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第3章
第64話「繋がる二人」
―――コンコン。
寝室のドアをノックする音が聞こえた。
「……んぁ? ノクスか??」
ベッドの上で横になっていたライガが、目を擦りながらドアの方を見る。
「ライガ、起こしてしまいましたか?」
ノクスがそっと顔を覗かせる。
「いや、大丈夫だ。ちょっと寝たけど起きてるぞ」
ドアがゆっくりと開き、ノクスは静かに部屋へ入り、ベッドの傍に腰を下ろした。
「今日はお疲れ様でした」
「……うん」
「ライガ、今回ジルミスの企みを阻止できたのは、君の常識に囚われない自由な発想のおかげです」
「……俺の?」
首をかしげるライガに、ノクスはふっと微笑んでその髪を優しく撫でた。
「暴走した巨人を召喚の間に放り込もうなんて発想、普通じゃ出てきませんよ。それに、大聖堂の浄化装置を魂力の補助に使う案もそうです。僕たちにはなかった視点でした」
ノクスは穏やかな口調で続ける。
「予言の記述に違和感を持ったのも君だけだった。誰も疑おうとしなかったのに、君が“何か変だ”と気づいてくれたから、真実にたどり着けた」
そして、もう一度その頭を優しく撫でながら、少しだけ言葉に力を込める。
「きっと、ジルミスにとって最大の誤算は、君という“イレギュラー”の存在だったのです」
「……へへっ♪」
ライガは鼻をこすり、どこか照れたような表情を見せた。
「……ここからは月明かりがとても綺麗ですね。今夜はもう遅いし、君も疲れたでしょう。家に帰るのは明日にしましょうか」
「……うん」
「おや、随分素直じゃないですか。まだ眠いですか?」
「……なぁ、ノクス」
「はい、何ですか?」
「俺さ、ずっと考えてたんだ。勇者にもノクスみたいな奴が傍に居てくれたら違う生き方が出来たのかなって」
「あはは……。僕じゃ話し相手くらいにしかならないですけどねぇ」
「それが良いんだ。それで良かったんだ。アイツは独りの時間のほうが長かったから」
「そうですか。勇者ライガは貴方でもありますから、彼の気持ちが分かるんですね?」
「……うん。アイツさ、大切な人を作るのが怖くなったんだ。勇者なのに、愛した人さえも守れなかった自分を許せなくて、だから孤独になる道しか選べなくなった。それって、すげぇ辛いことなのにな」
「確かに、傍に誰も居ないのは辛いことです。なら僕は、君と出会えて幸運でしたね」
「~~~~っ! そ、そういうこと言うなっ! 恥ずいだろ……っ」
「ふふっ、じゃあ僕もそろそろ寝ましょうか……」
「……おや?」
ふと、ノクスはライガが自分の服の袖を掴んでいることに気付く。
「……ノクス」
「はい、何ですか?」
「……いっしょに、寝ようぜ」
「良いんですか? では、お言葉に甘えましょうか」
ノクスは早速、ライガのベッドに入る。
モゾモゾとノクスの体の上に移動してくるライガが、ぼそっと呟いた。
「……抱っこ、して」
耳まで赤く染まっているように見える。それがノクスにはとても可愛らしく映った。
「……ギューッてしちゃって、良いですか?」
「……うん」
ライガを抱きしめたノクスは、その匂いを吸い込み、はぁ……と安堵の息を漏らす。
「……やっぱり、君は良い匂いですね」
「……うっせ」
最初は少し落ち着かない様子を見せていたライガも、次第にその温もりに身を委ねていくようだった。
「……ノクス、あったけぇな」
「ライガもですよ。やっぱり、こうしていると安心します」
ライガは腕の中で、ぽつりと呟いた。
「……お前、俺にしたい事とかねぇか?」
「え?」
「いや、今日いろいろあったし、俺のことばっか気にしてたし……もっと、したいことしていいんだぜ?」
胸元に顔を埋めるその仕草に、ノクスは一瞬驚くも、すぐに優しい笑みを浮かべる。
「そうですね……では」
ノクスはそっとライガの頬に触れ、そのまま額をコツンと合わせた。
「……ん?」
「こうしていると、君の温かさがよく分かりますね」
