【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ

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3歳

20

こういうところはしっかりギルド長なんだよね。
普段は子供を可愛がりたいおじさんだけど。見た目はお兄さんかな?

「座ってくれ。」

初めて会った時は10歳になったか、ならないかだったけど。エルフから見たらまだヨチヨチの子供。
(子供に接する機会が少ないからって、落ち着いて欲しい。)

あの時、飴を貰って帰った微妙な気持ちを思い出した。

おっと、黄昏てないで協力者としてお願いしないと。魔導具の修理が必要になる素材、技術、機構。
今の精度では虫の魔物じゃ、体内にある魔石の大きさ捉えられない。


「数が多くて厄介なのが来るの、いっぱい。」

書庫で見つけた魔導具に、私の魔力を込めてある物を見せる。

「フム。水質を変えるものに、こっちは探知機?」
「直すのに何がいる?これを足しに。」

お金になるものも出した。以前取引したものを中心に金策だ。お小遣いには多すぎるが、私のやりたい事にはまだ足りない。

「かなりの金額になるな?」

ちらりとオジサマに確認を取る。子供が扱う額ではないのは確かで、これでもメンテナンスを含むと足りないくらい。足りないのはわかってるよ!


「魔導具って高価でしょ?稼ぐのに、別棟を冒険者の宿にするの!」

ギルド長が保護者の方にに視線が移る。ガイサスオジサマが頭を抱えている。
宿の登録は、早い方が良い。ギルドにも森に近い場所で休憩できるのは利点が多い。

街から草原を抜け、森に入るより近くで休める方が効率が良い。ヴェーネン家の方は冒険者と密にやり取りできる機会ができる。仲良くなっておけば魔物の対処にも連携できる。

「出張してもらえるといいなー」

ギルドの買取できれば、新鮮な薬草を手に入れられる。直送で薬師に卸せれば品質が上がる。

いいことづくめだね!受け入れが大変だけど。
個室とベッドがあれば良いから、とりあえずは始められる状態だ。


“虫の魔物は、トドメをさしても油断するな”

初心者には大変だが中堅には物足りない。売る素材が安いから。
その分、後々後々料理人を雇う。戦える人が好ましい。

「フーム。精霊に愛された子の言だ。そちらが良ければ進めるが?」

「精霊に?」
「ん、私?」

「精霊の痕跡が、すごいな。人だと視れないか?」

「変わった子だとは思っていたが。」

「精霊に好かれていると不思議な現象が起こる。探し物が見つかったり、知らないはずの事を話したり。よっぽど愛されているな。」

それは知らない情報だった。いや、以前はなかった事だ。
けどそれで私が変だって理由がわかって、危険はないともわかる。

(意外な好転)

今後は精霊の力だって事で、有耶無耶にできそうだ。
ギルド長に精霊についての本を借りられ、今後は手紙のやりとりをしながら動いてくれるらしい。

「中堅を教官として送れて、小遣い稼ぎもできる環境だ。手を上げる者もいるだろう。」

「こちらとしては在駐する戦力がいてくれれば助かる。雇用も増やせる環境になるだろう。」

(うん。これにて一件落着!)

実務は丸投げで、子供の提案が通っちゃったね。“精霊に愛されてる”かあ。分からないから残念。

他にも貰ったのは飴ではなく、今回はクッキーだった。
甘いというよりしょっぱいクッキーは、ギルド長のおやつだったんじゃないかな?

馬車内で食べると、手作りらしいサクッとした美味しさだった。


教会に寄ってから屋敷に帰る。

(まだ、死にませんように。)

精霊に愛されていようと、命を落とす可能性はまだある。今回は、親類が付け込んでくる金の問題を回避できたと思う。早いうちから冒険者の出入りを多くすれば、あの家族は乗り込んでこない。
田舎は嫌だと言いつつ居座ってたから、拒否だね。


どうも、消えそうにない“12歳までの記憶”とともに、成長している身体はまだ
抱っこやおんぶをされたいなあと思いながら、教会を出る家族を見ていた。
感想 6

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