病気かもしれない

亀吉

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バルトの過去 2 バルト視点

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 「バルトは………弱いんだな。」
 俺は家族に捨てられた。俺は元々病弱な方で、しかも魔力もなかった。せやから、捨てられてもしゃあないと思っていた。
 捨てられるまでは、それなりにいい暮らしをさせてもらえた。
 別に、俺を捨てた元家族を俺は憎まないで。それで、いいんや。俺は感謝しるからな。

 後は、自分の家だったその屋敷からかなり離れた場所に置かれて、少しずつ弱っていくのを感じながら、死を感じながら朽ちていくのを待っているだけだと考えていた。
 乗っていた馬車から自ら飛び出して、さっさとその馬車から離れていった。
 もう、あの場所には戻らないと、誰とももう会わないで死んでいくんだと覚悟を決めながら。

 馬車から降りた場所の直ぐ近くに霧の濃い森があった。
 どうせ、そのまま死ぬのだから、多分この森を進んだら俺にはもう戻れなさそだった。
 体も弱い、魔力もないそんな子供に、ここから成人するまで、大人の力を借りずに生き延びていけるとは思わなかった。

 そのまま、俺はその森を進んでいった。
 奥へ奥へ、ただ無心に無心に。
 だんだん重くなっていく足、濃い霧に包まれていく体。
 仕方ない仕方ない、と自分に言い聞かせながら進んでいく。それでも不安は消えてはくれへんかった。

 体も心も駄目だと感じ始めた。

 とうとう、体が限界に来た。心よりも先に。
 それでも、なにふりかまわず進み続けた。
 けど、やっぱり限界だった。もう体に異常が起きた。持病の発作がすでに壊れかけの俺の体を完全に壊し始めたとき、意識は薄れ初めて、情けない気持ちになった。
 誰もいないその場所で、泣き声の代わりの苦しみに悶える喘ぎ声を出して、涙を流した。
 





 誰も知らない場所で
 俺は生き延びたみたいだった。
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