【完結済み】全部、兄です。不貞を疑われたけど…。

BBやっこ

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婚約破棄の舞台

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「お前の不貞行為は明白だ、証言も数多くある」

王位継承権を持つダニエル・ウエハース、…の前に偉そうな小物がいる。
「言い訳できるものなら言ってみろ」


うわあ。上からな物言いだなあ。前から残念に出来上がってたけど、見事な感じになった。
猪突猛進…いや、急転直下?一応、まだ婚約者のノエスだ。エスコートもしないでこの王家主催のパーティの
余興ですか?遠巻きに見せ物にされた私。断罪の舞台なるものが出来上がった。私が1人で立つ。

茶番という名前の劇だ。
役者は少ないが、注目度が抜群ね。


偉ぶって前に出る義務を担ってくれない婚約者を、今日“元・婚約者”にできそうだ。
扇で口元を隠しながらも思考する。

何か動きがあるとは知っていたけど、こんな舞台を用意するとはねえ。
婚約者、という肩書きを引っ提げておきながら散々、こっちを馬鹿にしてくれたよ。


テストで落第しそうな時はパパンにお金で解決してもらって、
最近、手を出そうとした女性のことはママンに泣きついていたね?お金もちなのは親戚で、その縁で私と婚約ってなったのに迷惑かけてどうするんだろうって思ってたけど。ついにどうしようもない、不可案件。

今回こそ最期にできる。その高揚感と何が出てくるかの緊張で扇を強く握って、心を落ち着かせる。
奇襲にあっても、動揺して動いてはダメ。

相手が吠えていても、強敵とは限らないの。
まずは堂々と迎えうとなさい。自ら弱さをみせては、生き残れないのが社交界よ。

母と姉の言葉を思い出して心を整える。
勝てていなくても、負けて見えなければ挽回できる。勝機も見えてくるから不思議なものだと
お父様がおっしゃっていた。

体格の良い威厳のあるお父様でも、中身は優しい愛妻家ですものね。外では恐れられているけど。

状況の把握に努める。

今度は王子様まで引っ張ってかあ。
どんどん収拾ができないしくじりするよね。最終局面の最終章ってところ。

今回は王子様の庇護付きで、どう落とし前をつけるの?


動けば動くほど泥沼にずぶずぶ。そのフォローにどれだけ働かされたか。
そのために据えられたらしい政略の婚約でも、限度がある。私個人の名誉とか、堪忍袋とかね。

もう良いよね?
もう我慢しなくて良いよね。

今日、エスコートしてくれた兄を確認し、正々堂々と受けて立つ。
入り婿予定でこんなに偉そうにできる理由とは?きかせてもらおうじゃないか!

私は舞台女優のように堂々と立って言った、
「どんな証拠があるかお話し願いませんか?」首を傾け、平然と述べる。

それさえ気に食わないようだ。醜い表情で嫌悪を浮かべて睨まれてしまった。


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