クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双

四郎

文字の大きさ
81 / 129

第81話 “努力”と“好き”で腹一杯にする夢――Re:Try始動

しおりを挟む
第二章:Re:Try 始動編

8月9日の朝。
カーテンの隙間から差し込む陽光が、机の上のノートを照らした。
昨日までの夜と違って、空は驚くほど澄んでいる。
湿った夏の風が、まだ眠い体の熱をやわらげてくれた。

ベッドから起き上がり、机の上のメモを見た。
そこには、丸字で書かれた一行――

「Re:Tryの“次の一手”は、技術。」

ノートの余白には、試作画面のスケッチ。
アプリの名前はTRY-LOG。
努力を記録し、可視化する仕組み。
だが、コードを書けない俺には、これ以上形にできなかった。

(……俺には“心”はあっても、“技術”がない)

ペンを握った手をそっと置く。
脳裏に浮かぶのは、一人の男。

数日前――ラーメン屋で偶然出会った天才。
言葉を交わしたのはほんのわずか。けれど、
その時見たスキル構成が、今も鮮明に焼きついている。

(……相川蓮――あの人しかいない)

スマホを手に取る。
SNSの検索欄に、ひらがなで打ち込んだ。

“あいかわ れん”

すぐに出てきたアカウントには、
ゲームのスクショと、飯テロの写真が並んでいた。
プロフィール欄にはこうある。

「白峰高校三年/プログラム・飯・RPG/人生=デバッグ中」

思わず笑ってしまう。
“人生=デバッグ中”――彼らしい。

指先が自然と動く。
DMの入力欄を開き、ゆっくりと文字を打った。

「この前ラーメン屋でお会いした佐久間です。白峰高校二年の。
相川先輩に折り入ってお話しがあるんですが、
今日夜ご飯も兼ねて、駅前の中華料理屋でお会いできませんか?」

送信。
小さな“シュッ”という音。
画面には「送信しました」の文字が残った。

心臓の鼓動が妙に速くなる。
「……頼む、読んでくれ」

昼前。
静かな部屋に、スマホの通知音が響いた。
すぐに画面を開く。

【相川】
食えるなら行く。
ただし、腹一杯にできなかったら減点な。

数秒、呆然と見つめた後――笑いがこみ上げた。
(やっぱり、あの人らしいな……)



夕方。
窓の外では蝉が鳴き続け、空気の中に昼の熱がまだ残っていた。
ほんの少しだけ、風が涼しさを帯び始めている。

机の上にノートを広げ、今日話す内容を箇条書きにしていく。
・Re:Try構想
・TRY-LOGの概要
・目的:「努力が報われる社会を」
・相川先輩に依頼したい技術パート
・初期報酬は資金+食事サポート

(人を雇うなら、資金は絶対に必要だ……)
(今の手持ちは150万。――これじゃ全然足りない)

ペン先が止まる。ページの隅に書かれた“夢”の文字が、妙にまぶしく見えた。
(数字を超えて、人を救う仕組みを作りたい)

それはもう、俺一人では届かない場所だった。



夕暮れの駅前は、まだ人通りが多かった。
制服姿の学生、仕事帰りのサラリーマン。
ざわめきと夕風の中を抜けながら、
(今日が、“Re:Try”を動かす最初の歯車になる)
そう胸の中で呟く。

暖簾をくぐると、店内には炒め油とにんにくの香りが満ちていた。
カウンターの奥では、中華鍋が火を噴いている。

テーブルの一角――
相川蓮は、すでに座っていた。
湯気の向こう、目の前にはラーメンとチャーハンと餃子が並んでいる。

「お疲れさまです、相川先輩。もう頼んでたんですか?」

「ん? 腹減ってたからな。
お前の分も勝手に頼んどいた。ラーメンとチャーハンと餃子三枚」

「……ありがとうございます」

相川は箸を手に、すでに餃子を一つ頬張っていた。
(多い、多すぎる……)
胃が軽く悲鳴を上げるのを感じながら、向かいの席に腰を下ろす。

席につくと、湯気の熱が顔に当たった。
相川は餃子を飲み込み、口の端をぬぐいながら言った。
「それで? ただの食事ってわけじゃないだろ」

「はい。……進路のことを聞きたくて」

「進路? ふーん……」
相川はグラスの水をひと口飲み、少しだけ考えるように目を細めた。
「俺はゲームが好きだ。だからプログラムを学んで、開発会社に入るつもりだ。
RPGを作って、自分の世界を動かす。それで十分だと思ってる」

「すごいですね。俺、そういうの全然できないんで……」

「いや、お前は別ベクトルだろ。
どっちかっていうと――経営者っぽい顔してる」

(経営者、か……)

スープをひと口すする。
熱い塩気が舌に広がり、胸の奥まで染みていく。
まるで、その言葉の余韻を確かめるみたいに。

「――俺は、会社を作ります」

「ほう」

相川の手が止まった。
湯気の向こう、その瞳だけが静かに光を宿す。

「名前は“Re:Try”。
一度折れた努力を、もう一度信じられる場所にしたいんです。
“TRY-LOG”っていうアプリで、頑張った記録を“見える”形に変える。
――努力が、報われる仕組みに」

相川は黙って聞いていた。
餃子をひとつ口に入れ、咀嚼しながら腕を組む。

「――努力を、数値にする……か」

「はい。俺自身、数字で救われた人間なんです。
でも、数字に苦しめられた人も見てきた。
だからこそ、数字を“救うための武器”にしたいんです」

「TRY-LOGは、努力の“過程”をデータとして残すアプリです。
たとえば勉強時間、筋トレの回数、走った距離、読んだ本のページ数……
全部“自分の努力の軌跡”としてグラフ化する。
点数や結果じゃなく、積み重ねそのものを可視化して、
“自分はちゃんと進んでる”って――そう実感できるようにしたいんです」

「……ほう」
相川が箸を止めた。
その目の奥に、ほんのわずかに興味の色が滲む。

「SNSみたいに“誰かの努力”も見えるようにしたい。
ただし、比べるためじゃなく――支え合うための仕組みです。
たとえば“昨日より+1分勉強できた”とか、“今日も継続できた”って投稿に、
他の人が『いいね』じゃなく、『がんばったね』を送れるような」

言葉が静かに宙に溶ける。
沈黙。
厨房で鳴る鉄鍋の音だけが響いていた。
そのリズムが、まるで心臓の鼓動のように重なる。

「……それで、俺に何をしてほしい?」
相川が箸を置き、まっすぐこちらを見る。

「アプリ開発をお願いしたいんです。
“Re:Try”の技術責任者として、一緒に作ってほしい」

相川はラーメンのスープを飲み干し、ふっと笑った。

「……面白ぇな」

「え?」

「俺にとっちゃ、数字なんざただの記号だ。
でも――お前の言葉には、“血の通った数字”の匂いがする。
お前が見てるのは数値じゃねぇ、“人間”だ」

スープの最後の一滴まで飲み干すと、
相川はどこか清々しい顔で言った。

「だが、俺は簡単に首を縦には振らねぇ。
俺が好きなのは、食うこととゲーム作り。
それがあれば十分だ。――だから」

相川は指を一本立てた。
目の奥に、挑むような光が宿る。

「お前の話が“ゲーム作りより面白くて”、
その上で“腹一杯になる報酬”をくれるなら、考えてやる。

つまり、“世界を腹一杯にさせる夢”を見せろってことだ。
資料と根拠を持ってこい。
感情論だけじゃ、胃袋は満たせねぇからな」

「……はい。必ず、準備してきます」

相川の口元が、ほんのわずかに笑う。

「それと――次は佐藤も連れてこい。
あいつ、気に入ってる。食いっぷりがいい奴は裏切らねぇ。大方あいつも設立メンバーなんだろ?」

「……はい、伝えておきます」

「よし。……ならまた連絡しろ。今日はここで帰る」

相川は立ち上がり、ポケットから財布を取り出した。
慣れた手つきで会計票をつまみ上げ、軽く目を通す。

俺は慌てて財布を取り出す。
「いえ、今日は俺が――」

「いらん」

相川は軽く手を振り、札を一枚抜き取ってテーブルに置いた。
「お前、今はまだ“後輩”だ。
“社長面”するのは――俺を納得させてからにしろ」

一瞬だけ、口角が上がった。

「……でも、楽しみにしてるぞ」

そのまま立ち上がり、暖簾をくぐって出ていった。
風が店内に流れ込み、湯気がゆらめく。
その向こうで、相川の背中が夜の中に消えていった。

残されたラーメンを見つめ、箸を置く。
スープの表面に、天井の明かりが揺れていた。
まるでそこに――“新しい歯車”が回り始めたように見えた。

(……面白くしてみせる。腹一杯になるくらいに)

静かに息を吐く。
その瞬間、心の奥で“ピコン”という小さな音が響いた。



【ステータス:8月上旬/相川加入イベント】
(※【 】内は今回上昇分)
◆基本情報
名前:佐久間 陽斗(17)
身長:180.8cm 体重:63.0kg(体脂肪率9.0%)
◆能力値
筋力:30 耐久:31 知力:33.2 魅力:44.2
SP:44 スキル:25(展開可能)
◆資産
総資産:1,544,000円
投資中:60,000円 利益:+100,000円
◆称号
注目の存在/ヒーロー/聖夜を共に/女子人気独占/自己信頼
◆Re:Tryメンバー
COO:佐藤大輝(信頼度60/加入済)
CTO:相川蓮(交渉進行中)
◆イベント
Project Re:Try(発生中)
水城遥(好感度89/恋愛条件未達)
一ノ瀬凛(好感度89/恋愛条件未達)
星野瑠奈(好感度89/恋愛条件未達)



夜風が、店を出た頬を撫でた。
駅のホームの灯りが滲み、街全体が薄いオレンジ色に染まっている。

ポケットの中でスマホが震える。
画面を開くと、相川からのDM。
短い文の最後の一行だけが、妙に眩しく見えた。

――世界を腹一杯にさせろ。

口元が自然と緩む。
「……最高だよ、相川先輩」

街路樹の葉が、夜風にかすかに揺れた。
そのざわめきが、まるで――“夏の挑戦の始まり”を告げる合図のように響いていた。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

ドリフトシンドローム~魔法少女は世界をはみ出す~【第二部】

音無やんぐ
ファンタジー
漂泊症候群―ドリフトシンドローム―どこにも居場所がない。そう感じる少女達は世界という枠組みから少しずつ外れ、いずれにじみ出るようにさ迷いを始める。  彼女たちは星石と呼ばれるこの世ならざる貴石に見いだされ、あるいは魅入られ、魔法少女へと変身する。  星石は少女達の希い(ねがい)に応えてくれる。ある者は絶大な力を手にし、ある者は特異な魔法を駆使する。 けれど少女達がいつでも本当に求めているものは『居場所』。  時に笑い、時にぶつかり合いながら、星石がくれたのは道を真っ直ぐに歩むための力。  少女達は旅路の果てに、けして『居場所』を見つけない。これは少女達が、『居場所』を自ら創り出すための物語。 ◇ ◇ ◇  桜の季節を少し過ぎたある日のこと。  高校一年生の少女、名字川白音はアルバイトの帰り途、夜闇の公園で悲鳴を聞いた。それは粘着質の奇妙な生物『スライム』に襲われる女性のものだった。  この世のものならざる生物からなんとか女性を助け出した白音だったが、今度は自身がスライムに絡め取られ、身動きができなくなってしまう。  そこへ駆けつけた白音の幼なじみ、ヤヌル佳奈が白音を助けるため、魔法少女へと変身する。  初めて見る親友の変身だったが、しかし白音はそれを半ば予期していた。佳奈こそが白音の憧れていた魔法少女なのではないかと、ずっとジト目で疑っていたのだ。  そして親友にいざなわれ(うまくしてやられ)、自身も魔法少女へと変身する。親友が待ち望んでいた無敵の魔法少女、名字川白音の誕生だった。 ◇ ◇ ◇ 『第二部、異世界編スタートです』 ※毎週一話ずつ、木曜日19時頃に公開させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ※※挿絵注:一部、挿絵があります。挿絵は生成AIによって作成しております。苦手な方は挿絵非表示の設定にしてご覧いただけますようお願い致します。

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜

mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】 異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。 『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。 しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。 そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。

ホームレスは転生したら7歳児!?気弱でコミュ障だった僕が、気づいたら異種族の王になっていました

たぬきち
ファンタジー
1部が12/6に完結して、2部に入ります。 「俺だけ不幸なこんな世界…認めない…認めないぞ!!」 どこにでもいる、さえないおじさん。特技なし。彼女いない。仕事ない。お金ない。外見も悪い。頭もよくない。とにかくなんにもない。そんな主人公、アレン・ロザークが死の間際に涙ながらに訴えたのが人生のやりなおしー。 彼は30年という短い生涯を閉じると、記憶を引き継いだままその意識は幼少期へ飛ばされた。 幼少期に戻ったアレンは前世の記憶と、飼い猫と喋れるオリジナルスキルを頼りに、不都合な未来、出来事を改変していく。 記憶にない事象、改変後に新たに発生したトラブルと戦いながら、2度目の人生での仲間らとアレンは新たな人生を歩んでいく。 新しい世界では『魔宝殿』と呼ばれるダンジョンがあり、前世の世界ではいなかった魔獣、魔族、亜人などが存在し、ただの日雇い店員だった前世とは違い、ダンジョンへ仲間たちと挑んでいきます。 この物語は、記憶を引き継ぎ幼少期にタイムリープした主人公アレンが、自分の人生を都合のいい方へ改変しながら、最低最悪な未来を避け、全く新しい人生を手に入れていきます。 主人公最強系の魔法やスキルはありません。あくまでも前世の記憶と経験を頼りにアレンにとって都合のいい人生を手に入れる物語です。 ※ ネタバレのため、2部が完結したらまた少し書きます。タイトルも2部の始まりに合わせて変えました。

スキル『倍加』でイージーモードな異世界生活

怠惰怠man
ファンタジー
異世界転移した花田梅。 スキル「倍加」により自分のステータスを倍にしていき、超スピードで最強に成り上がる。 何者にも縛られず、自由気ままに好きなことをして生きていくイージーモードな異世界生活。

クラスの陰キャボッチは現代最強の陰陽師!?~長らく継承者のいなかった神器を継承出来た僕はお姉ちゃんを治すために陰陽師界の頂点を目指していたら

リヒト
ファンタジー
 現代日本。人々が平和な日常を享受するその世界の裏側では、常に陰陽師と人類の敵である妖魔による激しい戦いが繰り広げられていた。  そんな世界において、クラスで友達のいない冴えない陰キャの少年である有馬優斗は、その陰陽師としての絶大な才能を持っていた。陰陽師としてのセンスはもちろん。特別な神具を振るう適性まであり、彼は現代最強の陰陽師に成れるだけの才能を有していた。  その少年が願うのはただ一つ。病気で寝たきりのお姉ちゃんを回復させること。  お姉ちゃんを病気から救うのに必要なのは陰陽師の中でも本当にトップにならなくては扱えない特別な道具を使うこと。    ならば、有馬優斗は望む。己が最強になることを。    お姉ちゃんの為に最強を目指す有馬優斗の周りには気づけば、何故か各名門の陰陽師家のご令嬢の姿があって……っ!?

スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~

榊与一
ファンタジー
幼い頃の鑑定によって、覚醒とユニークスキルが約束された少年——王道光(おうどうひかる)。 彼はその日から探索者――シーカーを目指した。 そして遂に訪れた覚醒の日。 「ユニークスキル【幸運】?聞いた事のないスキルだな?どんな効果だ?」 スキル効果を確認すると、それは幸運ステータスの効果を強化する物だと判明する。 「幸運の強化って……」 幸運ステータスは、シーカーにとって最も微妙と呼ばれているステータスである。 そのため、進んで幸運にステータスポイントを割く者はいなかった。 そんな効果を強化したからと、王道光はあからさまにがっかりする。 だが彼は知らない。 ユニークスキル【幸運】の効果が想像以上である事を。 しかもスキルレベルを上げる事で、更に効果が追加されることを。 これはハズレと思われたユニークスキル【幸運】で、王道光がシーカー界の頂点へと駆け上がる物語。

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

処理中です...