「……へ、変なこと言うなよ」
ライガが身じろいだように見えたので、ノクスは小さくくすっと笑った。
そして――。
ノクスは、手でライガの頬を包み、迷いなく唇を重ねた。
一瞬、ライガの体が硬直したように感じられる。
強引さはなく、それでいて確かに熱を帯びた温もりが、唇越しに伝わってくる。
「ん、ぅ……っ」
唇を離すと、ライガは少し息が乱れているようだった。
「……ふふ♪」
「っ、……んだよ……! どうせ下手クソだって言いたいんだろ?」
「そうですねぇ? では、これからは上手くなるように毎日練習しましょう」
耳元で囁くと、ライガの顔が一層赤くなったように見える。
「~~~~っ!! ばっ、ばか!!!」
「ふふ、怒らないでください。……それとも、嫌でしたか?」
「い、嫌じゃ、ない……っ。から、上手く出来るように頑張る」
(……本当に、この子は愛おしい)
ノクスはライガの手をそっと包み込み、指先を優しくなぞった。
「……もう少し、良いですか?」
静かな夜の空気に、囁くような声が溶けていく。
ライガはわずかに肩を震わせるが、目を逸らさずにこちらを見ている。
「君と……もっと深く繋がりたいんです」
その言葉に、ライガの耳まで赤く染まったように見えた。
「……お、お前……ほんと、ズルい……っ」
声は震えているようだが、手はしっかりと握り返されていた。
ノクスは優しく微笑み、ライガの服の中に手を差し入れて、慎重に脱がし始める。
「ひぁ……っ、ん……く」
指先が敏感な部位に触れると、ライガの体がビクリと反応した。
「……おや、ずいぶんとまぁ、ご立派になってますねぇ?」
その問いかけに、ライガはわずかに視線を揺らしたが、抵抗する様子は見せなかった。
「う……っせ……!」
服は一枚ずつはだけ、月明かりの下に均整の取れた体があらわになる。
ノクスは壊れ物を扱うかのように胸に手を置き、激しく脈打つ鼓動を感じ取った。
「……では、良いですか?」
「……っ、うん……いいぜ」
月明かりが差し込む部屋、ベッドが軋む音だけが聞こえていた。
寝室のドアをノックする音が聞こえた。
「……んぁ? ノクスか??」
ベッドの上で横になっていたライガが、目を擦りながらドアの方を見る。
「ライガ、起こしてしまいましたか?」
ノクスがそっと顔を覗かせる。
「いや、大丈夫だ。ちょっと寝たけど起きてるぞ」
ドアがゆっくりと開き、ノクスは静かに部屋へ入り、ベッドの傍に腰を下ろした。
「今日はお疲れ様でした」
「……うん」
「ライガ、今回ジルミスの企みを阻止できたのは、君の常識に囚われない自由な発想のおかげです」
「……俺の?」
首をかしげるライガに、ノクスはふっと微笑んでその髪を優しく撫でた。
「暴走した巨人を召喚の間に放り込もうなんて発想、普通じゃ出てきませんよ。それに、大聖堂の浄化装置を魂力の補助に使う案もそうです。僕たちにはなかった視点でした」
ノクスは穏やかな口調で続ける。
「予言の記述に違和感を持ったのも君だけだった。誰も疑おうとしなかったのに、君が“何か変だ”と気づいてくれたから、真実にたどり着けた」
そして、もう一度その頭を優しく撫でながら、少しだけ言葉に力を込める。
「きっと、ジルミスにとって最大の誤算は、君という“イレギュラー”の存在だったのです」
「……へへっ♪」
ライガは鼻をこすり、どこか照れたような表情を見せた。
「……ここからは月明かりがとても綺麗ですね。今夜はもう遅いし、君も疲れたでしょう。家に帰るのは明日にしましょうか」
「……うん」
「おや、随分素直じゃないですか。まだ眠いですか?」
「……なぁ、ノクス」
「はい、何ですか?」
「俺さ、ずっと考えてたんだ。勇者にもノクスみたいな奴が傍に居てくれたら違う生き方が出来たのかなって」
「あはは……。僕じゃ話し相手くらいにしかならないですけどねぇ」
「それが良いんだ。それで良かったんだ。アイツは独りの時間のほうが長かったから」
「そうですか。勇者ライガは貴方でもありますから、彼の気持ちが分かるんですね?」
