32 / 143
32話〜いざ、火の国へ〜
しおりを挟むカザミ村を発った俺達は一度ウインドウッド村に戻り、それから馬車で南に向かった。
エンシさんの馬であるウェイブに荷台を引っ張ってもらっている。
おかげで馬車代が浮いて大助かりだ。
「みんな見送りに来てくれたね~」
「家の事は彼等に任せたけど……掃除の類をやってくれるなんて。本当にありがたいね」
「そうだな。彼等のおかげで遠出が出来る」
屋根付きの荷台に乗り話す女子三人。
その荷台の近くをウルとルフが歩き、屋根の上にはフーが大人しく座っている。
三頭とも周囲を警戒してくれているらしく時々周囲を見回している。
「良かったのか? お袋さんと話さなくて」
「良いんですよ。向こうが出てこないなら……」
「……そうかい」
御者席に座りながら隣のロウエンと話す。
「まぁあの村を治めているのがアイツなら安心して良いだろ」
「買ってるんですね。彼の事」
「一応弟子だからな。どんな奴かぐらい知っている」
「そうなんだ……」
ガタゴトと揺られながら道を進む。
「あの二人ってどんな人なの?」
「ん? ……んー、アルが兄でラウが弟だな。アルには奥さんがいてじきに子どもが産まれる」
「そうなのか? ……凄いな」
「んでラウは確か彼女がいるんだけど忙しくてなかなか会えないって言ってたな……」
「そりゃ騎士だし、今じゃカザミ村の統治をして」
「いや、彼女の方が忙しいんだ」
「……え?」
「彼女、聖騎士の位を与えられていてな。忙しいんだと」
「そうなのか……」
「アルはアルでローザの護衛。ラウもラウでなぁ……兄弟揃って希少なスキルを持っているし」
「希少なスキル?」
「あぁ。アルは未来視、ラウは聖域化ってスキルを持っているんだよ」
「未来視は想像できるけど、聖域化ってなんなんだ?」
「んー、まぁ一言で言うと……その範囲に入った味方は絶えず回復され、敵は絶えずダメージを受けるって感じかな」
「それ、強くないか? いや相当強力だろ」
「まぁな。その代わりラウへの負担は大きいし、他のスキルをほとんど習得できない」
「えっ……」
「アルとラウはそのスキルに特化してしまってな。他のスキルとの相性が悪いんだ」
「相性が悪い?」
「あぁ。だから奴が覚えられるスキルの大半が初級スキル。その効果を倍加スキルで増幅させているんだ」
「へぇ……彼等なりに悩みがあるんだな」
「悩みが無い人間なんかいないさ」
ゴトゴトガタゴトと馬車に揺られる。
「な、なぁそういえばさ」
「ん?」
「スキルと魔法って何が違うんだ?」
「……そこから?」
「おう」
「……マジか。んーそうだな。一言で言うなら、相性が悪いと習得できないのがスキル。相性が悪くても素質があれば習得できるのが魔法……ってところか」
「なるほど」
「だから同じ回復系でも、相性が悪ければ回復スキルは習得出来ないが回復魔法なら習得ができる。ただその場合、回復魔法を使う際に疲れるけどな」
「意味ねぇじゃん」
「言ったろ。素質があればって。魔力って言えば良いかな……まぁ相性が良ければ消費する魔力量は減り、相性が悪ければ消費する魔力量が増えると思え」
「なるほどな……」
「急に何でだ?」
「いや……ちょっとな」
なら俺も魔法を習得すれば回復とかで皆のサポートができる。
そう考えたのだ。
「まぁ、落ち着いて行こうや」
「おう」
「ねぇねぇまだ着きそうにない?」
「ん? ……あぁ。もう少しだな」
「少し休まない? お尻痛くなってきちゃって……」
「そうか……なら少し休むか」
「やったー!!」
ミナモからのお願いにより馬車を一旦止め、小休憩に入る。
「にしても暑いね~」
「そうですね……もうカグニスに入ってますもんね」
「カグニス?」
「ユミナさんは初めて聞きますか?」
「うん」
「カグニスと言うのは王国の南東に位置する小さな町だ」
「へぇ……」
「火山があるおかげで火の国とも呼ばれていてな。そこにしか生息していない生物や植物もいるぞ」
