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第1章
第15話「強襲」
リアナは不安そうな顔で執事からの報告を聞いていた。
相変わらず空間が不安定とのことで、術での通信を諦め、紙での通達に切り替えて通知書を各所へ届けたらしい。
「だめですね。関係各所へ書類での通知は出しましたが、やはり一ヶ所、通達が届かない場所があるそうです」
「召喚の間……よね? あの空間は、他の術式に影響されないよう外部とは完全に隔離されてるものねぇ」
「ええ。そのせいでジルミス係官への連絡手段がありません。空間から出てくるのを待つしか……」
リアナはすでに最悪の事態を覚悟している様子だった。
「南聖堂には大聖女アウラ様とその親衛隊もいますが、要請に応じてくださるかどうか……」
「まだ可能性の段階だものねぇ? 他の大聖堂の親衛隊を動かすとなると、確固たる証拠がないと無理でしょうねぇ」
「不甲斐ない……っ! 大聖女と言っても、こんなことしか出来ないなんて……っ」
リアナの拳に力が入る。己の無力さを噛みしめているようだ。
「大聖女様は出来うる限りのことをされていますよ。ただ、不幸な事態が連続しただけで……!」
……と、ノクスが落ち込むリアナを慰めようとした矢先、スクリーンからライガの声が聞こえてきた。
≪……おい! 屋敷が見えたぞ!≫
3人はすぐにライガの声に反応し、スクリーンに釘付けになる。
見ると、屋敷の前で空間の穴が広がっており、丁度そこから出てきたジルミスの姿があった。
ライガ達がいる距離からは、ジルミスの声は聞こえなかったものの、一緒に出てきた青年に空中を指さして何かを喋っているようだった。恐らく、召喚の間で彼の守護者として呼ばれた異世界人だろう。
≪お、おいっ! あの動き!!≫
ライガの声に、ノクスも息を呑む。あれは――初めてライガに【ステータスオープン】を教えたときの所作とよく似ていた。
「―――いけないっ!! もう召喚が終わって次の段階へ入っている!」
すぐにリアナに振り返り、報告する。
「大聖女様! ジルミス様は今、召喚の間から出ています!」
リアナはハッとし、術式を展開した。
「≪伝通の術≫! ……ジルミス係官! 応答してください!」
ジルミスの鼓膜にリアナの声が届いたのか、スクリーン越しの映像からも、反応しているのが見て取れる。
リアナはさらに音声がノクス達にも聞こえるよう、術式範囲を部屋全体に拡張した。
≪……おや? これはこれは大聖女様! いかがされました?≫
すぐにジルミスの声が聞こえてくる。が、スクリーン越しの老体は相変わらずニコニコしており、危険を認識しているようには見えなかった。
「ジルミス係官、落ち着いて聞いてください。良いですか? 実は……」
≪ああ、もしかして大聖女様も私の召喚の成否が気になっていたのですか? ご安心ください。守護者は無事召喚できましたよ! ほっほっほ!≫
ジルミスは召喚に成功したことにすっかり有頂天になっているようだ。声の調子からも、自慢げな様子がうかがえる。
「違います! そうじゃなくて……っ! お願い、話を聞いて!」
≪そうそう、話です! お聞きください! なんと私が召喚した子はですね。とても理解力のある子なんですよ! パニックにもならず私の話を聞いてすぐ順応してくれましてね?≫
「……っ! 良いですか? ジルミス係官。いま空間が乱れていて……」
≪なぁなぁ! じいさん! 早速やっちゃって良いよなぁ? 【ステータスオープン】~!!!≫
「な……っ!!??」
リアナが説明しようとした矢先、召喚された青年はあっけらかんとした表情でステータスウィンドウ画面を表示させるのがスクリーン越しに見えた。
≪うひょぉおっ! すっげぇえ~! マジ漫画じゃんこれ! 一度やってみたかったんだよなぁ! アガるぅ~!!≫
