お座敷虫

お座敷虫

　トイレ付近で沸き始めたありんこが、最近では寝床にまでいる。

　寝るときも虫と一緒か……。こちらが地べた這いつくばったり拉致したりせずとも、寝るときにまで虫が目の前にいるというのは、なんか贅沢でイイ感じ。蝶やホタルが舞う寝床とか、憧れるね。

　だけど虫がいると潰しそう。そして朝起きたら壁にスズメバチが付いていたときは、流石に無理だった。可能なら平和的に共存したいと思わなくはないんだけど、刺される自信しかない。

　朝起きたら壁にオオゲジが付いていたのと、寝室にヤモリがいたのはまぁまぁ良いんだけど、これも「朝起きたら潰れていた」だと嫌だなぁ……。

　そういや「朝起きたら虫が潰れていた」ってまだ無いな。みんな反射神経よく回避してくれているんだろうか。ありがたい。
　ありんこサイズだと粉々になって分からないだけかもしれないけど。あと、ぺしゃんこになって服にくっついてるとか。

　ありんこのサイズは中型くらい？　走るように歩き回る。足に乗ってきたことはあるけど、まだ噛まれたことも、耳や鼻に入ったこともない。時間の問題かな。

　他には……。何気に枕元を漁ったらヒメマルカツオブシムシの幼虫が出てきたので、元の場所に戻した。
　あと今はちっこいチョウバエがうろついている。一回ホコリと間違えて潰しかけた。潰すのも時間の問題か……。

　部屋に入ってきたユスリカとかは翌日には死んでしまうと思うので、なんともいえず申し訳ない。アリとかヒメマルカツオブシムシとかクロバネキノコバエ（？）はもう住んでいるようなので、あんまり気兼ねなく眺められていいな。

　いつも生き物にカメラ向けたら逃げられるけど、虫が寝床にまで来てくださるということは、まだ大いなる自然とか地球とか昆虫様方に、完全には嫌われていない気がしてホッとする。

　でも共存ムズい。めちゃくちゃ美しい方々だとは思うけど、何考えてるか分からん。お互い様か。