せっかくだから男になって攻めてみたい

無月

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本編

17歳-7

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 くちゅくちゅ、ちゅぅちゅぅ。耳朶を犯す水音が響く。

 「ふ、ふあっっ」
 「……っふ」

 あの後パーティが途中で延期となり、俺は何時もの如く攫われる様に王城のデイヴィッドの寝室へと連れて来られた。
 まあ、何時もの流れだよね。と悟りきっていたから特に抵抗もせずベッドへと押し倒されてからもう長い事深いキスをされてる。
 時に浅く、時に舌を奥から絡め強く吸われ、いい加減唇がジンジンして来た。

 「んんっ……!っふ、も……」

 いい加減に離せと言いたいが言う前に唇を塞がれて言葉に出来ない。

 「んん!」

 仕方なくデイヴィッドの肩を押して強制的に終わらせた。
 非難するように仰ぎ見れば、口と口を繋ぐ透明な糸が目に入った。離れる過程で切れた糸がデイヴィッドの口を伝う。その濡れる唇を厭らしく舐めとる姿に、俄かに下半身が反応を示した事に息を飲んで驚いた。
 恥ずかしくなって顔を隠して視線を彷徨わせれば、デイヴィッドはクスリと艶やかに笑い身を沈めた。

 「ふあ!」

 首筋から鎖骨を強く吸われ、何時の間にか全裸になっていた事に驚くより早く、胸を覆い揉みながら乳輪をなぞる様に撫でられ感じてしまった。
 胸だけで感じて声が漏れたことが恥ずかしくて口を覆う。
 
 「……アレク、可愛い……」

 その様子がツボに入ったのか、嬉しそうに笑うと尖り始めた乳首に吸い付いて来た。

 「~~!っ!」

 舌で転がされ、押されたり甘噛みされたりで、俺の腰はビクビクと跳ねる。

 「ふふ、触れてないのにもうこんなに濡れてきたね……」
 「んっ、ア、っは、ああ!?んあっ……ちょ、ま、ひあっ」

 乳首を舐め上げられながら、立ち上がる陰茎を包み込まれて亀頭をくちゅりと音を立てる様に撫でられた。
 急な直接的な刺激に過度な快感が襲い、堪らずデイヴィッドの肩と頭を押して離そうと藻掻いた。けれどクスリと笑われただけでビクとも動かなかった。快感に何時もの力が出なかったからかもしれない。

 「いやっ、あっん、あぁああっっ」

 胸からヘソに掛けて、痕が付く位に吸い付きながら裏筋を扱かれ先走りが溢れ出るのを感じる。
 流石にまだイかないけど、それでも反り返るペニスは今にもはち切れそうだ。

 「!?」

 そのままイクまで扱くのかと思っていたら、玉を甘噛みされながらあらぬところを触られた!

 おれの大事な、出来れば使わず一生を終える予定だったその場所。

 「ま、待て!?」

 流石に動転して快感に身を任せる所じゃ無かった。

 だって菊門に触れて来たんだぞ!?

 「う、だかっら!ちょっんく!待っ!」

 驚き慌て狼狽えて、軽いパニック状態になりつつデイヴィッドの頭をペシペシ叩く。
 何度か叩いてやっと竿を舐め上げ亀頭を吸ったところで止まってくれた。その間熱心に皺をなぞられ、入り口を伸ばす様にくにくに押されて涙目だ。
 先走りが後ろに伝い流れたので滑りが良いのか、デイヴィッドの指使いが良いのか、指が入りそうなところだった。

 「うん。何?」

 良い所で止められたのが不服なのか、瞳の奥の熱い欲求を隠そうともせずオスの目で見下ろしてくる。

 「何じゃねーよっ。何でソコ!」

 未だに尻の谷間に置くデイヴィッドの手を両手で掴んで問えば、目を眇めてうっとりと微笑まれた。

 「それが交換条件。だったでしょう?」

 交換条件。それは一生で一度しかない大切で楽しみにしていた卒業記念パーティのエスコート。
 それを諦めて、モーリス男爵令嬢のエスコートをこれ見よがしに行ってもらう事。
 
 代わりに先に俺が抱かれる側を経験する。

 それをダメもとで提案した時のデイヴィッドの目が、キラリと光った。その条件。

 「いやいやいや!?確かに約束したけど、まだ婚約者(仮)で最後までヤルのは不誠実だと思う!
 そもそも婚前交渉はダメなんじゃないのか!?」

 そう思うからこそ、結婚するまでに何とかすれば何とか撤回出来るんじゃないかと思って言ったんだけどな!?抜きっこはセーフだとしても!
 泡を食って公議したら何言ってんの?って顔で傾げられた。え?こっちが傾げたい。

 「想いが通じ合った時点で(仮)は取れている。
 それに婚前交渉を忌避するのは貴族。特に上位の王侯貴族の異性間のみだよ」
 「へ?」
 「異性間は妊娠の可能性がある。万が一婚姻式に当たった場合、多大なる障害が起きる為に忌避するとされているんだ」
 
 俺があまりに間抜けな顔で呆けていたからか、苦笑いをして教えてくれた。
 
 「つまり同性間にはその障害がないから制限は無い?」
 
 恐る恐る否定を望みながらチラリと視線を合わせる。
 その視線が絡んだ時、デイヴィッドは不敵に笑って、

 「そういうコト」

 と言った。
 そして、萎え始めた俺のをこれ見よがしに舐め上げながら、ツプリと指の先を緩く撫でまわす様に沈めてきた。
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