≪おおっ! こんなに理解があるとは、もしかしなくとも素晴らしい人材ですな! さ、早速この“武器一覧”から好きなものを選んでみなさい。私が貯めに貯めた武器コレクションですぞ!!≫
「ダメぇええええっ!!! 押しちゃだめぇーーーー!!!!」
応接室にリアナの悲痛な叫びが響く。
≪……くっそぉおおお!!!!≫
ライガはすでに二人に向かって駆け出していたが、その足よりも速く召喚された青年はケラケラ笑いながら“武器一覧”のボタンを押してしまった。
―――ズシン!!! ドゴゴ……。
その瞬間、映像が揺れた。
ライガも、レオンも、スクリーン越しに見ていた3人も次に目に入った光景に絶句する。
空中に大穴が開き、そこから巨大な手が伸びたと思った刹那、ジルミスはその手に押しつぶされ、跡形も無くなったからだ。
≪え? 何々? これ何の突発イベントぉ?? やっべ! アガ……る……るるるルル……アガガガガ…………≫
そして、ジルミスが潰されたと同時に指を指しながらケラケラ笑っていた青年もすぐに白煙に包まれ、後には媒体となった小さな人形だけが残された。
≪う……そ……だろ……?≫
ライガは驚愕していた、ジルミスが押しつぶされたことも召喚された青年が消えたことも、もはや眼中にない様子だ。
何故ならその眼前には山と見紛う程の黒い巨人がそびえ立っていたからだ。
≪グォオオオオオ~~~!!!!≫
巨人は鈍い咆哮を上げながら、辺りを圧倒する。
「んな……っ! なな……な……!!!!」
ノクスは震える声を漏らした。
スクリーン越しでも胸の奥を震わせるような重低音――あの巨人の咆哮は、ただの音ではない。
鼓膜だけでなく、心臓そのものを握り潰すような圧を感じる。
「これは、完全に舐められたわねぇ?」
グリオールは紅茶をすすりながらつぶやく。
視線の先では、黒く巨大な異形が、地を揺らして悠然と現れている。
「前の襲撃は、いわば予行演習。こっちが本番だったって訳ね」
その言葉に、リアナは思わず爪を噛む。
「最初に異形の群れで空間を不安定にしておいたのは、後に大型の異形で空間をこじ開ける為の布石だった……という訳ですか」
冷静に言葉を並べながらも、その表情は焦りを隠しきれてない。
「ふふふ……二人とも!!!」
ノクスは思わず声を張り上げた。
「なに落ち着いてるんですか!! あの、アレ! アレを何とかしないと!」
目をむいて指をスクリーンに向けるノクスに、グリオールはのんきな調子で答える。
「そんなこと言われてもねぇ? 出てきちゃったものは仕方ないじゃない」
「で~す~か~らぁあああっ!!!」
ノクスは絶叫に近い声で怒鳴った。
「どうすりゃ良いのかって話じゃないですかっ!! ジルミス様に話をつけて終わりって段取りじゃなかったんですか!?」
「段取りもなにも……あのジイさん、あんなデッカい置き土産残して、さっさと退場しちゃったしねぇ?」
ノクスの焦りとは裏腹に、グリオールは相変わらず落ち着いた様子で、淡々と分析を続けていた。
「うぐ……ぐぐぐ……っ」
ノクスは唸りながら髪を掻きむしった。
そんなやり取りを横目に、リアナが鋭く声を発する。
「とにかく、まずは南聖堂を中心に避難勧告を出さねば。お二人もそれぞれ守護者を下がらせてください!」
「そ、そうだ! ライガ! ライガに避難指示を……って」
と、ノクスがスクリーンに映ったライガを見た。
≪…………≫
(ライガ? あの子、どうしてあんなところで立ち尽くして……?)
驚いているはずなのに、ライガはどこか焦点の合わない目をしていた。
まるで、何か別のことに意識を奪われているかのように見える。
≪う………くぅ……!≫
途端、ライガが頭を抱えだした。
≪俺は……なに……を……? あぅ……!?≫
いきなりその場に膝まづいてしまう。
≪……ライガ! 危ない!≫
だがレオンの叫び声にハッと気づくと、頭上には巨人の足が迫っていた。
―――ドォォオオオオン!!!!!!
アルフレイルの地面がひび割れ、その地響きがはるか彼方までこだまする。
≪う……うううう……ぅ……っ、クッソ痛ぇ……っ≫
ライガは、間一髪無事だった。いや、よく見るとレオンがかばっていたのだ。
≪う……ぐぅ……っ≫
≪…………!? レオン兄ちゃん!???≫
自分の足元で小さくうめき声を上げながら痛みに耐えるレオン。ライガは一気に怒りが込み上げた様子で巨人を睨みつけている。
≪……の、やろぉおおおおっ!! よくも兄ちゃんをやりやがったなぁあああっ!!≫
ライガは巨人に向かって猛然と走り出した。
≪うぁあああっ!! このやろぉおお!!≫
「まずい! あの子、完全に頭に血が昇っている!!」
ノクスはその光景に驚愕した。
いくら守護者の攻撃が異形に有効とはいえ、相手は数十メートルもある巨体だ。
それはいわば、手のひらサイズの小さな虫が人間の大男相手に立ち向かうような光景に等しかった。
「ライガ! 待ちなさい!! ライガーー!!!」
今度はノクスの叫びが、応接室に響き渡った。
相変わらず空間が不安定とのことで、術での通信を諦め、紙での通達に切り替えて通知書を各所へ届けたらしい。
「だめですね。関係各所へ書類での通知は出しましたが、やはり一ヶ所、通達が届かない場所があるそうです」
「召喚の間……よね? あの空間は、他の術式に影響されないよう外部とは完全に隔離されてるものねぇ」
「ええ。そのせいでジルミス係官への連絡手段がありません。空間から出てくるのを待つしか……」
リアナはすでに最悪の事態を覚悟している様子だった。
「南聖堂には大聖女アウラ様とその親衛隊もいますが、要請に応じてくださるかどうか……」
「まだ可能性の段階だものねぇ? 他の大聖堂の親衛隊を動かすとなると、確固たる証拠がないと無理でしょうねぇ」
「不甲斐ない……っ! 大聖女と言っても、こんなことしか出来ないなんて……っ」
リアナの拳に力が入る。己の無力さを噛みしめているようだ。
「大聖女様は出来うる限りのことをされていますよ。ただ、不幸な事態が連続しただけで……!」
……と、ノクスが落ち込むリアナを慰めようとした矢先、スクリーンからライガの声が聞こえてきた。
≪……おい! 屋敷が見えたぞ!≫
3人はすぐにライガの声に反応し、スクリーンに釘付けになる。
見ると、屋敷の前で空間の穴が広がっており、丁度そこから出てきたジルミスの姿があった。
ライガ達がいる距離からは、ジルミスの声は聞こえなかったものの、一緒に出てきた青年に空中を指さして何かを喋っているようだった。恐らく、召喚の間で彼の守護者として呼ばれた異世界人だろう。
≪お、おいっ! あの動き!!≫
ライガの声に、ノクスも息を呑む。あれは――初めてライガに【ステータスオープン】を教えたときの所作とよく似ていた。
「―――いけないっ!! もう召喚が終わって次の段階へ入っている!」
すぐにリアナに振り返り、報告する。
「大聖女様! ジルミス様は今、召喚の間から出ています!」
リアナはハッとし、術式を展開した。
「≪伝通の術≫! ……ジルミス係官! 応答してください!」
ジルミスの鼓膜にリアナの声が届いたのか、スクリーン越しの映像からも、反応しているのが見て取れる。
リアナはさらに音声がノクス達にも聞こえるよう、術式範囲を部屋全体に拡張した。
≪……おや? これはこれは大聖女様! いかがされました?≫
すぐにジルミスの声が聞こえてくる。が、スクリーン越しの老体は相変わらずニコニコしており、危険を認識しているようには見えなかった。
「ジルミス係官、落ち着いて聞いてください。良いですか? 実は……」
≪ああ、もしかして大聖女様も私の召喚の成否が気になっていたのですか? ご安心ください。守護者は無事召喚できましたよ! ほっほっほ!≫
ジルミスは召喚に成功したことにすっかり有頂天になっているようだ。声の調子からも、自慢げな様子がうかがえる。
「違います! そうじゃなくて……っ! お願い、話を聞いて!」
≪そうそう、話です! お聞きください! なんと私が召喚した子はですね。とても理解力のある子なんですよ! パニックにもならず私の話を聞いてすぐ順応してくれましてね?≫
「……っ! 良いですか? ジルミス係官。いま空間が乱れていて……」
≪なぁなぁ! じいさん! 早速やっちゃって良いよなぁ? 【ステータスオープン】~!!!≫
「な……っ!!??」
リアナが説明しようとした矢先、召喚された青年はあっけらかんとした表情でステータスウィンドウ画面を表示させるのがスクリーン越しに見えた。
≪うひょぉおっ! すっげぇえ~! マジ漫画じゃんこれ! 一度やってみたかったんだよなぁ! アガるぅ~!!≫
≪おおっ! こんなに理解があるとは、もしかしなくとも素晴らしい人材ですな! さ、早速この“武器一覧”から好きなものを選んでみなさい。私が貯めに貯めた武器コレクションですぞ!!≫
「ダメぇええええっ!!! 押しちゃだめぇーーーー!!!!」
応接室にリアナの悲痛な叫びが響く。
≪……くっそぉおおお!!!!≫
ライガはすでに二人に向かって駆け出していたが、その足よりも速く召喚された青年はケラケラ笑いながら“武器一覧”のボタンを押してしまった。
―――ズシン!!! ドゴゴ……。
その瞬間、映像が揺れた。
ライガも、レオンも、スクリーン越しに見ていた3人も次に目に入った光景に絶句する。
空中に大穴が開き、そこから巨大な手が伸びたと思った刹那、ジルミスはその手に押しつぶされ、跡形も無くなったからだ。
≪え? 何々? これ何の突発イベントぉ?? やっべ! アガ……る……るるるルル……アガガガガ…………≫
そして、ジルミスが潰されたと同時に指を指しながらケラケラ笑っていた青年もすぐに白煙に包まれ、後には媒体となった小さな人形だけが残された。
≪う……そ……だろ……?≫
ライガは驚愕していた、ジルミスが押しつぶされたことも召喚された青年が消えたことも、もはや眼中にない様子だ。
何故ならその眼前には山と見紛う程の黒い巨人がそびえ立っていたからだ。
≪グォオオオオオ~~~!!!!≫
巨人は鈍い咆哮を上げながら、辺りを圧倒する。
「んな……っ! なな……な……!!!!」
ノクスは震える声を漏らした。
スクリーン越しでも胸の奥を震わせるような重低音――あの巨人の咆哮は、ただの音ではない。
鼓膜だけでなく、心臓そのものを握り潰すような圧を感じる。
「これは、完全に舐められたわねぇ?」
グリオールは紅茶をすすりながらつぶやく。
視線の先では、黒く巨大な異形が、地を揺らして悠然と現れている。
「前の襲撃は、いわば予行演習。こっちが本番だったって訳ね」
その言葉に、リアナは思わず爪を噛む。
「最初に異形の群れで空間を不安定にしておいたのは、後に大型の異形で空間をこじ開ける為の布石だった……という訳ですか」
冷静に言葉を並べながらも、その表情は焦りを隠しきれてない。
「ふふふ……二人とも!!!」
ノクスは思わず声を張り上げた。
「なに落ち着いてるんですか!! あの、アレ! アレを何とかしないと!」
目をむいて指をスクリーンに向けるノクスに、グリオールはのんきな調子で答える。
「そんなこと言われてもねぇ? 出てきちゃったものは仕方ないじゃない」
「で~す~か~らぁあああっ!!!」
ノクスは絶叫に近い声で怒鳴った。
「どうすりゃ良いのかって話じゃないですかっ!! ジルミス様に話をつけて終わりって段取りじゃなかったんですか!?」
「段取りもなにも……あのジイさん、あんなデッカい置き土産残して、さっさと退場しちゃったしねぇ?」
ノクスの焦りとは裏腹に、グリオールは相変わらず落ち着いた様子で、淡々と分析を続けていた。
「うぐ……ぐぐぐ……っ」
ノクスは唸りながら髪を掻きむしった。
そんなやり取りを横目に、リアナが鋭く声を発する。
「とにかく、まずは南聖堂を中心に避難勧告を出さねば。お二人もそれぞれ守護者を下がらせてください!」
「そ、そうだ! ライガ! ライガに避難指示を……って」
と、ノクスがスクリーンに映ったライガを見た。
≪…………≫
(ライガ? あの子、どうしてあんなところで立ち尽くして……?)
驚いているはずなのに、ライガはどこか焦点の合わない目をしていた。
まるで、何か別のことに意識を奪われているかのように見える。
≪う………くぅ……!≫
途端、ライガが頭を抱えだした。
≪俺は……なに……を……? あぅ……!?≫
いきなりその場に膝まづいてしまう。
≪……ライガ! 危ない!≫
だがレオンの叫び声にハッと気づくと、頭上には巨人の足が迫っていた。
―――ドォォオオオオン!!!!!!
アルフレイルの地面がひび割れ、その地響きがはるか彼方までこだまする。
≪う……うううう……ぅ……っ、クッソ痛ぇ……っ≫
ライガは、間一髪無事だった。いや、よく見るとレオンがかばっていたのだ。
≪う……ぐぅ……っ≫
≪…………!? レオン兄ちゃん!???≫
自分の足元で小さくうめき声を上げながら痛みに耐えるレオン。ライガは一気に怒りが込み上げた様子で巨人を睨みつけている。
≪……の、やろぉおおおおっ!! よくも兄ちゃんをやりやがったなぁあああっ!!≫
ライガは巨人に向かって猛然と走り出した。
≪うぁあああっ!! このやろぉおお!!≫
「まずい! あの子、完全に頭に血が昇っている!!」
ノクスはその光景に驚愕した。
いくら守護者の攻撃が異形に有効とはいえ、相手は数十メートルもある巨体だ。
それはいわば、手のひらサイズの小さな虫が人間の大男相手に立ち向かうような光景に等しかった。
「ライガ! 待ちなさい!! ライガーー!!!」
今度はノクスの叫びが、応接室に響き渡った。
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