「エンシさん物知りですね」
「……前の見合い相手がカグニスの出身でな。行った事があるだけだ」
「お見合いですか……」
「でもエンシって今独り身っ!?」
「おや、どうしたミナモ。急に倒れて」
言ってはいけない事を言ったのだろう。
エンシさんの神速の一撃を受け、まるで眠るようにその場に崩れ落ちるミナモ。
それを見てしまいブルブル震えるユミナとウル達。
俺は目をそっと逸らし、ロウエンは見事な速さだと呟いている。
しばらくして意識を取り戻したミナモは何が起きたのだと言わんばかりに周囲を見渡していた。
そんな事がありはしたものの、その後俺達は無事カグニスへと辿り着く事ができた。
一年中温暖な気候であり、雨季と乾季が交互に来る。
今は乾季と雨季の境目で、これから雨季になるようだ。
「さて、と……」
「ふぃ~お尻がいた~い」
「やっと着いたか……」
馬車から降り、それぞれ体を伸ばしたり体操をしている女性陣。
ウル達も伸びをしている。
「長旅ごくろうさん。早速で悪いがこっちだ」
「ウェイブ。こっちだ」
「ブルルッ」
馬車に荷物を積んだまま歩き出す。
「知っているのか?」
「知っているも何も、昔住んでいたからな」
「そうなのか」
「って言ってもそんなに長い間じゃないけどな」
「そうなのか……どれぐらい?」
「五年ぐらい」
「長いと思うけどな……」
「そうか……」
「それでどこに向かっているんだ?」
「安心しろ。怪しい所ではない」
「答えになってなーい」
「俺の知り合いの所だ」
「それも答えになっていない気がするんだけど」
「気にするな」
「放棄しないでいただきたいのだが」
「ブルルッ!!」
「って話している内に着いたぞ」
「ここか?」
「おう」
ロウエンが立ち止まったのは一軒の大きな屋敷の様な建物だ。
周囲を高い壁に囲われた屋敷は赤と白で彩られており、屋根の両橋には海老反りをした金の魚が乗っている。
「な、なぁここは」
「あぁ、いたか。おいそこの坊主」
俺の言葉を遮る様にロウエンは門の近くで道端の掃除をしている子どもに声をかける。
子どもは一瞬キョトンとするもすぐにこちらへ歩いてくる。
「何かご用ですか?」
「弟子が帰ったと言えば通じる」
「は、はぁ……」
そう言うと子どもはトテテテと中へと入っていく。
待つ事数秒。
先程の子どもと共に一人の老人が出てきた。
彼は橙色の髪、顎にはヒョロヒョロっとした長く白い髭を生やしており、穏やかな表情をしている。
が、俺達が目を奪われたのはそこでは無い。
頭に耳が生えているのだ。
人の耳ではなく、獣の耳が生えているのだ。
更に腰にはフサフサの尻尾が五つ生えている。
「弟子と聞いて誰かと思えば…………ヌシか」
「お久しぶりです。老師ゲンエン」
落ち着いた声で話す老人は驚く俺達をよそに、あのロウエンが背筋を正して礼をした。
「連れもいるのか。まぁ良い良い。入れ」
そう言って俺達を屋敷の敷地内に招き入れるゲンエンさん。
「ほら、行くぞ」
彼に着いて行くように歩き出すロウエン。
それに続く俺達。
「知り合いなのか?」
「ん? ……あぁ。知り合いも何も彼は」
ロウエンがそこまで言った時だった。
「知り合いも何も彼奴は儂の弟子よ」
その言葉を聞きた俺達の驚愕の叫びが、一拍置いてから敷地内に響いた。
「して、急に何の用だ?」
広めの部屋に通された俺達は正座という座り方に苦戦していた。
「……楽にすれば良い良い」
「す、すみません」
「私、もう足が痺れて動かせない……かも」
「あ、足の感覚が……」
「新しい鍛錬に……よ、良さそうだ……な」
「慣れない者には辛いですからね……」
「話をすり替えるなロウ。何用だ」
「あはは……ダメっすよね~」
足を崩す俺達を見ながら苦笑いするロウエン。
ゲンエンさんはお茶を啜りながらロウエンを逃がさない。
「この前と似た感じですよ」
「……お前を鍛えろと?」
「まぁそんな感じですけど、今回は俺じゃない」
「……そういう事か」
「話が早くて助かるよ。老師」
