【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ

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<竜の翼 編>

部屋にて

膝の上に乗せられた。

ここ?と戸惑うセリを、隙間なく離さない。

「おまっ説明しろよー、保護者も側にいる子供だろ?」

ガイサスが席につき、バリスが後ろで警戒している。まだ相手の腕の中なので、危険を考えているのだろう。
当のセリは、緊迫感はなかった。居心地良いとさえ思ってしまう。

いいや、見られている視線は気になるのだけど肌感覚で嫌悪感を抱けなかった。
直感よりも感覚的に、安全な場所だと受け入れたのかもしれない。

「あ~この度はぁいきなり悪いな?」

場を和ませようと口を開いた冒険者の尻尾が揺れる。
つい目で追ったセリにとって、獣人の特徴は珍しいのだ。

狼を飼いたいと思ったこともある。犬の獣人は多いときくが、この人は狼かもしれないと予想した。
理由は、なんとなく。愛想は良いのに、なんとなく鋭さを感じる。
(ちょっと撫でたい。)

困っている様子だけど。こちらもだ。
「番というのは、“運命の番”というやつか?」

「マジか。セリがか?」

説明されている方とは別に2人の世界を作っていた。


「名前を教えてくれるか?」
「セリ」

「俺はロードだ。」

キラキラの瞳で問われたら、答える。きっと舞台のスターはこんな瞳で見られるのだろう。一回舞台は観に行きたい。

「それそれ。獣人でもトラブルになりやすいからなあ。まさかだけど。
うちの交渉担当呼んでも良い?」

「ああ、この部屋で話が終わるとは思えん。ヴェーネン家の屋敷に来てもらおう。」

「オッケーって貴族か。まあ格好もそうだもんな。んー貴族担当も呼んでいいか?」


(あ、交渉になるんだ。)
話し合いは拒否されなかった。強行されてもこっちは対応できない気がする。騎士のオジサマと護衛経験が少ないバリスじゃ不利。

私が相手の腕の中にいるのも、状況的に分が悪い。
緊急性がなくても、危険はあるだろうか?大人しくしておいた方が、良い雰囲気。

実力的にバリス、勝てるかな?と疑問も浮かぶ。


今は敵対行動をしていない冒険者でも高ランクの2人だ。動きも佇まいも落ち着いている。
いやロードと名乗った方は、私を撫でて愛でていると言った感じで妙な動きではあるのか?

(嫌じゃないんだけど、戸惑う)

怒らないか試しに、翠色の髪を弄ぶ。

「気に入られて良かったな。」

獣人の方の冒険者から声をかけられ、耳がぴこぴこ動くのも気になると手を止める。
呆れている様子なのでやめた。まだロードとの密着感は高いままなのも気になる。


初対面の距離ではないし、好感を持たれるのか不思議だった。
感想 6

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