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First Contact 海へいこう!
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「さ・て・とぉ、お腹もいっぱいだし、体焼きながらちょっと昼寝するね~」
円華はパーカーを脱ぐと、陽の当たる場所に移動してうつ伏せになった。
新菜はシートの上に広げられていた紙皿などを片付けてから、隣の満に微笑みかけた。
「ご馳走様って伝えといて」
和気藹々とした昼食時間はあっという間に過ぎて行き、そろそろ疲れが出始める頃。忙しく過ごしたわけではないが、食後の満腹感も手伝っておしゃべりしていないと居眠りしてしまいそうだ。
「けどいいよねぇ。遊びに行く時、朝っぱらからお弁当作ってくれるお母さんって。今時んな親いないよぉ」
反対隣から、羨ましそうに翔子が言った。
「そうかなあ?」
きょとんとする満。浩司とウォルターは「さあ?」と首を傾げた。
「そうじゃない?」
新菜が同意を求めると、
「つっても俺は一人暮らしだし」
「俺んちは両親殆ど家にいねぇから」
ウォルターと浩司はそれぞれの事情を口にした。家庭環境が違うので比較対照にはならないようだ。
「へぇ、そうなんだあ……」
新菜と翔子はついついハモってしまった。
親がいない、というところで翔子が瞳を煌かせたのだが、それには気付かない様子で片づけを手伝っていた浩司が、あふ、と欠伸を噛み殺した。
「じゃ、俺ちょっと寝る」
パラソルの下の日陰スペースを確保すると、浩司はごろんと寝転んだ。焼きたくないというより、ただ暑いのが嫌なのだろう。午前中に泳いでいるせいもあり、気持ちよく昼寝できそうである。
「オレ、腹ごなしに泳いでくるな。」
満は立ち上がりながら、ウォルターは?と訊いた。
「俺はいいよ。泳ぐならプールでもいいし、折角だから目に焼き付けとく」
「ああ、それもいいかもな」
少し残念そうにしながらも、海パンだけになった満は一人で海に向かって行った。
「じゃ私も一休みぃー。っと、新菜さんは?」
すっかり浩司を気に入ってしまった翔子は、その隣に横になろうと画策しながら問うた。
「あたし?」
自分を指差した新菜に、下から円華の声が届く。
「新菜ぁ、満くん一人で寂しそうよぉ」
目を上げると、波打ち際で手招きしている満が目に入った。
円華と翔子はニヤニヤ笑いながら「いったっさーい」と手を振っている。どうでも出て行かせるつもりらしい。
新菜はそんな二人を軽く睨むと、自分も水着だけになって満の元へと駆けて行った。
円華はパーカーを脱ぐと、陽の当たる場所に移動してうつ伏せになった。
新菜はシートの上に広げられていた紙皿などを片付けてから、隣の満に微笑みかけた。
「ご馳走様って伝えといて」
和気藹々とした昼食時間はあっという間に過ぎて行き、そろそろ疲れが出始める頃。忙しく過ごしたわけではないが、食後の満腹感も手伝っておしゃべりしていないと居眠りしてしまいそうだ。
「けどいいよねぇ。遊びに行く時、朝っぱらからお弁当作ってくれるお母さんって。今時んな親いないよぉ」
反対隣から、羨ましそうに翔子が言った。
「そうかなあ?」
きょとんとする満。浩司とウォルターは「さあ?」と首を傾げた。
「そうじゃない?」
新菜が同意を求めると、
「つっても俺は一人暮らしだし」
「俺んちは両親殆ど家にいねぇから」
ウォルターと浩司はそれぞれの事情を口にした。家庭環境が違うので比較対照にはならないようだ。
「へぇ、そうなんだあ……」
新菜と翔子はついついハモってしまった。
親がいない、というところで翔子が瞳を煌かせたのだが、それには気付かない様子で片づけを手伝っていた浩司が、あふ、と欠伸を噛み殺した。
「じゃ、俺ちょっと寝る」
パラソルの下の日陰スペースを確保すると、浩司はごろんと寝転んだ。焼きたくないというより、ただ暑いのが嫌なのだろう。午前中に泳いでいるせいもあり、気持ちよく昼寝できそうである。
「オレ、腹ごなしに泳いでくるな。」
満は立ち上がりながら、ウォルターは?と訊いた。
「俺はいいよ。泳ぐならプールでもいいし、折角だから目に焼き付けとく」
「ああ、それもいいかもな」
少し残念そうにしながらも、海パンだけになった満は一人で海に向かって行った。
「じゃ私も一休みぃー。っと、新菜さんは?」
すっかり浩司を気に入ってしまった翔子は、その隣に横になろうと画策しながら問うた。
「あたし?」
自分を指差した新菜に、下から円華の声が届く。
「新菜ぁ、満くん一人で寂しそうよぉ」
目を上げると、波打ち際で手招きしている満が目に入った。
円華と翔子はニヤニヤ笑いながら「いったっさーい」と手を振っている。どうでも出て行かせるつもりらしい。
新菜はそんな二人を軽く睨むと、自分も水着だけになって満の元へと駆けて行った。
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