手紙の主はとある国の諜報部員だという人物だった。

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命のかけはし

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火星は大爆発した。地球も消滅した。誰も、マーサの自殺を止められなかった。
マーサは火星を愛でていた。
火星を愛していた。
マーサは火星から送られてきたデータを解析し、火星人が20年間を生き延びることが出来るように努力を続けてきた。
マーサは火星を救いたかった。
マーサは火星のために尽くしてきた。
マーサは20年を生き延びることは適わなかった。
マーサは火星を救えなかった。
マーサは死んだ。
火星は救われなかった。
火星は地獄と化した。
火星は地獄の星となった。
火星は宇宙の墓場になった。
火星は永遠の闇に包まれた。やがて太陽系だった天体はガスに還った。新しい星の原材料になるために。
そこにマーサと夫の概念的子孫となる生命体が育まれることは織り込み済みだった。
マーサの重力レーザーは太陽の末路とその遥か遥か先にまで続く世界線を計算してあった。
命と愛は実は同じものである。

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