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第一章

プロローグ

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 度重なる不祥事。
 プライバシーを無視した取材。
 マナーのない報道陣による業務妨害や近隣住民へのストレス。

 モラルを欠いたマスコミの一連の騒動に対し、我慢の限界に達した国民が選んだのは、法律によってマスコミの活動を制限するという道だった。

 『報道管理法』と名付けられたその法律は、安始《あんし》元年に世論の圧倒的な支持を受けて成立・施行されたのである。


(※日ノ丸テレビ刊行『安始を駆け抜けたマスコミ』より一部抜粋)
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