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可愛らしい妹姫様

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ライラック国には、王に、王妃様と側妃がいらっしゃる。

王妃の子が2人、女児と男児がおられ、聡明で美しいお子だった。

側妃の子が生まれれば争いの種になると貴族達は騒がしかった。
既に後継ぎの男児がいる中、もう1人王子が生まれたら?

確実に争いの種にある。しかし、もう1人お子がいれば王家は安泰だ。

そんな勝手な言い分が公の場で議論された。

そんな話など関係ないように、王家に子が授かった。

生まれた子は女の子であった。

国を挙げての祝いとなったが、貴族達の不穏な動きが度々あった。


そんな中でも健やかに育ったアイリーン・ライラック
を王子も姉姫も愛おしんだ。

「この子は泣かないね?」
「さっきまでぐずっていたわよ。」

時間が開けば、妹を気にかけた。

馬鹿な貴族の言葉など戯言、不敬と黙らせる。
可愛がっているのは有名な話だ。

すくすく育っていくうちにも、兄妹、姉妹の仲は良好だ。


元々、王妃と側妃の仲も良い。
王の治世も国中に届いていた。隣国との仲も良好で、姉姫の婚約も決まっている。

側妃は、ほどんど公に出てこないが王と王妃で治める国は平和そのものであった。


妹姫の婚約話は、貴族達が暗躍していたが実っていない。
月日が流れ、妹姫の婚約話に貴族達が騒めきたつまで。
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