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「散りゆく櫻と咲きゆく藤花」
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夕陽に照らされたオレンジ色の見知らぬ天井が、ボワッと浮かび上がる。
「あれ…ここって…」
重い口を開き、か細い声を出した。
「あぁ…やっと目が覚めた…どうなるかと思ったわよ…」
目線を下に移すと、そこには不安げな顔をした紫乃と泣き顔になった菜白が居た。
「あはは、心配かけてごめんね~」
「笑ってる場合じゃないわよ…もう…」
すると、紫乃が力尽きたように膝から崩れ落ちた。
「わわ!お気をつけください!紫乃さん!」
菜白が紫乃に咄嗟に声をかける。
「安心したら急に…ね?」
「もう…紫乃さんも倒れたら私どうすればいいんですかぁ…」
菜白は今にも泣きそうな声で言った。
「今日は安静にって先生言ってたから、ちゃんと安静にしとくのよ、」
紫乃は念を押して私に言った。
「分かってるって」
「ほんとかしらね?」
「アハハ…」
私は苦笑いを浮かべた。
「もう…アンタ危なかっしいんだから…私、今日ここに泊まろっか?」
「いや、本当に大丈夫だよ。心配かけてごめんね。」
夕陽の逆光に照らされた紫乃の表情はさっきよりも見えなくなった。今どんな顔をしているのか、私からは見えない。
「菜白さん…ほんっとうに申し訳ない…私の監督不行届きで…こんなことまで…」
「いえ、私は大丈夫ですよ。」
菜白は、私のバックを持っていた。
「あ、菜白さん、それ…私のバック…すいません…ありがとうございます。」
「紗倉さんは謝らないでください…それに…私にはこれくらいしかできませんので…学生の頃もお2人に…助けてもらわなかったら…今頃私は…」
空気がパリっと張り詰めた。
「…」
「…ま、まぁ…こうして私もなんともないんだし…2人とも今日はありがとう。私は大丈夫だから、帰ってもいいよ。」
こんなこと言ってもいいのだろうか…今2人を帰らせてもいいのだろうか…私は考えた…が、菜白が口を開いた。
「では、私は先にお暇しますね…紗倉さん、お大事にしてくださいね」
「あ、…菜白さんも…」
紫乃と私は、遠ざかっていく物寂しそうな菜白の背中を目で追った。
その後暫しの沈黙が続いた。
「ねえアンタはさ…あの時、私らが菜白さんを見つけてなかったらどうなってたと思う?」
紫乃は、病室の窓を見つめたまま言った。外はいつの間にか藍色に染まっていた。
「急に何言い出すの紫乃…もし私らが見つけてなくても…救急隊員さんが見つけてたかもじゃん」
「…そうよね…深読みしすぎたわ、」
「そうだよ…深読みし過ぎだよ…」
そしてまた沈黙が続く。
「でも私…見たのよ。梶野が助けに行った生徒が菜白さんだったのを…」
初めて聞かされた真実が胸を思い切り叩いた。
「どうしてそれを今…」
「伝えられなかった…あの時は…切羽詰まってたし…それに…」
次の瞬間、私の中での負の感情が溢れ出した。
「紫乃も梶野が助けに行こうとした相手が菜白って気づいてたんなら、一緒に行けば良かったじゃん!」
「それは梶野が…」
「梶野、梶野うるっさいのよ!結局梶野のこと、紫乃が1番大好きじゃん!それに…そんなに大好きなら一緒に死ねば良かったじゃない!!!」
私の声は、狭い病室でガンガンと響いた。
「私…もう帰るわ…紗倉…安静にしときなさいよ…」
紫乃はそう言って病室をあとにした。
私は、親友に…恩人に…思ってもないことを言ってしまった。そして布団にくるまって…私は泣いた。
「あれ…ここって…」
重い口を開き、か細い声を出した。
「あぁ…やっと目が覚めた…どうなるかと思ったわよ…」
目線を下に移すと、そこには不安げな顔をした紫乃と泣き顔になった菜白が居た。
「あはは、心配かけてごめんね~」
「笑ってる場合じゃないわよ…もう…」
すると、紫乃が力尽きたように膝から崩れ落ちた。
「わわ!お気をつけください!紫乃さん!」
菜白が紫乃に咄嗟に声をかける。
「安心したら急に…ね?」
「もう…紫乃さんも倒れたら私どうすればいいんですかぁ…」
菜白は今にも泣きそうな声で言った。
「今日は安静にって先生言ってたから、ちゃんと安静にしとくのよ、」
紫乃は念を押して私に言った。
「分かってるって」
「ほんとかしらね?」
「アハハ…」
私は苦笑いを浮かべた。
「もう…アンタ危なかっしいんだから…私、今日ここに泊まろっか?」
「いや、本当に大丈夫だよ。心配かけてごめんね。」
夕陽の逆光に照らされた紫乃の表情はさっきよりも見えなくなった。今どんな顔をしているのか、私からは見えない。
「菜白さん…ほんっとうに申し訳ない…私の監督不行届きで…こんなことまで…」
「いえ、私は大丈夫ですよ。」
菜白は、私のバックを持っていた。
「あ、菜白さん、それ…私のバック…すいません…ありがとうございます。」
「紗倉さんは謝らないでください…それに…私にはこれくらいしかできませんので…学生の頃もお2人に…助けてもらわなかったら…今頃私は…」
空気がパリっと張り詰めた。
「…」
「…ま、まぁ…こうして私もなんともないんだし…2人とも今日はありがとう。私は大丈夫だから、帰ってもいいよ。」
こんなこと言ってもいいのだろうか…今2人を帰らせてもいいのだろうか…私は考えた…が、菜白が口を開いた。
「では、私は先にお暇しますね…紗倉さん、お大事にしてくださいね」
「あ、…菜白さんも…」
紫乃と私は、遠ざかっていく物寂しそうな菜白の背中を目で追った。
その後暫しの沈黙が続いた。
「ねえアンタはさ…あの時、私らが菜白さんを見つけてなかったらどうなってたと思う?」
紫乃は、病室の窓を見つめたまま言った。外はいつの間にか藍色に染まっていた。
「急に何言い出すの紫乃…もし私らが見つけてなくても…救急隊員さんが見つけてたかもじゃん」
「…そうよね…深読みしすぎたわ、」
「そうだよ…深読みし過ぎだよ…」
そしてまた沈黙が続く。
「でも私…見たのよ。梶野が助けに行った生徒が菜白さんだったのを…」
初めて聞かされた真実が胸を思い切り叩いた。
「どうしてそれを今…」
「伝えられなかった…あの時は…切羽詰まってたし…それに…」
次の瞬間、私の中での負の感情が溢れ出した。
「紫乃も梶野が助けに行こうとした相手が菜白って気づいてたんなら、一緒に行けば良かったじゃん!」
「それは梶野が…」
「梶野、梶野うるっさいのよ!結局梶野のこと、紫乃が1番大好きじゃん!それに…そんなに大好きなら一緒に死ねば良かったじゃない!!!」
私の声は、狭い病室でガンガンと響いた。
「私…もう帰るわ…紗倉…安静にしときなさいよ…」
紫乃はそう言って病室をあとにした。
私は、親友に…恩人に…思ってもないことを言ってしまった。そして布団にくるまって…私は泣いた。
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