「……うん。アイツさ、大切な人を作るのが怖くなったんだ。勇者なのに、愛した人さえも守れなかった自分を許せなくて、だから孤独になる道しか選べなくなった。それって、すげぇ辛いことなのにな」
「確かに、傍に誰も居ないのは辛いことです。なら僕は、君と出会えて幸運でしたね」
「~~~~っ! そ、そういうこと言うなっ! 恥ずいだろ……っ」
「ふふっ、じゃあ僕もそろそろ寝ましょうか……」
「……おや?」
ふと、ノクスはライガが自分の服の袖を掴んでいることに気付く。
「……ノクス」
「はい、何ですか?」
「……いっしょに、寝ようぜ」
「良いんですか? では、お言葉に甘えましょうか」
ノクスは早速、ライガのベッドに入る。
モゾモゾとノクスの体の上に移動してくるライガが、ぼそっと呟いた。
「……抱っこ、して」
耳まで赤く染まっているように見える。それがノクスにはとても可愛らしく映った。
「……ギューッてしちゃって、良いですか?」
「……うん」
ライガを抱きしめたノクスは、その匂いを吸い込み、はぁ……と安堵の息を漏らす。
「……やっぱり、君は良い匂いですね」
「……うっせ」
最初は少し落ち着かない様子を見せていたライガも、次第にその温もりに身を委ねていくようだった。
「……ノクス、あったけぇな」
「ライガもですよ。やっぱり、こうしていると安心します」
ライガは腕の中で、ぽつりと呟いた。
「……お前、俺にしたい事とかねぇか?」
「え?」
「いや、今日いろいろあったし、俺のことばっか気にしてたし……もっと、したいことしていいんだぜ?」
胸元に顔を埋めるその仕草に、ノクスは一瞬驚くも、すぐに優しい笑みを浮かべる。
「そうですね……では」
ノクスはそっとライガの頬に触れ、そのまま額をコツンと合わせた。
「……ん?」
「こうしていると、君の温かさがよく分かりますね」
「……へ、変なこと言うなよ」
ライガが身じろいだように見えたので、ノクスは小さくくすっと笑った。
そして――。
ノクスは、手でライガの頬を包み、迷いなく唇を重ねた。
一瞬、ライガの体が硬直したように感じられる。
強引さはなく、それでいて確かに熱を帯びた温もりが、唇越しに伝わってくる。
「ん、ぅ……っ」
唇を離すと、ライガは少し息が乱れているようだった。
「……ふふ♪」
「っ、……んだよ……! どうせ下手クソだって言いたいんだろ?」
「そうですねぇ? では、これからは上手くなるように毎日練習しましょう」
耳元で囁くと、ライガの顔が一層赤くなったように見える。
「~~~~っ!! ばっ、ばか!!!」
「ふふ、怒らないでください。……それとも、嫌でしたか?」
「い、嫌じゃ、ない……っ。から、上手く出来るように頑張る」
(……本当に、この子は愛おしい)
ノクスはライガの手をそっと包み込み、指先を優しくなぞった。
「……もう少し、良いですか?」
静かな夜の空気に、囁くような声が溶けていく。
ライガはわずかに肩を震わせるが、目を逸らさずにこちらを見ている。
「君と……もっと深く繋がりたいんです」
その言葉に、ライガの耳まで赤く染まったように見えた。
「……お、お前……ほんと、ズルい……っ」
声は震えているようだが、手はしっかりと握り返されていた。
ノクスは優しく微笑み、ライガの服の中に手を差し入れて、慎重に脱がし始める。
「ひぁ……っ、ん……く」
指先が敏感な部位に触れると、ライガの体がビクリと反応した。
「……おや、ずいぶんとまぁ、ご立派になってますねぇ?」
その問いかけに、ライガはわずかに視線を揺らしたが、抵抗する様子は見せなかった。
「う……っせ……!」
服は一枚ずつはだけ、月明かりの下に均整の取れた体があらわになる。
ノクスは壊れ物を扱うかのように胸に手を置き、激しく脈打つ鼓動を感じ取った。
「……では、良いですか?」
「……っ、うん……いいぜ」
月明かりが差し込む部屋、ベッドが軋む音だけが聞こえていた。
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