闇と滅び~シャドーグレー~

ネプチューン~ジュディの旅~

技術と魔術の国~癒しの里、『癒しの手の乙女』

リラの森を抜け切り立った岩が並ぶ渓谷でイナリは止まった
「イナリの汚れが抜けている。」
まだ全体的にはもとのままだが揺れている毛の中から白い光が出てきている
キョーン
イナリの声が響くとどこからか白い衣に剣を差した男達が現れた
「何者だ？カゲだったか。みんな武器は構えなくていいぞ。」
シルバーグレーの長い髪
右はシルバー、左は赤の目
「コワー。」
ジュディが思わずつぶやくほどの殺気
今は引いていき穏やかだが
「オニキスさん、『ダークナイト』がいる。一戦あったのか？」
「俺らがきた時にはもうあの巣が根をはっていた油断した、まさかここが見つかるとはこれ以上やつらに汚染されないようにハルジオン達を連れてきた剣士は俺だけだ。後ろの男はこれは失礼いたしました龍殿。」
これだけ強い気をもつ男に頭を下げられるとジュディは困る
「俺は混血だ、頭を下げないでくれ。」
「混血でも関係ない。偉大なる三目一族の血を引くものは我々にとっては偉大なるお方ですよ。」
「俺もなんだけどリーダー殿。」
強い気を感じ川の方をみると赤い鬣に蔦模様の光をまとう龍がいた
「....掟破りする龍に威厳があるか。」
「ひどっ三目一族のぼっちゃんなのに。よっ兄弟、話はクヌギ婆から聞いてる。」
「困ってるじゃないか。」
「俺ら父親は違うけど母は一緒、あっ知らなかったか。ホセのとこで育ったもんな。」
赤い髪の青年になった龍に肩を抱かれ驚く
「ヒディー殿...名のらず失礼しました。オニキス.ダークナイト、闇から国を守る剣士です。」
「俺は三目一族のはみだしものヒディー。」
「ネオスの守人ホセ・アマリリスの息子ジュディです。家を出た身なのでもう守人の家のものではありませんが。」
剣を前に突き刺しお辞儀するのが風習なのだろう
ジュディも胸元に手をあて正式なお辞儀で返す


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