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第二章  戦い

ついに決戦!

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作戦会議中……
「うーん。」
「う~ん。」
「いざ戦うとなると魔物の強さが良くわからないからなー。」
「仕方ないな~。能力使ってあげるから。」
果たしてどんな強さなのか?
「えっとね、パープルヘイズは…相当強いね。」
「マジか……。まぁ俺らならいけるだろ?」
「正直言って私達で勝てる確率は、10%?ぐらいかな。」
ひっく……!
「なんで?能力あるのに?」
「うん、蓮の能力はあまり意味ない。かといって私のも戦闘向きじゃないし……。」
「もういい、その10%に賭けようぜ。」
「なんでそんなやる気なの?いつも冷静で不可能なものは捨ててきたのに……。」
いや、なんか心変わりといいますか、この世界が割と楽しくなっちゃったんだよね。
「別にいいじゃないか、ただ最強装備が気になっただけだ。」
「そんなこと言ったってね~。驚きだなー。」
ほっとけ。
「まぁいいでしょう。その10%に賭けるなら何か策はあるんでしょ?」
「いや、無いけど。」
「は?」
「今から考える。何か案はないか?」
「はぁーもう!期待した私が馬鹿だったよ!もういい、早く考えて!」
そんなこと言われてもなー。分からないものはわからない。ノリで言っちゃったから。
「う~ん……。」
仕方ない、考えよう。
数十分考えた結果……。
「能力でなんとかなるっしょ。キラッ。」
「考えた結論がそれかーー!」
琴音は大声を出したあと、呆れたように首を振った。
「はぁ、今から弱点調べるからそこを能力使って狙ってよね。」
へいへいわかりましたよ。
「なんか言った?」
怖!やばい、殺されるかと思った。
「う~ん、弱点は頭の角と脇腹だってさ。しかも打撃のほうが効くって!」
「俺達打撃しかできないからいいかもな。案外楽勝にいけるんじゃね?」
「えー、どうだか。蓮はいつもここぞってときにだめになるじゃん。」
ごもっともです。調子に乗りました。
「まぁ~とにかく、今は準備だからさ。アイテムとか装備とかある程度整えないと負けちゃうよ?」
「そうだな、金はいっぱいあるしさっさと買いに行きますか。」「そうだね。」
とりあえず俺達は討伐するための準備をするのであった。
「えっと、回復アイテムは緑の小瓶で状態異常回復アイテムは青い小瓶でステータスアップアイテムはこの赤の小瓶ね、分かった?」
「大体は把握した。」
「準備もできたしそろそろ行くか?」
「そうだね、でもその前に約束しよ?」
「何をだ?」「絶対生きて帰ること。絶対だよ!」
「あぁ……。」
プレッシャーだな。行けるか俺?
「じゃあ山の中に行くぞー。」
  「というかさ、なんで蓮は武器が剣なの?」
「だめか?俺これでも剣道は小学生のときやってたぞ?」
「そうなんだー。でもその力発揮できなさそうだよね。」
おいおい、いくらなんでもそこまで言わなくてもね。
「任せとけ、来たらすぐケチョンケチョンにしてやる。」
「わ~頼りになる~。(棒読み)」
もう立ち直れないかも……
「そういえば敵が出ないけど…。」
「あっそうだね~。でも言ってたら出てきたよ。」
「ひぃ、ふぅ、みぃ………、まぁ4体ぐらいか。」
「じゃあ頑張って~。」「琴音は戦わないの?」
「4体くらい余裕でしょ~?」
「まぁな、よしかかってこい!」
見た目弱そうだからいけるな。
ガァァァァゥゥゥ!
「え?巨大化?」
「やば、蓮避けて~。」
「は?」
魔物はすぐ目の前に迫っていた。
「ちょっ、まっ……ぐはぁ…!」
蓮はすぐに5mぐらい後ろに吹っ飛ばされた。
「あちゃ~~。そういえば、言うの忘れてた~。その魔物巨大化したらステータスすごく高くなるから強いよ~。」
今言うなよ!
「ちっ…面倒くさいな。今度はこっちだ!」
念じろ……瞬間移動!
蓮は魔物のすぐ目の前に移動し、すぐさま剣を上段に構え、ありったけの力で振り下ろした。
「はぁぁぁぁぁぁ!」
グゥォォォ……。
魔物は一瞬で真っ二つになり、倒れた。
「すご~い。蓮にしてはやるね~~。」
「まぁな。さぁ次だ!」
蓮は同じやり方で魔物を討伐した。
「楽勝だったわ。」
「まぁこんなもんか~。おつかれ~。」
「おう!」
進んでいくと、頂上が見えてきた。
「そろそろ着くな、準備は大丈夫か?」
「うん~。大丈夫よ。」
ガルルルッッッッ!
「おい…あれがパープルヘイズか?」
「ちょっと待って!あ~そうだよ、あれがパープルヘイズよ。」
「おいおい嘘だろ?あんなにでかいのか?」
軽く2mは超えてるぞ……。
「蓮、行くよ!」
「あぁ…、念じろ!」
パープルヘイズの目の前に移動したが、それを待ってたかのようにパープルヘイズはブレスをはいてきた。
「マジか……ぐわぁ!」
「蓮!、このクソヘイズーー!」
琴音は赤い小瓶の中身を飲み、全速力で駆け出した。
「ちくしょう!早く加勢しないと。」
だが、体が動かない…
「なんでだ!俺はあんな攻撃が当たったぐらいで腰が抜けるやつなのか!」
「はぁぁぁぁ!やぁ!」
琴音はパープルヘイズの顔面に五連撃の蹴り技をかました。
パープルヘイズは一度後ろへよろめいた。
「蓮!大丈夫?」
「あぁ、なんとかな。」
「パープルヘイズは必殺技があるらしくて、それを使う前に咆哮をして一発殴ってから使うらしいから、気をつけて!」
「分かった!」
「じゃあ、行くね!」
琴音は全速力で魔物に向かっていった……

そして冒頭に戻る……。

やばい、あれは必殺技のモーション!
「琴音!逃げろ!」
「え?」
パープルヘイズはその隙を見逃さなかった。
グゥォォォォ!!!
「やば!きゃあああ!!」
琴音は殴られて吹っ飛んだ。
「琴音!」
念じろ……、瞬間移動!
「琴音、大丈夫か?」
「うっ………。」
あばらが三本やられてる……
「これを飲め、そして俺がやってやる。」
琴音は蓮の顔を見た。
その顔は今まで見たことがないほど怒りに満ちていた。
「おい、パープルヘイズ!よくも琴音をやってくれたな、今度は俺が相手だ!」
なぜか今は恐怖というものが無い。
あるのは琴音をあんなめにあわせたパープルヘイズへの怒りだけだ。
「行くぞっっ!」


………続く………

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