【完結・R18】メイドは夜の仕事でお疲れです。本命は、執事長ですがなかなか関係に持ち込めません!

BBやっこ

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【アズマール国】最果ての辺境にて

報告

執務の行われている部屋の扉をノックする。今、ご主人様はいらっしゃらない筈。

領地へ見回りに行ってらっしゃる。
魔法、知識、剣術と多彩で天才的と評されている方は、急がしく領地のあちこちを動いていた。

その時は、従者と騎士の2人を連れている。

騎士団長は、新人の育成で外の訓練所にいた。外でも声が届いてきていた。
この執務室に確実にいる、1人。

「入りなさい」

「ただいま戻りました。」
「ご苦労様です。」

平坦な声は冷たく感じるが、これが通常の態度です。

ジュディアン様

まだ若いご主人様へ知識を注ぐ教師の役目を担い、執事長を務める方。
私に上司に当たる、その怜悧な瞳は仕事への目も厳しいですが経験豊富で頼れる上司。

老齢の執事と言われ、この領地に来た最初の組みの最高齢であることは事実です。
(今は、親方さんが一番年上になっていましたね。)

昼からの仕事に入る前に、報告を上げておきます。
「近々、狩人ギルドに来るギルド長は、エルフだそうです。」

反応は珍しいものでした。淀みなく動いていたペン先が止まります。
何か考えをまとめていらっしゃる様子なので、邪魔をしないように黙って居ます。

この時間は、ご褒美ですね。
執事長を。目の前でじっと見ていて咎められません。


この方が、私の想い人です。
年齢は離れていますが、それがなんだというのでしょう?

とても素敵な方ですが。私は借金のあるメイド。
借金奴隷として、まだ働く身です。

執事長に思いを伝えつつ、しっかり働いてアプローチしましょう!

メイドの仕事も疎かにしてはいないものの、働く内容が変わってきます。
辺境の地へ来て、メイドとしての仕事があるのかと不安も抱えていましたが。

すぐにご主人様の館が建てられ、以前のメイドの仕事を活かせました。

まだ人も物も足りなかった時が、もう懐かしいです。
人も増えましたよねえ。

私自身が狩人ギルドに登録して、弓矢の練習と教本で勉強している今もびっくりですが。

「わかりました。仕事に入りなさい」
「失礼致します。」

残念、もう真正面から見つめられる時間は終わり。

執務室を出るのは、夕方になった頃でしょう。
ご主人様を迎えに行かれるなら、その時お会いできるでしょうか?


お茶はまだいらないでしょうし、お食事もされない様子。
ああ、次はいつお目見えるのでしょう。


恋する気分も切り替え、メイドの仕事に入りましょう。

今は、仕事ができると認めていただく段階です。
必ず、ハートを射止めて見せましょう。


遠くにあっても、狙えば当たるものですよ。
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