17 / 47
第17話 お前の力を見せてみろ
しおりを挟む
ゴーレムの投擲で人間の頭が簡単に潰れるぐらいなので、「天の声」が強力って言うぐらいだから結構な熱光線なのだろうとは思うが見てみるまでは何とも言えません。
ということで、内廊下突き当りの壁際にガーゴイルを設置してみる。
へー、結構趣のある造りしてるじゃないか。
ゲームによく出てくるような翼を持った魔物の形状をした石像だった。
どこから熱光線が出るんだろう。やっぱりゲームとかみたいに目から出るのがお約束なのかな。
まあ、一回見ればわかるか。
取り敢えず、一匹誘き出してくるから的確に頭を打ち抜くようにするんだぞ。
強力な攻撃は兎角連続には使用できないのが普通だ。
一撃必殺できないような威力ならガーゴイルを回収して今日のところは一旦撤収だな。
それと間違っても私に当てないように気をつけろと念押しして最初に開いていた部屋に向かうと動けなくなっていた獣人に止めを刺す。
『敵性勢力の眷属を撃破したのでポイントを獲得しました。』
間もなくリスポーンした獣人に存在を知らせるように部屋の外から音を出して挑発する。
特に警戒することもなくこちらに向かってきたので、慌ててガーゴイルの方に戻ると熱光線で仕留めそこなった時のために備える。
ほら、出てきたぞ。お前の力を見せてくれ。
次の瞬間、若干口が開いて何かが集約したかと思った時には結構な熱光線が放たれて獣人の頭が吹き飛んでいた。
思わず「薙ぎ払え!」と言いたくなるような情景がそこにはあった。
『敵性勢力の眷属を撃破したのでポイントを獲得しました。』
凄いぞ、ガーゴイル。
この共用通路の幅なら三体同時に襲われてもまとめて撃破できそうだ。
問題は絶妙の時間差で襲われた時だな。
だけど、ただの駒にそこまで期待するのは土台無理な話か。
『駒は経験を積むことで学習します。的確な指示を与えることも学習を促します。』
AIかよ。
でも「天の声」自体がそれに近いようなもんか。
その後ガーゴイルに細かく指示を与え、三部屋の扉を開けっ放しにし、別の個体の撃破の音を聞かせることで外に誘き出すようにし、リスポーンのタイミングをずらすことで無限ループになるようにしてみた。
しばらく動きがなくなった時には壁に向かって攻撃することで音を発生させて誘き出すことも指示しておいた。
さて、朝までにどれ程のポイントが溜まっているかと期待して階段を降りて建物を出ようとしたところでちょうど人が入ってこようとしていた。
こんな時間まで働いてたのかな、大変だなと思ってしまったが、いやいやそうじゃない。
ここの住人なら、このまま建物に入ってしまっては恐らく獣人化してしまうことだろう。
まだ人間のままでいられているのに、このまま見す見すダンジョンに取り込ませてしまっては人としてどうなんだって話だ。
「すいません、ここの住人の方ですか?」
慌てて、敷地に入る前に呼び止める。
「はい、そうですが。何か御用ですか?」
じろじろと私の顔を見て警戒しているようだ。当り前だな。
いや、違う?なんか嬉しそうに見えなくもない。
そんなことより、どう説明したものか。
中に入って現実を見せつけるのが一番早いのだが、そうすると多分この人は獣人化まっしぐらだ。
違う方法を考えないといけない。
「202の知人のところに来てみたんですけど、事件があったみたいで頭を何かで吹き飛ばされていたんですよ。」
誰がやったとは言っていないだけで嘘ではない。
「本当ですか!?私、201なんですけど、どうしよう…。」
おー、二階の残り一つの部屋の住人だったとはなんと奇遇な。
この人を獣人化させなければ二階のポイント稼ぎループがしばらく安泰かもしれない。
ちなみにあの階のポイント獲得については継続的に通知されるとうるさいので「天の声」にお願いして通知しないようにしてもらった。
「なんか変な唸り声が聞こえたので逃げてきたんですけど、もしかしたら他の部屋の人も犠牲になっていたかもしれません。」
「えー、怖いんですけど。警察には連絡したんですか?」
「それが、しばらく見てるうちに死体が消えちゃって、通報しても信じてもらえないかなあとか考えてたら別の部屋から唸り声がしてきたんで逃げてきたところなんです。」
これも丸っきりの嘘ではない。
だけどこの人を敷地内に入れないとしてその後どうしたものか。
「えー、困ったなあ。今日は友達の部屋に泊めてもらおうかなあ…って言ってもこんな時間だし迷惑かけるのもなあ。」
「それだったら、実は私はこの裏手のコーポ大家の大家なんですけど、入居者のいない空き部屋が一つあるので今晩のところはそこでお休みになって様子を見られてはいかがでしょうか。」
「えっ、いいんですか。とてもありがたいんですけど。」
「私は全然構いませんよ。一階の部屋で女性にとってはちょっと不安かもしれませんが、それで良ければどうぞお使いください。」
ということで何とかこの女性を獣人賃貸の敷地内に入れることなく、言い包めることに成功した。
朝になったらまた状況が変わってるかもしれないし、別の説得ができるかもしれない。
二か月ぐらい前まで私が使っていた102号室の鍵を開けて中の状態を確認する。
一週間に一度は軽く清掃しているのでそれほど汚れてはいない。
私の予備の布団を運んできて女性に渡し、エアコンも使ってくれて構わないと言い残して部屋を出た。
女性は恐縮していたが、お互いの利害が一致した結果だ。何の問題もない。
どちらかというと私の方が二階の無限ループを壊されたくないという思惑が強いのだ。
さて、私もそろそろ寝るとしよう。
朝になってポイントたくさん溜まっているといいな。
ということで、内廊下突き当りの壁際にガーゴイルを設置してみる。
へー、結構趣のある造りしてるじゃないか。
ゲームによく出てくるような翼を持った魔物の形状をした石像だった。
どこから熱光線が出るんだろう。やっぱりゲームとかみたいに目から出るのがお約束なのかな。
まあ、一回見ればわかるか。
取り敢えず、一匹誘き出してくるから的確に頭を打ち抜くようにするんだぞ。
強力な攻撃は兎角連続には使用できないのが普通だ。
一撃必殺できないような威力ならガーゴイルを回収して今日のところは一旦撤収だな。
それと間違っても私に当てないように気をつけろと念押しして最初に開いていた部屋に向かうと動けなくなっていた獣人に止めを刺す。
『敵性勢力の眷属を撃破したのでポイントを獲得しました。』
間もなくリスポーンした獣人に存在を知らせるように部屋の外から音を出して挑発する。
特に警戒することもなくこちらに向かってきたので、慌ててガーゴイルの方に戻ると熱光線で仕留めそこなった時のために備える。
ほら、出てきたぞ。お前の力を見せてくれ。
次の瞬間、若干口が開いて何かが集約したかと思った時には結構な熱光線が放たれて獣人の頭が吹き飛んでいた。
思わず「薙ぎ払え!」と言いたくなるような情景がそこにはあった。
『敵性勢力の眷属を撃破したのでポイントを獲得しました。』
凄いぞ、ガーゴイル。
この共用通路の幅なら三体同時に襲われてもまとめて撃破できそうだ。
問題は絶妙の時間差で襲われた時だな。
だけど、ただの駒にそこまで期待するのは土台無理な話か。
『駒は経験を積むことで学習します。的確な指示を与えることも学習を促します。』
AIかよ。
でも「天の声」自体がそれに近いようなもんか。
その後ガーゴイルに細かく指示を与え、三部屋の扉を開けっ放しにし、別の個体の撃破の音を聞かせることで外に誘き出すようにし、リスポーンのタイミングをずらすことで無限ループになるようにしてみた。
しばらく動きがなくなった時には壁に向かって攻撃することで音を発生させて誘き出すことも指示しておいた。
さて、朝までにどれ程のポイントが溜まっているかと期待して階段を降りて建物を出ようとしたところでちょうど人が入ってこようとしていた。
こんな時間まで働いてたのかな、大変だなと思ってしまったが、いやいやそうじゃない。
ここの住人なら、このまま建物に入ってしまっては恐らく獣人化してしまうことだろう。
まだ人間のままでいられているのに、このまま見す見すダンジョンに取り込ませてしまっては人としてどうなんだって話だ。
「すいません、ここの住人の方ですか?」
慌てて、敷地に入る前に呼び止める。
「はい、そうですが。何か御用ですか?」
じろじろと私の顔を見て警戒しているようだ。当り前だな。
いや、違う?なんか嬉しそうに見えなくもない。
そんなことより、どう説明したものか。
中に入って現実を見せつけるのが一番早いのだが、そうすると多分この人は獣人化まっしぐらだ。
違う方法を考えないといけない。
「202の知人のところに来てみたんですけど、事件があったみたいで頭を何かで吹き飛ばされていたんですよ。」
誰がやったとは言っていないだけで嘘ではない。
「本当ですか!?私、201なんですけど、どうしよう…。」
おー、二階の残り一つの部屋の住人だったとはなんと奇遇な。
この人を獣人化させなければ二階のポイント稼ぎループがしばらく安泰かもしれない。
ちなみにあの階のポイント獲得については継続的に通知されるとうるさいので「天の声」にお願いして通知しないようにしてもらった。
「なんか変な唸り声が聞こえたので逃げてきたんですけど、もしかしたら他の部屋の人も犠牲になっていたかもしれません。」
「えー、怖いんですけど。警察には連絡したんですか?」
「それが、しばらく見てるうちに死体が消えちゃって、通報しても信じてもらえないかなあとか考えてたら別の部屋から唸り声がしてきたんで逃げてきたところなんです。」
これも丸っきりの嘘ではない。
だけどこの人を敷地内に入れないとしてその後どうしたものか。
「えー、困ったなあ。今日は友達の部屋に泊めてもらおうかなあ…って言ってもこんな時間だし迷惑かけるのもなあ。」
「それだったら、実は私はこの裏手のコーポ大家の大家なんですけど、入居者のいない空き部屋が一つあるので今晩のところはそこでお休みになって様子を見られてはいかがでしょうか。」
「えっ、いいんですか。とてもありがたいんですけど。」
「私は全然構いませんよ。一階の部屋で女性にとってはちょっと不安かもしれませんが、それで良ければどうぞお使いください。」
ということで何とかこの女性を獣人賃貸の敷地内に入れることなく、言い包めることに成功した。
