口付けると、頬を染めて抱きしめてくれた。
「聖女、好きです」パクレットが笑いかけて、そっと触れてくる。
「聖女もパクレットを触って下さいね?」黙って私の中で蠢いていたイオが、パクレットの体を掴み、向きを逆にする。
「わっ! ちょっと、イオナンタ?」パクレットが叫んでるけど、私の体には守護者みんなの加護がいるから、と言われてたわね。
イオに頷いてパクレットの体に触れ、そっと口付けた。
タリーは時間をかけて私の後ろを解し、ゆっくりと入って来た。
「ぁ、あぁ!」初めての感覚、しかもイオを受け入れたままだ。タリーとイオにも強い刺激がある様子で、すぐに大きくなった。花の香りの中で三人で達する。
時々聖水を体に掛けられ、飲まされながら行為を続けると、精霊の気配が強まった。
「もう少しで孕めそうだね」タリーに囁かれる。イオはもう喘いだり呻いたりしかできず、樹の実を口に入れては、ただ腰を揺らして達していた。
「イオ、タリー、またイっちゃう!」イオに胸を揉まれて噛まれ、タリーに姫豆を剥かれて弄られ、二人に貫かれて、花の香りが沸き上がる。
迸りを受けて痙攣しながら達した時、下腹部に温かなものが宿るのを感じた。
「お疲れさま、少し休もう」疲れきったタリーの声が神殿に響き、三人で重なり合ったまま眠りに落ちていった。
「おはようございます」頬を撫でる優しい手を感じながら瞼を開くと、イオにしっかりと抱きしめられていた。
「ぁ、ぁあ」体を動かすと、中の存在感が大きくなる。喉を反らして嬌声を上げた。
「浄化魔法は定期的に掛けますから、数日はこのまま抱かせて下さい」優しく言い聞かされて思い出す。
そうだ、御子を身籠ったんだわ。そっとお腹を撫でて目を閉じると、小さな光が瞬いているのを感じた。
「人の赤子程まで育てなくては、生まれて来ないそうです」イオがため息を吐いた。
窓のない白い部屋、聖女の間だ。四面の内の一面は大きな鏡になっていて、守護者の間に面している。
「聖女が起きたら、みんな順番に来てくれることになっています。タリーは不在ですが」イオが鏡に向かって手を振った。
そう、この鏡は魔道具。文字通りのマジックミラーで、音まで聞こえているそうだ。
ここで守護者選定が行われた時、大きな守護者の間は四室に分けられていた。一室には申請者が順に通され、一室に選定された守護者が控え、残る二室が公開に宛てられたそうだ。
それでも人で溢れていたという。澱が溜まるのも当然よね。
離宮での生活が始まってからも、聖女の情事はここか各々の聖域でしか許されていない。
ここは全てが筒抜けで、聖域には精霊がいる。私の閨事は今後も誰かに見られるってこと。現在進行形で。
イオの愛撫に身を任せていると、商人のパクレットが側に来ていた。
「聖女、無理させてごめん。パースランも心配してます」肩まである緑の髪を揺らし、空色の目で見つめながら、頬にそっと口付けてくれる。
「体調を崩したのは、守護者のせいじゃないわ。助けて貰ったくらいなのよ」パクレットに笑いかけて、男性としては細い肩に抱きついた。
「ぼく達のこと、覚えててくれたんですってね。パースランに自慢されましたよ、耳飾りのこと」ちょっと羨ましそうな口調も可愛い。
「新聞に載せて貰ったのも覚えてるわ、先輩」悪戯っぽく答えてみた。
パクレットは学院の新聞部の部長で、彼が書いた新入生歓迎って記事には私の写真も載っていた。新聞を見せたらタリーと父が微妙な顔をしてたけど、弟が喜んでくれたのが嬉しかった。……後で父が大事に保管してるのを見つけたわ。
パクレットの顔がぱあっと輝いて、すぐに後ろめたそうになった。
「勝手に写真を載せて、怒ってませんでしたか?」学院内部の新聞で?
「『可愛い新入生』ってコメントに、家族で喜んでたわ」思わず笑ってしまった。
「良かった。でも『可愛い』は貴女へのコメントだったんですよ、直接口説けない男心です」パクレットが早口で言って、顔を赤くする。
守護者それぞれが、以前から私を気にしてくれていたのね。嬉しいけどちょっと照れくさい。
「ごめんなさい。パクレットにも抱いて貰いたかったのに、先伸ばしになっちゃった」唇に口付けると、頬を染めて抱きしめてくれた。
「聖女、好きです」パクレットが笑いかけて、そっと触れてくる。
「聖女もパクレットを触って下さいね?」黙って私の中で蠢いていたイオが、パクレットの体を掴み、向きを逆にする。
「わっ! ちょっと、イオナンタ?」パクレットが叫んでるけど、私の体には守護者みんなの加護がいるから、と言われてたわね。
イオに頷いてパクレットの体に触れ、そっと口付けた。
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