そう言うとロウエンは俺達を一度見て言う。
「こいつらを鍛えて欲しい」
「……お前が鍛えるのではないのか?」
「俺も参加するさ。でも、アンタにも参加してほしい」
「……その理由は?」
「俺を救った」
「……」
「……」
目を細めてロウエンを見るゲンエンさん。
そんな彼から目を逸らさないロウエン。
「……まぁ、良いだろう。が、そこのエルフの子」
「は、はい」
「あんさんは儂の手に余る。すまんの」
「あ、い……いえ……」
「では、他三人。儂に着いて来なさい」
音を立てずに立ち上がると歩き出すゲンエンさん。
俺、ユミナ、エンシさんも立ち上がり、彼を追いかける。
彼が俺達を連れて行ったのは広い庭だった。
「あの……」
「まずは弓の子」
「は、はい!!」
「名前は?」
「ユミナです」
「ではユミナはあの木に吊るされた的を落としてみよ」
「えっ……あの的ですか?」
ゲンエンさんが指差した的は木の枝に頑丈なロープで吊るされた物。
風に吹かれてユラユラと揺れている。
「では次じゃがそこの」
「エンシです」
「エンシ。お主は……そうじゃな、ひとまず得物の腕を見せてくれぬか?」
「分かりました。では……」
そう言うとエンシさんはゲンエンさんの前で槍の腕を披露する。
「うむ。ありがとう。では……」
そう言うとゲンエンさんは手の中に風を起こし、そこに葉を乗せる。
「これを穿て」
そう言って風を放つ。
この葉は風に乗って上下左右にフワリフワリユラユラと漂う。
「では最後にお主……」
「ハヤテです」
「ハヤテ。お主も槍か……うぅむ」
少しだけ考えるゲンエンさん。
「立て」
「はい?」
「立てと言っている」
「は、はい!!」
言われた通り立ち上がった俺をゲンエンさんはジッと、観察するように見る。
「お主、足は速いか?」
「え、えぇ。まぁ……」
「ふむ……ならば、槍を置け」
「は、は……い!?」
俺が槍を地面に置くと同時に俺は空を見上げていた。
遅れて背中を痛みが走り抜ける。
「いっ!? ……」
「見た所、槍しかできんそうだったからな。試させてもらった……おい、フォンエン。フォンエンはおるか」
「お呼びでしょうか?」
ゲンエンさんに呼ばれて庭に出て来る少女。
痛みに堪えながら起き上がりつつ、声の主を見る。
声の主はユミナと同い年ぐらいの女性だ。
ゲンエンさんと同じように短い黒髪に獣耳。
丸い毛玉のような尻尾が生えている。
「こやつに稽古をつけてやれ」
「……分かりました。貴方、名前は?」
「は、ハヤテ」
「そう。ならハヤテ。私の背中を地面に着けなさい」
「え、それだけで良いんですか?」
「あぁ。構わん」
「マジか……じゃあとりあえず、よろしく」
「あぁ……」
俺が差し出した右手をフォンエンはゆるく握り
「よろしく頼む」
ヒョイっと投げ飛ばした。
「……へ?」
天地が逆転し、次の瞬間には背中から地面に落ちる。
「何が起こったか分からない。という顔をしているな」
「……な、何が」
「女だからと甘く見ていると、骨が折れるぞ?」
即座に起き上がり、彼女と向き合う。
「言っておくが、私は強いぞ」
「口では何とでも言える!!」
さっきのは油断した俺に原因がある。
向こうも握手するだろうと油断していたからだ。
だから、もう油断しなければ……
結論から言うとダメだった。
「はぁ……はぁ……はぁ、はぁ……っ、はぁはぁ……」
俺は大の字で寝転がりながら星が輝く空を見上げていた。
「足は速いが無駄が多いな。今までその足で近付いて槍を打ち込んでいたのだろう。おかげで、他の事がてんでダメだな」
「うぐっ……」
「その証拠に、お前は私の服すら掴めていない。私の服の乱れは、私の動作によるものだけ。しかも私は途中から……んっ。利き腕まで脱臼させて相手してあげたのに……どんだけ弱いのよ。アンタ」
「……」
返す言葉が見つからねぇ。
「いつまで寝ている。さっさと起きろ」
「すんません……」
「全く……風呂が沸いているはずだ。入って来い。どうせしばらくここに泊まるのだろう?」
