1 / 8
序章
しおりを挟む
舞台へ上がる。
隣にいるのは、婚約者から夫となる人。
旧家の一人息子の彼は
うちは古いだけの家柄と言って、
歴史があっても懐事情は、平民と変わらない。
と前置きしながらプロポーズしてくれた。
真剣な目が好きだ。
今日の彼も素敵で、口元が自然と緩んだ。
ベールがあるのでバレなでしょう?
一方の私は、信心深い家の子ってだけの平民だ。
母と叔母が作ってくれた、ベール。
友人が協力してくれたドレスを身にまとい、教会にいる。
うちの信仰に合わせた様式だ。
そのではないけど、彼の
仕事関係の方まで広く招待しているから
肩に力が入って緊張する。
文官や派閥なんてものがある。
その方々に挨拶するのも、妻になる私の役目になるのだ。
緊張と重役に震えると、
ギュッと手を握られた。
第一印象は、頼りなさげに見える人。
今は知っている。優しいひと。
私は、
この人と幸せに暮らしていけるだろう。
女神さまの薔薇を模した、ステンドグラスが美しい教会。
その日射しの下に私達は立った。
女神さまの下で夫婦の誓いを立てば、祝福を受ける。
結婚式のハイライトだ。
両隣には御使さまの像が両脇に控え、温かく見守ってくださる。
ステンドグラスが光り輝く
祝福と共に、2人は夫婦になる。
『あなたはこの男を夫としますか?』
司祭が尋ねる答えに隣の男が「はい」と答える。
私は、
「ハ…?」
そう溢して、そのまま前に勢いよく倒れた。
カヒュっという変な空気の音が、喉から出る。
人々のざわめきは、カーテンのように私の耳には遮られたようだった。
隣にいるのは、婚約者から夫となる人。
旧家の一人息子の彼は
うちは古いだけの家柄と言って、
歴史があっても懐事情は、平民と変わらない。
と前置きしながらプロポーズしてくれた。
真剣な目が好きだ。
今日の彼も素敵で、口元が自然と緩んだ。
ベールがあるのでバレなでしょう?
一方の私は、信心深い家の子ってだけの平民だ。
母と叔母が作ってくれた、ベール。
友人が協力してくれたドレスを身にまとい、教会にいる。
うちの信仰に合わせた様式だ。
そのではないけど、彼の
仕事関係の方まで広く招待しているから
肩に力が入って緊張する。
文官や派閥なんてものがある。
その方々に挨拶するのも、妻になる私の役目になるのだ。
緊張と重役に震えると、
ギュッと手を握られた。
第一印象は、頼りなさげに見える人。
今は知っている。優しいひと。
私は、
この人と幸せに暮らしていけるだろう。
女神さまの薔薇を模した、ステンドグラスが美しい教会。
その日射しの下に私達は立った。
女神さまの下で夫婦の誓いを立てば、祝福を受ける。
結婚式のハイライトだ。
両隣には御使さまの像が両脇に控え、温かく見守ってくださる。
ステンドグラスが光り輝く
祝福と共に、2人は夫婦になる。
『あなたはこの男を夫としますか?』
司祭が尋ねる答えに隣の男が「はい」と答える。
私は、
「ハ…?」
そう溢して、そのまま前に勢いよく倒れた。
カヒュっという変な空気の音が、喉から出る。
人々のざわめきは、カーテンのように私の耳には遮られたようだった。
2
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
悪役令嬢は殿下の素顔がお好き
香澄京耶
恋愛
王太子の婚約者アメリアは、 公衆の場で婚約破棄される夢を見たことをきっかけに、自ら婚約解消を申し出る。
だが追い詰められた王太子、ギルバートは弱さと本心を曝け出してしまい――。
悪役令嬢と、素直になれない王太子の“逆転”ラブコメディ。
不機嫌な侯爵様に、その献身は届かない
翠月るるな
恋愛
サルコベリア侯爵夫人は、夫の言動に違和感を覚え始める。
始めは夜会での振る舞いからだった。
それがさらに明らかになっていく。
機嫌が悪ければ、それを周りに隠さず察して動いてもらおうとし、愚痴を言ったら同調してもらおうとするのは、まるで子どものよう。
おまけに自分より格下だと思えば強気に出る。
そんな夫から、とある仕事を押し付けられたところ──?
愛に死に、愛に生きる
玉響なつめ
恋愛
とある王国で、国王の側室が一人、下賜された。
その側室は嫁ぐ前から国王に恋い焦がれ、苛烈なまでの一途な愛を捧げていた。
下賜された男は、そんな彼女を国王の傍らで見てきた。
そんな夫婦の物語。
※夫視点・妻視点となりますが温度差が激しいです。
※小説家になろうとカクヨムにも掲載しています。
王子の恋の共犯者
はるきりょう
恋愛
人並みに恋愛小説を読むのが好きだった。叶わない恋は応援したくなる。好きなのに、身分が違うと言うだけで、結ばれないなんて、そんな悲しいことはない。だから、エルサは共犯者になることに決めた。
小説家になろうサイト様にも掲載しています。
貴方の幸せの為ならば
缶詰め精霊王
恋愛
主人公たちは幸せだった……あんなことが起きるまでは。
いつも通りに待ち合わせ場所にしていた所に行かなければ……彼を迎えに行ってれば。
後悔しても遅い。だって、もう過ぎたこと……
完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました
らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。
そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。
しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような…
完結決定済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる