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魔女
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邪魔された。
「何よ、良いところだったのに。」
黒いローブの女?
同じ年頃のようだけど、陰気な声。私達の間を割って入ってくるなんて。
「誰よ?邪魔なの。あっちに行きなさいっ」
彼と私の邪魔をしないで。彼はもう私のモノなんだから。
邪魔なあの女の悲痛な顔が見れて、最高の気分よ。
「薬で得た恋ならば、効果が切れるものでしょう?」
「え?」
魔法は突然、切れる。薬も突然、効果が切れたなら…
「退けっ!!」
女は、押し退けられた。
彼女が、手に入れたと自身のモノだと言っていた男は。
泣いている女の元へ帰って行った。
残るのは、突き放され茫然とする女とローブの女。
「なんで、なんでよ!」
慟哭、焦燥。
それは、行き場を求めて、近くに居たローブの女に向けられた。
そんな激情に感化されることなく、彼女は言い放つ。
「薬であるならば、効果が決まっているのが当然。そして、それがなくなった時。」
説教かと女は瞬時に苛ついた。惚れ薬を嗅がせた彼が、私に夢中になった。
それこそが、真実の姿なのに。あんな女なんて彼は歯牙にも掛けない筈なのに!
カッとなったものの、ローブの女の続く言葉。
嫌な予感を感じた。
それを止める事はできない
「相手の嫌悪は、どれほどのものなのでしょう?」
彼を見る。
愛しいと私を愛してくれた彼、に?
「腹立たしい。薬などで僕の心を惑わせるなんて」
憎悪
そこには、敵として映される自身の姿があった。
「違う。私は愛されてるの、だってそうでしょう?」
手を伸ばしても、彼はあの女を抱きしめていた。
「嘘よーーー!!」
「いいえ、真実。薬を使いそれが切れてしまった末路だよ。」
永遠に効果のある薬、なんてもの作れる魔女がどれくらいいるんだか。
ローブの女は興味をなくして、立ち去っていった。
「以上が、新人魔女の薬の結果です。」
「そうかご苦労様。」
彼女らにとっては度々ある、惚れ薬の事件が一つ終わっただけの事だった。
「何よ、良いところだったのに。」
黒いローブの女?
同じ年頃のようだけど、陰気な声。私達の間を割って入ってくるなんて。
「誰よ?邪魔なの。あっちに行きなさいっ」
彼と私の邪魔をしないで。彼はもう私のモノなんだから。
邪魔なあの女の悲痛な顔が見れて、最高の気分よ。
「薬で得た恋ならば、効果が切れるものでしょう?」
「え?」
魔法は突然、切れる。薬も突然、効果が切れたなら…
「退けっ!!」
女は、押し退けられた。
彼女が、手に入れたと自身のモノだと言っていた男は。
泣いている女の元へ帰って行った。
残るのは、突き放され茫然とする女とローブの女。
「なんで、なんでよ!」
慟哭、焦燥。
それは、行き場を求めて、近くに居たローブの女に向けられた。
そんな激情に感化されることなく、彼女は言い放つ。
「薬であるならば、効果が決まっているのが当然。そして、それがなくなった時。」
説教かと女は瞬時に苛ついた。惚れ薬を嗅がせた彼が、私に夢中になった。
それこそが、真実の姿なのに。あんな女なんて彼は歯牙にも掛けない筈なのに!
カッとなったものの、ローブの女の続く言葉。
嫌な予感を感じた。
それを止める事はできない
「相手の嫌悪は、どれほどのものなのでしょう?」
彼を見る。
愛しいと私を愛してくれた彼、に?
「腹立たしい。薬などで僕の心を惑わせるなんて」
憎悪
そこには、敵として映される自身の姿があった。
「違う。私は愛されてるの、だってそうでしょう?」
手を伸ばしても、彼はあの女を抱きしめていた。
「嘘よーーー!!」
「いいえ、真実。薬を使いそれが切れてしまった末路だよ。」
永遠に効果のある薬、なんてもの作れる魔女がどれくらいいるんだか。
ローブの女は興味をなくして、立ち去っていった。
「以上が、新人魔女の薬の結果です。」
「そうかご苦労様。」
彼女らにとっては度々ある、惚れ薬の事件が一つ終わっただけの事だった。
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