朝になったらまた状況が変わってるかもしれないし、別の説得ができるかもしれない。
二か月ぐらい前まで私が使っていた102号室の鍵を開けて中の状態を確認する。
一週間に一度は軽く清掃しているのでそれほど汚れてはいない。
私の予備の布団を運んできて女性に渡し、エアコンも使ってくれて構わないと言い残して部屋を出た。
女性は恐縮していたが、お互いの利害が一致した結果だ。何の問題もない。
どちらかというと私の方が二階の無限ループを壊されたくないという思惑が強いのだ。
さて、私もそろそろ寝るとしよう。
朝になってポイントたくさん溜まっているといいな。
0
あなたにおすすめの小説
転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜
まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、
専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活
現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。
しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。
彼は大陸一の富を誇る名門貴族――
ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。
カイルに与えられたのは
・世界一とも言える圧倒的な財力
・財力に比例して増大する規格外の魔力
そして何より彼を驚かせたのは――
彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。
献身的なエルフのメイド長リリア。
護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。
さらに個性豊かな巨乳メイドたち。
カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。
すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――
「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」
領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、
時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、
最強の御曹司カイルは
世界一幸せなハーレムを築いていく。
最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~
榊与一
ファンタジー
幼い頃の鑑定によって、覚醒とユニークスキルが約束された少年——王道光(おうどうひかる)。
彼はその日から探索者――シーカーを目指した。
そして遂に訪れた覚醒の日。
「ユニークスキル【幸運】?聞いた事のないスキルだな?どんな効果だ?」
スキル効果を確認すると、それは幸運ステータスの効果を強化する物だと判明する。
「幸運の強化って……」
幸運ステータスは、シーカーにとって最も微妙と呼ばれているステータスである。
そのため、進んで幸運にステータスポイントを割く者はいなかった。
そんな効果を強化したからと、王道光はあからさまにがっかりする。
だが彼は知らない。
ユニークスキル【幸運】の効果が想像以上である事を。
しかもスキルレベルを上げる事で、更に効果が追加されることを。
これはハズレと思われたユニークスキル【幸運】で、王道光がシーカー界の頂点へと駆け上がる物語。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
最弱スライムに転生した俺、捕食スキルで無限進化していたら魔王軍すら支配してました
チー牛Y
ファンタジー
残業中に倒れた俺が次に目を覚ました時、なぜか異世界で最弱モンスターのスライムになっていた。
完全に詰んだ、戦う力もない。そう思っていた時、俺には一つだけ、とんでもないスキルがあった。
【捕食】
それは、倒した相手を取り込み、能力・スキル・力のすべてを奪うチート能力だった。
ゴブリンを食べれば腕力を獲得。
魔物を食べれば新スキルを習得。
レベルは爆速で上がり、進化は止まらない。
森の魔物を支配し、ダンジョンを制圧し、気づけば俺は魔物たちの王になっていた。
やがてその力は魔王軍すら飲み込み、世界の勢力図を塗り替えていく。
これは――
最弱スライムから始まる、無限進化の成り上がり無双譚。
無属性魔法しか使えない少年冒険者!!
藤城満定
ファンタジー
「祝福の儀式」で授かった属性魔法は無属性魔法だった。無属性と書いてハズレや役立たずと読まれている属性魔法を極めて馬鹿にしてきた奴らの常識を覆して見返す「ざまあ」系ストーリー。
不定期投稿作品です。
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる