[完]腐違い貴婦人会に出席したら、今何故か騎士団長の妻をしてます…

小葉石

文字の大きさ
47 / 135

48、ヒュンダルンの手解き 1 *

しおりを挟む
「なんと書いてあった?」

「え?何が…です?」

 ヒュンダルンは一体何について、に聞きたいのだろう……

 授業の続きとばかりに触れてくるヒュンダルンによって、ウリートの下衣は、恥ずかしくて抵抗したのに、それでも呆気なく降ろされてしまった……

 うそうそうそ……!

 閨事はこういうものだ。頭の隅では理解していても、つい先日までは上着しか脱がされていなかった…だから、ヒュンダルンの大きな手が、ウリートの下腹部に降りてくるなど想像すらしていなかったのに…

 いくら勉学のためとはいえ、恥ずかしさに目を開けられず、顔を横に向けて目を瞑ったまま、更に腕で顔を覆う…それで現実逃避なんて出来るはずがないのだが、そうでもしないと、羞恥に頭が沸騰しそうで……

 こんな状況でヒュンダルンは冒頭の様な質問を投げかけてくる。

「副書記官殿の土産にだ。」

 ウリートは今自分がどんな状況なのか把握出来ていない。キスをされて身体を撫でられ、ソファーに倒されながら下衣をアッサリと脱がされてしまって、直ぐに目を瞑ってしまったから、ヒュンダルンの自分を見下ろしているだろう表情も良く分からない…

「目次、しか…見てませんでしたから…」

 会話をしながらもヒュンダルンの大きな手はピッタリとウリートの身体に張り付いていて、ゆっくりと上半身をなで上げてくる。時おりその手は、淡く色付いた小さな膨らみをくすぐる様に撫で上げてきて、その感覚をもう知っているウリートの身体は、素直にピクリと反応を示し出した。

「それで…?」

 普通の会話をしながら閨事の真似をするなんて、注意力散漫にならないだろうか…

「ふっ……」

 声を殺しても、どうしても吐息が漏れる…

「あの、身体の、造り…とか…あっ…!」

 うそ……!?

 最後まで言い終わらないうちに、ウリートは下腹部に刺激を感じた。

「造り、ね?では、今夜はそれに沿う形で進めようか?」

「んっ…」

 間違えではなく、ウリートの中心部はヒュンダルンの熱い掌に覆われてしまっている。

「あのあの、あの!ヒュンダルン様…!」

 そんな所自分以外に触る様な所じゃない!

「どうした、ウリート?」

「そんな、所は……ぁっ…」

 熱い自分以外の掌に、スッポリと包まれてしまう慎ましい事を恥ずるよりも、触らせてしまった罪悪感の方が大きい。

「あぁ、ちゃんと反応しているな。知っているか?男のここは使う時にはこの様に立ち上がるんだ。」

 優しく包まれていただけなのに、ウリートの中心は手を離しても頭をしっかりともたげてきていた。

「あ…ぁ………っ!」

 どうしよう…勃つ事位は知っている。それが必要だっていう事もわかる。

 けど、それがヒュンダルン様の手の中でなんて……恥ずかしすぎて……

「よく見てごらん、ウリート…」

 ギュッと瞼に力を入れたウリートにヒュンダルンの残酷な声が響いた。ウリートの白い大腿にヒュンダルンの熱い手がかかる。恥ずかしくて下半身を捻って横を向きそうになるウリートをさり気無く抑えていて、ウリートには身動きが取れない…

「ウリート…これも勉強だ。どうしてこうなるのか、知っていなければ役に立たないだろう?」

「ふっ…ぅ…」
 
 大腿を熱い掌になぞられて、立ち上がり自己主張している中心部を、もどかしいほどの優しい手つきで触れられる。ウリートがヒュンダルンの問いに答えたくても、我慢しなくては問いに対する答えでは無くて、あられも無い声が漏れ出ていきそうで…思わずギュッと唇を噛んでしまう。

「ウリート、噛み締めたら駄目だ。力を抜いて、目を開けてごらん。男なら自然な事だろう?ほら……」

 つつつ……

 根元の方からヒュンダルンの指がゆっくりと裏筋を撫で上げてくる。張り詰めてきた色素の薄い直立の先端からは透明な蜜がぷっくりと漏れ落ちそうに溢れていて…

 つい、目を開けてしまった………

 そしてウリートは後悔する…

 ヒュンダルンの自分よりも太く逞しい指が、先端の蜜に触れゆっくりと先に馴染ませ始める、所が、目に入ってしまったから……

「あっ…ぁ……ん…」

 今まで人に触れられなかった場所は敏感で、指が動くたびに腰が浮き、声が出てしまう。

「気持ちいいだろう?どうされるが良いか、よく覚えておくんだ。」

 もどかしい…位に優しく触るヒュンダルン…自分でこんな事をしようなどと思ったことはないのに…

 なんで、足りないなんて、思う…?

 先端の蜜をたっぷりと指に絡め、ゆっくりと下に下ろしてまた上にとなぞり上げてくる。その刺激が物足りなくて…もっと欲しいと言う様に蜜が溢れて滴り落ちる。

「い…や………ぁ…だ…め…」

「駄目?何が駄目なんだ?」

「あぅ……ぅ……」

 耳元で聞くヒュンダルンの低い声…それだけで背がしなる。

「ヒュン、ダルン…様…もぅ……やめ…」

「やめる?これは喜んでいる証拠なのだぞ?」

「ひぁっ…!」

 完全に起立している物を熱い掌でしっかりと握り込まれてしまった。くすぐる様な刺激しか与えられず、焦らされていだウリートには過ぎる快感だった。
 漏れ出た蜜でヌルヌルとした感覚にゾクゾクとした快感が煽られる…

「ウリート、ちゃんと覚えるんだ。どこをどう触れられたら男はどうなるかをな…」

 声を殺すのに必死で、言葉では返せないウリートはコクコクと頷きだけで答えるのに精一杯だ。












しおりを挟む
感想 95

あなたにおすすめの小説

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

殿下に婚約終了と言われたので城を出ようとしたら、何かおかしいんですが!?

krm
BL
「俺達の婚約は今日で終わりにする」 突然の婚約終了宣言。心がぐしゃぐしゃになった僕は、荷物を抱えて城を出る決意をした。 なのに、何故か殿下が追いかけてきて――いやいやいや、どういうこと!? 全力すれ違いラブコメファンタジーBL! 支部の企画投稿用に書いたショートショートです。前後編二話完結です。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新! プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました

  *  ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。 BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑) 本編完結しました! おまけのお話を時々更新しています。 きーちゃんと皆の動画をつくりました! もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。 インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら! 本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

処理中です...