「え……そうなんですか?」
「違うのか? 先程ロウとゲンエン様が話しておられだぞ」
「マジか……」
「そう言う事だから。明日もみっちり投げてやるから覚悟しろ」
「うげ……マジっすか」
「大マジだ」
ニッコリと満面の笑みで答えるフォンエンさん。
その顔を見て、何故か疲れた気がした俺だった。
「ふぃ~。さっぱりした~」
あの後風呂を頂いた俺だが、何か効能でもあるのだろうか。体が軽く感じる。
更にそれぞれに部屋を貸してくれて、飯まで食べさせてくれる。
「本当に至れり尽くせりで……」
なんだが申し訳ない。
「いや、そう思うなら強くならないとな……」
そう思いながら頬を叩いて気合を入れる。
フォンエンさんだって協力してくれているのだ。
真面目にやらねば彼女に対して失礼だ。
「ふぅ……明日こそは触れるぐらいはしたいな。いや、明日こそは勝つ!!」
そう誓い、俺に割り当てられた部屋の戸を開ける。
「あぁ、帰ったか……って
「ただいまロウエ……ン」
戸を開けて俺と相手は固まった。
相手は俺が来るとは思わなかったのだろう。
俺もロウエンがいると思って戸を開けたら違う相手だったので驚いた。
というのも部屋にいたのが、風呂から上がったばかりだったのだろう。
濡れた髪に血行の良い肌。
そして軽装のエンシさんだったのだ。
「あ、あれ……俺、部屋間違えたか?」
「い、いや私が間違えたか?」
慌てて俺は部屋のある位置を確認する。
いや、フォンエンさんから伝えられた部屋で間違いない。
エンシさんも廊下に出て確認するが、どうやら間違えていないようだ。
つまり……
「エンシさんと相部屋……」
「ハヤテくんが……同じ部屋に」
窓の外でウェイブが鳴いた気がした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
荷物持ちを追放したら、酷い目にあった件について。
しばたろう
ファンタジー
無能だと思い込み、荷物持ちのレンジャーを追放した戦士アレクス。
しかし――
彼が切り捨てた仲間こそが、
実はパーティを陰で支えていたレアスキル持ちだった。
事実に気づいた時にはもう遅い。
道に迷い、魔獣に襲われ、些細な任務すらまともにこなせない。
“荷物持ちがいなくなった瞬間”から、
アレクスの日常は静かに崩壊していく。
短絡的な判断で、かけがえのない存在を手放した戦士。
そんな彼と再び肩を並べることになったのは――
美しいのに中二が暴走する魔法使い
ノー天気で鈍感な僧侶
そして天性の才を秘めた愛くるしい弟子レンジャー
かつての仲間たちと共に、アレクスはもう一度歩き出す。
自らの愚かさと向き合い、後悔し、懺悔し、それでも進むために。
これは、
“間違いを犯した男が、仲間と共に再び立ち上がる”
再生の物語である。
《小説家になろうにも投稿しています》
ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します
かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。
追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。
恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。
それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。
やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。
鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。
※小説家になろうにも投稿しています。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる